ハンゲームの不正取り締まり担当が詐欺ほう助

取り締まりを逃れるIDなどを提供、1億2000万ウォン受領

 ソウル中央地検のハイテク犯罪捜査2部(キム・ヨンデ部長)は27日、韓国最大のオンラインゲームサイト「ハンゲーム」で違法な賭博ゲームの取り締まりを担当していたNHNの子会社の社員P容疑者(29)ら4人が、オンライン上での賭博ゲームによる詐欺行為を繰り広げていた業者を手助けし、1億2000万ウォン(約870万円)を受け取っていた事件を摘発し、P容疑者を逮捕・起訴すると共に、ほかの社員3人を在宅起訴した、と発表した。

 検察によると、P容疑者は昨年5月にK容疑者(30)らと知り合い、「取り締まりを逃れられるようにしてやる」と持ち掛けた。P容疑者らは、オンライン上で賭博ゲームを運営していたK容疑者らから1億2000万ウォンを受け取り、取り締まりを逃れるためのマニュアルや、取り締まりの対象にならないIDを提供していたことが分かった。

 K容疑者らは、P容疑者らから提供されたマニュアルやIDをほかの業者に提供し、二つから四つのIDに対し100万-200万ウォン(約7万2000-14万5000円)ずつ受け取っていたという。

 検察は、K容疑者らから支援を受け、「チャングバン」と呼ばれる、オンライン上でのポーカー賭博を装った詐欺行為を繰り広げ、9億ウォン(約6500万円)をだまし取った容疑で、K容疑者ら二人を逮捕・起訴すると共に、4人を在宅起訴した。

 「チャングバン」とは、一人のユーザーが2-4台のパソコンから複数のIDで、オンラインゲームサイトに開設されたポーカーゲームにアクセスし、複数のユーザーがプレーしているように見せ掛けた上で、相手のカードを見ながらプレーするものだ。ほかのユーザーらはこうした事態が繰り広げられていることを知らず、ゲーム専用マネーを失い「チャング(馬鹿者)」になることから、「チャングの部屋」と呼ばれるようになった。K容疑者らが「チャングバン」を通じて得たゲーム専用マネーは換金業者を通じ、100億ウォン(ゲーム専用マネーの単位)が現金10万ウォン(約7200円)に換金されていたことが分かった。

鄭漢国(チョン・ハングク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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