2011年2月28日11時19分
多数の日本人留学生らが内部にいたまま倒壊したカンタベリーテレビ(CTV)ビルで昨年9月の地震以降、壁にひびなどができていたとされる問題で、クライストチャーチ市のボブ・パーカー市長は28日午前の記者会見で、「(耐震性をどう確保するかの)最終的な責任はビルの所有者にある」と話した。
CTVビルは昨年の地震以降、壁に数メートルに及ぶひびが入っていたという複数の証言が出ている。「ひびが入ったことを把握し、市が修理しようとした事実はあるか」との質問には、明言を避けた。
市長は「市は9月の地震の後、初期査定として、それぞれのビルに(安全性に応じて)『緑』『黄色』『赤』のステッカーを貼って区分した。そこまでが市の責任で、その後の対応への責任はビルの所有者にある」と話した。CTVビルがどのレベルに区分されたかは「わからない」と話す一方、建物についての何らかの公的な調査は必要になるとの見方を示した。
市長は、同日夕に記者会見を開き、市の担当者が詳細な説明をすると話した。(五十嵐大介)