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〈参院議員の仕事:中〉山下栄一議員(公明)

2007年07月10日

 「ただ今から法務委員会を開会致します」

 6月19日午前10時、国会・参議院分館2階の第23委員会室。参院法務委員長を務める大阪選挙区選出で、公明党の山下栄一議員(59)の開会宣言が響いた。

 委員会は、犯罪被害者が裁判参加できる刑事訴訟法などの改正案、ドメスティック・バイオレンス(DV)防止法改正案などを審議した。元公安調査庁長官が絡んだ朝鮮総連「売却」問題についての質問も出た。「答弁は簡潔に」「採決に入ります」――。山下議員が議事進行する。

 午後0時46分、委員会が終わると、山下議員は国会内の党控室へ。党の国対委員長や理事らに委員会の審議状況を報告した。「刑訴法は難産でした。DV防止法改正案も無事採決した。何とか今国会で成立させてもらいたい」

   ×   ×

 午後1時10分、参院議員会館から1人で車に乗り、約40キロ離れた東京都八王子市の八王子少年鑑別所の視察に向かった。

 約40分で着き、まず所長や職員から鑑別所の概要の説明を受けた。「非行内容の比率に変化は」「発達障害への対応は」と、次々と質問する。続いて所内を見学。集団検査室、面会室、病室、寮……。「空調がないと夏は暑いね」「運動する場所はあるの」。1時間近くかけて、所内をくまなく歩いた。

 「参院の仕事は行政の監視。現場に行って初めて分かることがある。日程が合えば、どんどん視察を入れている」

 午後3時50分、参院議員会館の自室に戻った。翌日の参院本会議での委員長報告の原稿が、参院法務委員会調査室から届いていた。政府・与党が国会の会期延長方針を固めた直後で、議事の先行きは不透明だ。「明日、すんなり本会議がセットされないと、委員長報告ができないなあ」

 午後4時から、党の全国会議員による「政調全体会議」へ出席。また自室に戻ると、同僚議員らから電話が次々とかかってきた。「公明党も国対レベルでは『延長5日では足らん』と言ってる」「明日の本会議も流動的だ。スムーズにいくか分からない」。情報交換が続いた。

   ×   ×

 午後7時、港区のハンガリー大使館へ。山下議員は「参院日本ハンガリー友好議員連盟」の理事。帰任パーティーで、大使とあいさつを交わし握手した。

 翌6月20日、山下議員は参院本会議で委員長報告した。通常国会の会期は、12日間延長される方針が固まっていた。

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