日本の高校生の多くが「気分が晴れず憂鬱」で、「自分に価値がない」と考えている――。財団法人日本青少年研究所(東京・新宿)などが日米中韓4カ国の高校生を対象に実施した意識調査で、こんな傾向が明らかになった。同研究所は「経済の見通しの暗さを含めた将来への不安から、夢や目標が持ちにくいことなどが影響している」と分析している。
調査は昨年6~11月、4カ国の高校1~3年に実施。日米中は約千人ずつ、韓国は約4千人に調査票を配り、ほぼ全員から回答を得た。
「この1週間に憂鬱を感じた」と答えた割合は、「よく」「時々」を合わせると日本が46.5%で最多。韓国は21.5%、中国は30.0%、米国は26.7%だった。「寂しい」「むなしい」と感じる割合も日本は比較的高かった。
日本の生徒がストレスを感じる要因は男子が「成績など勉強」で50.9%、女子は「友人関係」が51.2%で最多だった。ほかは「親との関係」や「進路」が目立った。
「自分が価値のある人間と思うか」との問いに「全くそうだ」と答えた割合は米国が57.2%、中国42.2%、韓国20.2%に上った。しかし日本はわずか7.5%で、「まあそうだ」を含めても36.1%と、7~8割台だった米中韓に比べて自尊感情の低さが目立った。
自分の体形が「太っている」と思う割合は日本が17.6%で4カ国中最も多く、「少し太っている」も含めると48.8%に達した。だが、実際の肥満度の平均値は中国と並んで低く、米韓よりもやせていた。特に日本の女子は「自分の体形に満足していない」とする回答が86.7%に上り、身体面でも自己評価が低いことが浮き彫りになった。
高校生、韓国、中韓、中国、経済
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