不正入試より「不正卒業」を取り締まれ

2011/3/ 1 15:10

「中で努力しない人が泣きを見る」世の中に

   「よい大学に行って大手に就職しろ」という親が今でも少なくないことを考えると、恐らく国民の大多数は、この緩やかな身分制度を本能的に理解し、(消極的ながら)支持しているのだろう。だからこそ、その身分を不正に入手しようとする行為に反応してしまうのだろう。

   これが、「勉強してないのに卒業するなんてけしからん」という人はいないけど、「勉強してないのに入学するのはけしからん」という人が多い理由である。

   もっとも、変化の兆しは見えている。秋田県の国際教養大のように、徹底した実務教育により入口より出口を重視する大学が(2004年の新設にもかかわらず)大手企業から高い評価をされている事実からは、企業が「素材」より「即戦力性」にシフトしはじめていることが見て取れる。

   ゆくゆくは、「入試にせよ新卒採用にせよ、重要なのは入り口だけ」という身分制度は終焉を迎えるだろう。その時に泣きを見るのは、入り口でインチキをした奴ではなく、中で努力をしていない人間なのは言うまでもない。

城 繁幸

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城繁幸(じょう・しげゆき)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログはDoblogに障害が発生したため、gooブログに移転中。

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