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【国際】

リビア国内に毒ガス9.5トン 国際監視機関明かす

2011年2月28日 13時43分

 【カイロ=杉谷剛】リビアの騒乱で、化学兵器の使用・製造を監視する「化学兵器禁止機関」(OPCW、本部オランダ・ハーグ)は27日、リビア国内に9・5トンの毒ガスのマスタードガスが残存していることを明らかにした。同機関の広報担当者がロイター通信に語った。

 首都トリポリを拠点とするカダフィ大佐派の部隊は反政府派に追い詰められており、化学兵器を使用する懸念が広まっている。広報担当者は「保管場所はトリポリの近くにはない」と述べたが、具体的な場所は明らかにしなかった。

 カダフィ政権は2003年、毒ガスを含む大量破壊兵器開発の破棄を宣言したが、OPCWは04年に行った査察で、マスタードガスや製造施設などを確認した。

 化学物質を装(そうてん)できる爆弾3500発余りはすぐに破棄されたが、毒ガスの処分は技術的問題もあり、遅れていた。別の国際機関は06年、保管場所はトリポリから約600キロ離れた砂漠の中と報告した。

 一方、カダフィ氏は27日、セルビアのテレビで、国連安全保障理事会の制裁決議は「メディアの報道に基づいており、受け入れがたく常識に反している」と批判する声明を発表した。

 同氏は「人々はテロリストの銃に殺された。それが(国際テロ組織の)アルカイダの仕業であることは疑いがない」と述べ、「小規模の反政府グループは包囲されており、片付けられるだろう」と強気の姿勢を示した。

(中日新聞)

 

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