活断層、高山に多数 専門家指摘
2011年02月28日10:07

 高山市で27日、震度4を観測した地震について、市民らは「(1984年の)長野県西部地震以来の揺れ。これだけ揺れるのは珍しい」と口をそろえるが、岐阜大学の小井土由光教授(地質学)は「高山には北東から南西方向に並走する活断層が多数ある。現段階でどの断層によるものかは特定できないが、地震はいつあってもおかしくない」と指摘する。

 飛騨地域には約40キロ四方に「高山・大原断層帯」と呼ばれる活断層帯が分布。今回の震源は同市丹生川町の乗鞍山麓とみられ、同断層帯内にある。

 同大の杉戸真太教授(地震工学)は「地震の規模はあまり大きくない」とし、丹生川町で国道に亀裂が入った被害を「現場を見ていないのではっきりしたことは言えないが、道路基礎部分の切り土と盛り土の強度の違いでずれたのではないか」と話す。

 27日は余震とみられる地震が続いた。杉戸教授は「人が感じない程度の地震も多く発生しており、群発地震もないとはいえない。ただ、もう少し様子を見てみないと分からない」と話している。