JR広島駅北口(広島市東区)の二葉の里地区再開発事業で、建物の屋上や外壁への広告看板の設置を原則禁止することが1日、分かった。中国財務局や土地区画整理事業を手掛ける都市再生機構(UR)などが、まちづくりのガイドラインを作って明示した。駅北口からの二葉山の眺望を確保し、「陸の玄関口」にふさわしい景観づくりを目指す。
ガイドラインを策定したのは、財務局やUR、広島県、広島市、JR西日本の5者でつくる調整会議。まちづくりの基本方針や景観づくりのルールを具体化した。法規制ではなく、参入事業者に計画段階で協力を求める。
建物の屋上と外壁に看板や横断幕を掲げることは認めず、飲食店などのテナントの表示は、入り口付近や特定の一角にまとめることを原則とする。一方で、屋上・壁面緑化を進め、開放的で緑豊かな景観を生み出す。
駅北口と陸橋でつながるエリア東側は、オフィスや飲食店が入る高層ビルの建設が想定されている。駅から二葉山の景観が楽しめるよう、ビルの建設場所やデザインを工夫する方針も示した。
再開発の地区内には、11カ所の公園と広場も配置。歩道のバリアフリー化や街灯を充実させ、歩行者が安心して往来できる環境を整えるとしている。
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