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群の公理について
群の公理について
「Gが(i)~(iv)を満たすときGは群であるという」…①
これは群の定義ですよね。
一方で群の定義を群の公理と呼んでもよいという方もいますが、その感覚がよくわかりません。
「群ならば(i)~(iv)を満たす」…②
という命題が群の公理ですか?というか、群の定義をしてないのに群と言われても…という気がします。
それとも、群の定義をした途端、この命題は真になるから、①は公理だと思ってもよいということでしょうか?
この解釈では
「実数xがx>0ならばxは正の数という」
という定義も
「実数xが正の数ならx>0である」
という公理だということになりますよね。
つまりすべての定義は公理であるということですよね。
なんだか公理という意味を拡大解釈し過ぎていて釈然としません。
定義した途端に真になる命題がすべて公理なら、すべての定理を公理と呼ぶべきではないですか?
①ないし②を群の公理と呼ぶことに非常に違和感があります。
この違和感がなくなるよう、公理とは何か教えてください。
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- 質問日時:
- 2011/1/14 13:58:33
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- 解決日時:
- 2011/1/29 05:02:30
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ベストアンサーに選ばれた回答
僕も大学一年のとき、この意味の公理という単語の使い方に違和感を覚えたのですが、今では自然に受け入れられるようになりました。
まず、公理というのは、「単純で、当たり前のこと」ではありません。公理をそう捉える捉え方は古いです。古代ギリシャ(ユークリッド原論)から16世紀頃までだと、この捉え方でした。
けどよく知られているように、平行線公理を取り替えた幾何学も作れたりすることがあったわけで、この辺りから徐々に、そしてヒルベルトによって完全に、公理の意味の解釈が変わりました。
現代的な意味での公理は、単に「議論の出発点」であり、特に普通の意味での公理と言いたいときは、「無矛盾なもの」を指します。(他にも正則性や完全性など条件がいろいろつきますが。)
従って、この意味で捉えれば、上の「群の公理」というのは、「この公理系が無矛盾なこと、従ってこの公理系で作った理論体系が無矛盾なこと」を言ってるわけです。まあ、無矛盾であることの証明は一般に難しいですから、その証明は授業でも本でもあまりやらないわけですが…。
つまり、公理だから、無矛盾だから、定義ができるわけ。
例えば別の例でもいいですが、無限個の直積から選択関数なんかでも、選択公理があるから、定義が意味を持つわけですね。けど選択公理を仮定してもしなくても集合論の体系に矛盾はなく、仮定しない体系では選択関数が定義できないわけです。
その定義が意味を持つかどうか。そこに、公理の意味が効いてきます。
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- 回答日時:2011/1/14 21:25:19
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