物価 ガソリン、小麦…生活必需品が値上げ
毎日新聞 2月25日(金)23時21分配信
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消費者物価指数の推移と最近の主な食料価格上昇の動き |
◇ガソリン値上がり加速 電気・ガス代4月から引き上げ
1月の消費者物価が前月に比べ下落幅を0.2ポイント縮小させたのは、ガソリンが8.2%、灯油が18.4%と大幅に値上がりした影響が大きい。有力産油国リビアなど中東情勢の混乱で足元の原油価格は一段と高騰しており、2月以降、ガソリンや灯油値上がりが加速するのは確実だ。電気代・ガス代も4月は一斉に引き上げられる予定で、エネルギー価格上昇が家計に重くのしかかる。
さらに、今後は穀物輸出国での干ばつや新興国の需要急増を背景とした食料高の波が、日本にも本格的に押し寄せてきそうだ。政府は4月から小麦売り渡し価格を18%値上げ。小麦を主原料とするパンや麺類、菓子類など食品メーカーはすでに値上げの検討に入っている。
製パン大手の敷島製パンは「企業努力にも限界がある」と、食パンなどについて「価格改定や減量を検討中」(幹部)。粉末スープや調味料などを製造する味の素も「ぎりぎりまで頑張ってやむを得ない場合は価格改定もあり得る」(伊藤雅俊社長)と、値上げも辞さない構えだ。外食でもミスタードーナツが「原料の大半の小麦価格高騰が続けば値上げも検討課題になりうる」と話す。
砂糖や食用油などは昨秋以降、すでに値上げされており、家計をじわじわと圧迫する。都内のスーパーで買い物を終えた主婦(34)は「毎朝食べるパンまで値上げされたら、他の買い物を我慢しなければならないかも」と不安を漏らす。
メーカー側には値上げが顧客離れを招くことへの警戒感もある。日清食品ホールディングスは、08年の小麦高騰時に即席麺などを値上げしたが、直後には売り上げが1割以上減少した。このため値上げをできる限り回避したい考えだ。しかし、原料高騰下の小売価格維持は企業業績を悪化させる。それが雇用や賃金抑制につながれば、結局、景気の下押し要因になりかねない。【井出晋平、太田圭介、谷多由】
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最終更新:2月26日(土)0時45分
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