「球場をどうするかは新市長に委ねよう」--。解体が進む旧広島市民球場について、サッカー関係者ら約60人が27日、市議会に対し来年度予算案に盛り込まれている解体工事費を否決し、跡地の利用計画を新市長に委ねるよう求め、中区の繁華街をパレードした。
呼びかけた会社員の楚輪(そわ)司さん(56)は、ひろしま国体で県チームの監督を務めるなど長年にわたりサッカーと関わってきた。旧市民球場の跡地にはサッカーなど多目的利用のスタジアム計画を求めている楚輪さんは「小学5年の時に旧球場でサッカーの試合を見た。盆踊り会場にもなったりと、まさに市民が作った市民の場。その未来を新市長に委ねるか否かは、市議会の踏み絵だ」と話した。
旧球場前から出発した一行は、本通りを抜けて西新天地公共広場(アリスガーデン)へ向かい、シュプレヒコールで道行く人にアピールした。旧球場は現在、正面と一塁側が解体されており、残る部分の解体などの費用6億1000万円は来年度予算案に計上されている。【矢追健介】
毎日新聞 2011年2月28日 地方版