(cache) 河合塾で予行演習か　同じＨＮで「ヤフー知恵袋」に講習テキスト投稿…京大入試問題流出(スポーツ報知)

　京都大など４大学の入試問題が、インターネットの質問掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿された問題で、ハンドルネーム（ＨＮ）「ａｉｃｅｚｕｋｉ」を名乗る投稿者は、“犯行”の予行演習をしていた疑いが２８日、浮上した。昨年末から今年初めにかけて同じＨＮで、同時期に開講された大手予備校「河合塾」の講習テキストの問題を投稿していたことが判明。回答が来るまでの時間や質などをテストして、受験本番に臨んだ可能性がある。

　冬期講習の段階から、本番に備えていたのか。ＨＮ「ａｉｃｅｚｕｋｉ」は今回、同志社大（２月８日＝英語）、立教大（同１１日＝英語）、早稲田大（同１２日＝英語）、京大（同２５、２６日＝文系数学、英語）の入試問題を試験時間中に投稿していたが、その前に投稿した十数件もネット上に残っている。そのうち、昨年１２月２２日から今年１月５日に回答を求めて投稿していた問題は、河合塾の冬期講習のテキストに掲載された問題だった。

　投稿は数学が５問、英語が４問。同塾によると、この問題は、投稿とほぼ同時期の昨年１２月中旬から年明けにかけて開講した、京大志望者向けの冬期講習「京大文系数学」と「京大英語」のテキストから転載したものだったという。数学は、答えだけでなく途中式も求めていた。

　塾側によると、講習は全国各地で開かれ、数学は約２２０人、英語は約５５０人受講した。冬期講習のテキストなら、解き方や解答は教わっているはず。それをあえて質問しているとあって、塾側は「目的や意図が分からない」とコメントしている。となれば、塾の模範解答と照らし合わせ、掲示板に寄せられる回答の質を確かめたり回答が来るまでの時間を計る目的が浮上する。回答が２５分弱で寄せられたケースもあり、この“予行演習”で手応えをつかみ、本番に臨んだ可能性もある。

　また京大の入試では、英語の問題投稿に対する一部回答が、ネットの自動翻訳ソフトを通したものとほぼ同一と判明。このため京都府警は、大学からの被害届提出か告訴を受け、この英訳をそのまま答案に書いた受験生がいなかったかどうかを調べる。また、京大によると、投稿された数学の一問は試験開始直後、会場で黒板に問題文の訂正が書かれた。投稿にはこの訂正が反映されており、問題は、事前ではなく、会場の受験生から外に漏れた可能性が高いという。