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「aicezuki」をプロファイルする?

[ICON]てっちゃんの生きづらさオンライン@jugem

渋井哲也提供:てっちゃんの生きづらさオンライン@jugem

  京都大学等の入試問題がリアルタイムに「Yahoo!知恵袋」に投稿されていたことが、話題になっている。池田信夫氏が指摘するように、最大の謎は、携帯電話から入力したことかもしれない(Yahoo!知恵袋では、ケータイから投稿した場合はそのマークが表示されます)。大量の文章を短時間で、しかも、訂正されているものを反映して、入力している点かもしれません。

 では、「aicezuki」のハンドルネームはどんな意味があるでしょうか。素直に読めば、「アイス好き」になります。文字通り「アイスクリームが好き」だったのかもしれません。または、ホッケーなどが好きで、「グランドホッケーよりも、アイスホッケーが好き」という意味なのかもしれません。もしくは「aice」が何らかの人物などを指すのかもしれません。「Aice5」(アイスと呼ぶ)というグループがあります。日本の声優のユニットです。HNだけでも、いろんなことが想像されますね。

 また、「アイスズキ」を「アイースズキ」と読むこともできます。「スズキアイ」という名前になります。しかし、名前をモチーフにした場合、素直に考えると、「aisuzuki」になります。これだと露骨になってしまうために、「aicezuki」にしたとも考えられます。

 一部の報道では、逆から読むと、「ikuze-cia」(行くぜCIA)とも読めるとも指摘していました。たしかにそう読めます。いずれにせよ、HNの由来は、現段階ではまったく変わりません。

 ちなみに、Yahoo!のアカウントは、一つ登録すると、その本アカウントのほか、サブアカウントを5つ取得できるのです。

 次に、「aicezuki」は、他のwebサービスで同じIDが利用されているのかどうか、を見てみます。まず、mixiを見てみると、すでにIDが削除されています。いつごろ削除されたのかは不明ですが、この事件の関連があるとすれば、発覚直後でしょう。27日頃に削除された、らしいのです。ただし、このエントリを書くために、もう一度確認したところ、いくつかの「aicezuki」が検索されました。これらの「aicezuki」は、昨日までは存在していないことから、この件が発覚してから、つくられた「aicezuki」ということになります。

 このときのプロフィールは、18歳の男子高校生。

 greeやFacebook、twitterでは「aicezuki」は検索されませんでした。ただし、twitterでは、アカウントはないのですが、名前では見つかります。

 では、どうやってしたのでしょうか。考えられるのは、

 1)その場で打った。この場合、試験監督にも見つからずに、ものすごいスピードで携帯で打ったことになります。神業ということになります。

 2)その場はカメラに収めただけ。動画か静止画かはどちらでも可能。その画像をメールで送信。もしくは、blueetoothで送信。そして、外部の協力者が打った。ただし、bluetoothの場合は、近くにいないとできない。

 3)事前に入手していた。アップする時間だけを合わせた。受験生とは限らない。

 4)試験が始まって問題を入手できる人物が行った。この場合、入試関係者=内部関係者や予備校関係者。

 2〜4)の場合、パソコンなどで打ったとしても、ケータイで打ったように偽装した(PCで打ったとしても、一度ケータイに送信。ケータイから投稿した)。

 では、何のためでしょうか?

 1)その大学に合格したいため。しかし、知恵袋の答えが試験時間中に返ってくるかどうかは不明なので、確実性は低い。むしろ、本人の単独であれば、答えが出るまで待つことよりも、カンニングで見つかってしまうリスクが高いのではないか。

 2)受験関係者。予備校や塾、家庭教師をしていると、入試問題に関心がある。しかし、入試が終わった後には、予備校関係者などが試験会場近くで模範解答を配っている。そのため、通常は、そこで入手すればいい。ただ、模範解答をつくる側であれば、その前に入手する理由がある。

 3)愉快犯。そうだとしても、わざわざ試験時間中に、そんなリスクを考えないのかどうか。カンニングで捕まってしまう危険があるではないか。

 それにしても、難関大学の入試問題が知恵袋に流れたようですが、「( )に入る単語を教えてください」で、「誰もが家に泊まると言っておきながら、 We each told our parents we were ( ) at a friend's」や「今思えば、私たちが求めていたのは逃避ではない。 I think ( ) we were seeking was not escape」といった問題がなぜあったのでしょうか?このくらいの問題であれば、難関大学を挑戦する人であれば、解答できて当然な気がするのです。ということは、少なくとも、英語は得意ではないと思われます。
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てっちゃんの生きづらさオンライン@jugem

渋井哲也

1969年栃木県生まれ。93年、東洋大学法学部卒業。長野県の地方紙「長野日報」社を経て、98年、フリーに。2001年、東洋大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。近著に、「実録闇サイト事件簿」(幻冬舎)、「解決!学校クレーム」(河出書房新社)、「自殺を防ぐためのいくつかの手がかり---未遂者の声と、対策の現場から」(河出書房新社)がある。

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