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日韓密航5百人超 主犯格を入管法違反容疑で国際手配へ

2011年2月28日3時2分

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 九州と韓国の間で小型船による密航を請け負っていたグループが2007年以降、韓国人を中心に少なくとも520人を乗せ、5億円を超える手数料を得たとみられることが捜査関係者への取材でわかった。密航者の多くは、過去に日本から強制送還されたことがあり、再入国が難しい韓国人ら。日本の大都市の飲食店や風俗店で働くなどしていたとされる。

 警視庁などは、韓国側リーダーとして、韓国に住む30代の男について出入国管理法違反(不法入国幇助〈ほうじょ〉)の疑いで逮捕状をとった。密航者の日本入国を助けた容疑という。国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、国際手配する。

 メンバーは日本国内で活動する韓国人ブローカーら。警視庁組織犯罪対策1課や長崎県警、第7管区海上保安本部(北九州市)などは、長崎県平戸市の田平港で韓国人やイラン人の男女14人を密出入国させたなどとして10年5〜6月、韓国人の男6人を逮捕し、その後、同4人を逮捕。今年1月には、平戸市の春日港で韓国人の男女3人を密出国させたなどとして無職額田昭嘉被告(69)と、韓国人の男2人を逮捕した。

 捜査関係者によると、グループは両港のほか、長崎県対馬市の厳原港、佐賀県唐津市の小友港と、韓国・釜山の港との間で漁船やプレジャーボートを使った密航を繰り返していた。

 逮捕者の供述などによると、密航船はほぼ月1回の割合で運航。片道数時間で、行きも帰りも6、7人ずつを乗せていた。日本の港には人目につきにくい深夜に入港。密入国者を降ろし、待っていた密出国者を乗せてすぐ出港していた。日本に上陸した後は、密航者をレンタカーで大阪や東京などの大都市圏に送っていたという。

 日本国内の韓国人向けフリーペーパーの広告や口コミで密航者を募集。手数料は1人100万円だった。

 警視庁がレンタカーの使用記録などを調べると、07年8月〜10年5月、密航船を計約40往復運航した疑いが強いことが判明した。(峯俊一平)

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