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東京の

リビア情勢(イスラエルの黒い手)

中東の窓

野口雅昭提供:中東の窓

リビアではアフリカの傭兵の使用が大きな問題となって来ましたが、これらアフリカ傭兵はイスラエル政府が、イスラム主義者がリビアで政権をとることを防ぐ為に、イスラエルの治安会社に委嘱して行わせたものであるとの報道が出てきました。

これは28日付のal jazeerah net の「イスラエルがアフリカ傭兵の背後にいる」と言う記事が報じたものですが、その情報源はイスラエルの報道筋としていますが、具体的な名前は上がっていません。

これまで他の報道等でこの種情報は聞いたことがありませんし、また情報源が明記されていないことも不審な点です。

他方記事の中身の方は、常識的に言えば若干荒唐無稽な感じも与えますが、具体的な日付や人名などが出てきて極めて尤もらしいところもあります。

またカッダーフィが抗議運動をイスラム過激派と非難していることとも符合はしています。
いずれにしてもイスラエルが昔からアフリカ各地に食い込んでいること、イスラエルの民間治安機関は時々国際的な陰謀で活躍していること等もあり、頭から偽情報と片付けるのもなんだし、いずれにせよ天然資源とと傭兵部隊と国際的陰謀というところなど、正しくその昔のdogs of war等と言う小説を読むような面白さもあるので、要点のみ書いておきます。どうも前置きが長くなりました。

「イスラエルの報道筋はリビアでカッダーフィが使用したアフリカ傭兵の後ろには、イスラエル政府の委嘱によるイスラエル治安会社が存在していることを明らかにした。それはイスラエル政府がリビア革命は戦略的問題で、カッダーフィ政権の崩壊はイスラム政府に道を開くと考えているからである。

2月18日ネタニアフ、国防相バラク、外相リーバーマンの3者会談が、カッダーフィのためにアフリカ傭兵を使用することを決めた。

そしてこの会談はアフリカ各地で経験のあるイスラエルの治安会社global CST(注:アラビア語からの音訳)のzif将軍(注:同)の、ギニア、ナイジェリア、チャド、中央アフリカ、マリ、セネガル、ダルフール及び南スーダンの反乱軍からの傭兵をリビアの情報機関責任者のabd allah al sanusi(注:同)の指揮下に置くとの提案を承認した。

またこの3者会談にはイスラエル軍事情報部長、外務省の北アフリカ部長も出席したが、軍事情報部は情報を総合すると、特にベンガジを中心とする東リビアではイスラム主義者の影響が強く、特にムスリム同胞団の影響が強いと報告した。そして、彼はカッダーフィが倒れたら、リビアはムスリム同胞団の影響下に入り、エジプト、ヨルダン、スーダンの同胞団に対して戦略的後背地域を与えることになると指摘した。

そしてzif将軍、koubrsawir将軍、元駐仏大使zuwailyがニジェールの首都の軍事基地でal sanusi 及びリビアのカッダーフィはの幹部と会談した 。

この会談でal sanusi は、イスラエルの会社が特に内戦用の訓練を受けた傭兵を提供する替わりに、リビア政府は50億ドルを支払うことを提案した。この金額は傭兵が成功すればさらに増額も可能とのことであった。

この条件で合意が成立し、傭兵は先ずチャドに運ばれ、そこからチャド機及びリビア機でリビアの各地に運ばれることとなった。

傭兵の数は5万人に達し、彼らはロシア製、米製の兵器を供与されたが、中にはイスラエルが改造したカラシニコフの新型銃もあった。

そしてリビア政府は反乱が鎮圧された場合には、イスラエルの会社に対して、いくつかの油井からの石油およびガスのの探鉱、採掘、輸出を認める事を約した。またこの会社とリビアの軍事組織の訓練、運用等について指導を受けるとの契約にも署名した。

そしてこの会社はリビアで活動することを許されるばかりでなく、リビアを拠点として北チャド、ニジェール、ダルフール等で活動する自由を認められることになっていた」

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/C36A7C61-8874-4D82-9CC2-4886B4E58739.htm?GoogleStatID=1
中東の窓

中東の窓

野口雅昭

長く外交の現場から中東を見てきました。現在は、京都で国際情報論を教えています。
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