ハンセン病:菊池恵楓園のホテル宿泊拒否事件、公開講座で学ぶ /熊本
毎日新聞 2月27日(日)14時51分配信
合志市の国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」で26日、03年に起きたホテル宿泊拒否事件をテーマにした特別公開講座があった。当時、知事だった潮谷義子・長崎国際大学長らが講演し、事件の経過や背景などについて約180人が学んだ。
事件は、黒川温泉にあったホテルが、県の「ふるさと訪問事業」に参加した入所者の宿泊を「他の客に迷惑がかかる」と拒否。ホテル側が「入所者と知らせなかった県に責任がある」と主張したため事態が混乱し、入所者に匿名の中傷が相次ぐ2次被害も生んだ。ホテルはその後廃業、従業員を解雇した。
講座では、元ホテルフロントの永野弘行さん(59)が当時を振り返り「私たち従業員には人権を侵害している意識はなく、入所者のご機嫌を損ねたといった程度の認識だった。解雇反対闘争で思いがけず入所者自治会の支援を受け、私たちが大きな間違いをしたのではないか、と気づいた」と話した。
また潮谷学長は、会見で事件を公表した経緯などについて説明しながら「人権侵害や差別を口にしないですむ、経験しないですむ時が、やがて来ることを心から願っている」と述べた。【勝野俊一郎】
2月27日朝刊
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また潮谷学長は、会見で事件を公表した経緯などについて説明しながら「人権侵害や差別を口にしないですむ、経験しないですむ時が、やがて来ることを心から願っている」と述べた。【勝野俊一郎】
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最終更新:2月27日(日)14時51分