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独協医大:不正論文で調査 学長に告発文 /栃木

 独協医大(壬生町北小林)の内科系研究グループが02~11年、複数の学術雑誌に投稿した論文に不正があるとする告発文が寄せられ、同大は9日、第1回調査委員会(委員長・寺野彰学長)を開催。疑惑の真偽について本格調査に乗り出した。

 告発文や大学によると、研究グループは厚生労働省や文部科学省の外郭団体からの科学研究補助費(科研費)の交付を受け、生活習慣病などについての研究を行っていた。告発は、同グループが02~11年にかけて海外の学術雑誌などに投稿した論文27本について、実験データの画像を改ざんしたり、一つのデータを流用している▽同じ内容の論文を複数の学術雑誌に投稿する「二重投稿」が行われている--など計43カ所の不正を指摘。グループの主任教授や論文を主に執筆した教授ら9人の実名を挙げ、事実確認と原因調査を求めている。

 告発文は先月31日に寺野学長あてに届き、告発者の氏名も記されていた。同大は「告発が明確な形でされており、研究自体のモラルやマナーの観点からも厳正に調査する必要がある。調査結果にのっとり事実なら厳正に対処したい」としている。

 また、科研費を所管する文科省学術研究助成課は「補助金が使われている研究で不正があったとすれば、実態をきちんと調査し公表されるものと考えている」とコメントした。【吉村周平】

毎日新聞 2011年2月10日 地方版

 
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