MLB:秋信守、イチローを超える(上)

走・攻・守そろったマルチプレーヤー

 「チューチュートレイン(機関車)」こと秋信守(チュ・シンス、28)にとって、2011年は年俸 1000万ドル(約8億1800万円)に向けた中間地点だ。昨シーズン、大リーグのクリーブランド・インディアンスで年俸が46万ドル(約3800万円)だった秋信守。今年は397万ドル(約3億2500万円)で1年契約を更新した。当初、球団側から5年間で4500万ドル(約36億8000万円)というオファーを受けたが、これを断った。13年までプレーすればフリーエージェント(FA)資格を得るが、好成績を維持すれば少なくとも年俸1000万ドル以上となり、複数年契約を結ぶことができるからだ。

 秋信守は昨年、広州アジア大会に韓国代表として出場、金メダルを手にし、兵役を免除された。今シーズン開幕を待つ身に残っているのは、大リーグでトップクラスの外野手になること、そしてアジア人の最高バッターとしてその地位をしっかり築くことだけだ。

「ファイブツールプレーヤー」

 秋信守はマイナーリーグ時代から野球選手に必要な五つの能力、巧みな打撃力・長打力・守備・送球・走塁に素質を見せていた。釜山高校に通っていた2000年、投手として世界青少年野球選手権大会に出場、優勝を果たし、それがきっかけでシアトル・マリナーズと入団契約を結んだ。だが、渡米してから外野手に転向した。球団側が「ファイブツールプレーヤー」としての潜在能力が高いことに魅力を感じ、野手に転向するようアドバイスしたからだ。だが、チームメートのイチローの陰に隠れてしまったことから、06年にクリーブランド・インディアンスに移籍、そこでやっと才能が開花した。09年と10年に打率3割をマーク、本塁打・盗塁も20以上を記録した。大リーグでも5本の指に入るマルチな活躍ぶりだった。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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