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【芸能・社会】

厳しい父に感じた深い愛 自伝刊行の水樹奈々

2011年2月28日 07時49分

 「歌も声優としての仕事も両方大事にしていきたい」と語る水樹奈々=東京都内(撮影・中嶌英雄)

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 声優、歌手として活躍する「アニメソングの女王」水樹奈々。デビュー10年を機に、演歌歌手を志しアニメの世界で成功するまでを振り返った自伝「深愛」を刊行した。

 「31歳の私の全力を込めて、書かせてもらいました。すてきな一冊になったと思います」と胸を張る。

 読者に伝えたかったのは「両親への感謝と、人との出会いの大切さ」。特に、演歌好きで、娘を歌手にするため猛特訓を続けた父親への深い思いが印象に残る。「父は私に夢を授けてくれた人。あまりに厳しい人で逆らえなかったけど、かっこいい人でもありました」

 5歳で初のステージをこなし、のど自慢大会の常連の少女として地元愛媛県新居浜市では有名だった。中学卒業後に上京し、デビューを夢見て高校生活を送るが、チャンスは巡ってこなかった。所属事務所の倒産や歌の先生によるセクハラ…。そんな困難を克服し、アニメ声優としてブレークした。

 「演歌の勉強は無駄ではなかった。声優の世界でも生きています」。声で多様な役柄をこなせるようになったのは「音響に頼るな。どんな場所でも届く声でないと駄目だ」と指導してくれた父のおかげという。

 2009年末にNHK紅白歌合戦初出場。誰よりも娘の晴れの姿を心待ちにしていた父は世を去っていた。父への感謝をベースに自ら作詞した「深愛」を歌った。

 「私が幼いとき、父がテレビで紅白を見ながら『絶対、奈々はここに出るぞ』と言っていたのを思い出します。私が父に感じるのは、親しい愛というより、深い愛です」

(共同)
 

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