MLB:秋信守29位、イチロー42位=米ESPN

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 釜山高校時代に投打で名をとどろかせた秋信守(チュ・シンス)は2000年、シアトル・マリナーズのユニホームを着た。だが、大リーグの舞台に立ったのは05年4月だった。マイナーリーグでは頭角を現したが、当時マリナーズのライトには超えることができない「壁」が立ちはだかっていた。

 それは、日本球界が生んだ「安打製造機」イチローだった。日本から米国に渡って1年目の2001年に打率3割5分0厘、242安打、56盗塁でアメリカン・リーグ最優秀選手(MVP)と新人賞をさらったイチローの存在は非常に大きかった。イチローは昨年まで毎年200安打以上、30-40盗塁をマーク、10シーズン連続でゴールデングラブ賞を受賞している。

 秋信守は結局、全盛期を謳歌(おうか)していたイチローを超えることができず、06年のシーズン中にクリーブランド・インディアンスに移籍した。インディアンスに腰を据えた秋信守は09年、10年に2年連続で「20-20クラブ(20本塁打、20盗塁)」入りを果たし、大リーグの代表的な「好打駿足」選手としてその名をはせた。イチローは毎年200安打以上を放ち、数十盗塁を挙げているが、本塁打数が足りず「20-20クラブ」入りは果たせていない。

 秋信守は昨年の成績でイチローを圧倒した。本塁打・打点・出塁率・長打率の全てでイチローを超えた。外野手の送球能力の基準である補殺(アシスト、走者の刺殺を助ける送球)も14で、7だったイチローの2倍に達した。秋信守はチーム貢献度を測る「WAR(Wins Above Replacement)」でも7.3勝の価値を持つ選手と評価され、イチローの4.5勝を上回っている。イチローが秋信守よりリードしているのは打率と盗塁、そして4倍を超える年俸だ。2選手に対する今シーズンの期待値は、米国のスポーツ関連インターネットサイトが付けた選手ランキングで分かる。USAトゥデーは秋信守を大リーグ全体の29位、イチローを34位にランキングした。また、ヤフー・スポーツも秋信守を29位、イチローを51位とした。CBSスポーツラインは秋信守34位、イチロー43位、スポーツ専門局ESPNは秋信守29位、イチロー42位で、いずれも秋信守を高く評価している。

 もちろん、両選手の成績を単純に比べるのは難しい。秋信守は28歳で、37歳のイチローより9歳も若い。イチローは大リーグで長年破られなかった1シーズン最多安打記録保持者で、200安打と打率3割、オールスター出場やゴールデングラブ賞受賞を10年連続で果たしている。秋信守には自身の名が一番上に載った記録やタイトルがまだない。イチローを完全に超えようという秋信守の挑戦は、今やっと始まったところだ。

姜鎬哲(カン・ホチョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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