日本で名門大の入試問題が相次ぎ流出(下)

早稲田・同志社・立教に続き京都大学もリアルタイムで

合格取り消しの事態も?

 日本の文部科学省は「わが国の入試制度の根幹を揺るがす重大事件」とし、調査に乗り出した。だが、その一方で大学当局に対する批判も多い。日本ではかなりの数の大学が試験時間中は電源を消し、かばんに入れることを条件に携帯電話の持ち込みを許可している。各試験場には監督官が2人程度配置されるが、「きちんと監督が行き届いていないのではないか」と指摘する声もある。

 日本の各メディアは今回の事件と関連し、2004年11月に韓国の大学修学能力試験(修能、日本のセンター試験に相当)で発生した「携帯電話による組織的カンニング行為」を大々的に報道している。当時、携帯電話のメールを通じた不正行為が摘発され、約300人の成績が無効になった。今回の流出事件の全容が解明されれば、合格者を発表した早稲田大学なども何らかの是正措置を取る必要が出るなど、混乱は避けられない。

信頼崩れた日本式システム

 日本では、かつては想像もできなかったような「モラルハザード(倫理観の欠如)型犯罪」が相次いでいる。死亡した親の遺体を家に隠しながら生きているかのように装い、年金を受給し続ける「年金不正受給事件」が昨年発覚し、衝撃が走った。また、検察特捜部の主任検事がある不正事件に関し厚生労働省局長を捜査した際、証拠を捏造(ねつぞう)していたことが明らかになり、昨年逮捕された。日本の検察は「信頼の象徴」から「信じられない集団」へと転落、特捜部解体論まで飛び出した。ウナギやアサリなど中国産水産物を日本産と偽装し販売、摘発された事件も続出、食品の安全性に対する信頼にもひびが入っている。

 日本の非実名制インターネット文化も、試験問題流出事件を機に批判の的になっている。問題が流出したヤフー知恵袋は実名を登録する義務がない。日本ではほとんどのサイトが実名確認を経ないため犯罪に悪用される可能性があるが、これを放置してもいいのかと批判を浴びている。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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