共働き夫妻が障害児の入学断念 常時付き添い求められ埼玉県川越市の共働きの夫妻が、障害のある子ども(6)の県立特別支援学校への入学を希望し、県から保護者が常時付き添うことを求められたため、断念していたことが1日、夫妻への取材で分かった。父親の司法書士広田博志さん(40)は「障害のある子の親は仕事を辞めないといけないというのは差別に等しい」としている。 博志さんによると、先天性脳性まひで重い身体障害がある次男明理君は1日に4、5回、鼻からチューブを入れて水分や栄養を補給する必要がある。現在通う同市立保育園では、配置されている看護師が担当している。 明理君が就学年齢になり、両親は特別支援学校への入学を希望。県は「リスクが高い」として特別支援学校の看護師に緊急時以外はチューブの挿入を認めておらず、入学に際し、学校で保護者が付き添うことを求めた。 広田さん夫妻は生活維持のため仕事を辞めるわけにいかず、入学を断念。川越市に就学の猶予を申し出て、もう1年保育園に通うことにした。 県は「特別支援学校の看護師の臨床実習時間を増やすなど、何ができるか検討していく」としている。 【共同通信】
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