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【海外事件簿】反捕鯨団体SSがさらに装備増強 腐乱臭詰め投擲弾も用意
今月初旬、オーストラリアの寄港地から出港した反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)の抗議船が南極海で、日本の調査捕鯨船団の到着を待ち構えている。SSは新抗議船、ゴジラ号を投入し、昨年に続き、3隻態勢で妨害を繰り広げる。豊富な資金力をもとに、哨戒用ヘリコプターや妨害用高速ゴムボートなども増強。腐乱臭詰めの投擲(とうてき)弾なども用意している。代表のポール・ワトソン容疑者=(60)、傷害容疑などで国際手配中=はメディアに対し、「われわれは、初めて日本側より強い装備を整えた」などと豪語している。(佐々木正明)
SSの豊富な資金保有ぶりは、SSが毎年、米政府に提出しているNPO年間報告書の決算表に裏打ちされている。報告書によると、SSの2009年の総収入は981万ドル(約8億1400万円)。08年の2・4倍、さらに、5年前に比べると7倍以上に膨れ上がった。06年に南極海で捕鯨妨害を本格的に開始して以来、寄付がさらに集まるようになり、日本をダシにして急成長している実態がはっきりと数字で表れている。
09年には米元テレビ番組司会者、ボブ・バーカー氏が500万ドルの大金を寄付した。ワトソン代表は長年の友人である動物愛護活動家の紹介で、バーカー氏と面会。「あと500万ドルあれば、日本の捕鯨産業を倒産させることができる」と協力を申し出たところ、もともと、動物愛護や環境保護活動に熱心だったバーカー氏が「君なら、それを成し遂げることができる」と同調し、寄付を約束した。
今回のSSのパワーアップは、この大口寄付によるところが大きい。豪紙・マーキュリーによれば、ゴジラ号の獲得費用は120万ドル。それまで、南アフリカのクルーズ関連会社が所有していた船であり、今年1月に日本の第2昭南丸と衝突、大破したアディ・ギル号と同じデザイナーが設計したため、アディ号と似た外観をしている。
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