報道発表資料 [2009年5月掲載]
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干しそばのJAS法不適正表示に対する措置について

平成21年5月1日
福祉保健局

 都は、農林水産省からの情報に基づき、事実と異なるそば粉の重量順を表示するなどして販売していた事業者に対して東京農政事務所と合同で調査を行いました。
 その結果、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)に違反する行為を確認しましたので、同法第19条の14第1項に基づき、改善指示を行いました。
 なお、この事業者については、平成21年4月28日に、農林水産省がJASマークの不正使用に関し、警視庁に刑事告発をしております。

1 違反事業者及び違反内容

違反事業者 ○○○
代表取締役 ○○○
東京都三鷹市
違反内容 ○平成21年2月25日、○○○が製造・販売していた干しそば製品について、以下のJAS法に違反する事実を確認し、これを是正するよう指導した。
当該製品は小麦粉7:そば粉3の配合割合で製造されており、原材料名欄には、原材料に占める重量の割合の多い順に記載しなければならないところ、「そば粉、小麦粉」と逆に表示していたなど。
○その後の調査により、不適正な表示は、少なくとも平成19年12月1日から平成21年2月27日までの約1年2ヶ月の間行われ、合計10.6トンが消費者に販売されていたことを確認した。
○都では、不適正な表示について是正するよう、平成21年3月24日まで指導を行ってきたが、1ヶ月以上改善を行わなかった。

2 指示内容

  • 製造・販売しているすべての食品について、直ちに表示の点検を行い、今般違反が確認された干しそばを含め、不適正な表示の商品を発見した場合は、速やかに法第19条の13第1項及び第2項の規定により定められた品質表示基準に従って適正な表示に是正した上で販売すること。
  • 今回の違反の原因として考えられる、食品表示に関する認識の欠如あるいは管理体制の不備などについて究明を行い、再発防止対策の徹底を図ること。
  • 上記について、速やかに東京都知事あて報告すること。


問い合わせ先
福祉保健局健康安全部食品監視課
 電話 03−5320−4408

〔別紙〕

加工食品品質表示基準(平成12年3月31日農林水産省告示第513号)(抜粋)

(加工食品の表示の方法)
第4条 [略]
2 前条に規定する事項の表示は、次に定めるところにより、容器又は包装の見やすい箇所にしなければならない。ただし、容器又は包装を包装紙等で包装する場合又は紙箱等に入れる場合にあっては、包装紙等若しくは紙箱等に必要な表示をし、容器若しくは包装の表示が包装紙等若しくは紙箱等を透かして見えるようにし、又は包装紙等若しくは紙箱等で覆われないようにすること。
(1) 及び(2) [略]
(3) 表示に用いる文字は、日本工業規格Z8305(1962)に規定する8ポイントの活字以上の大きさの統一のとれた活字とすること。ただし、表示可能面積がおおむね150平方センチメートル以下のものにあっては、日本工業規格Z8305(1962)に規定する5.5ポイント以上の大きさの活字とすることができる。

乾めん類品質表示基準(平成12年12月19日農林水産省告示第1639号)

(表示の方法)
第4条 名称、原材料名及び内容量の表示に際しては、製造業者等は、次の各号に規定するところによらなければならない。
(1) 名称
 加工食品品質表示基準第4条第1項第1号本文の規定にかかわらず、次に定めるところにより記載すること。
 ア 干しそばにあっては「干しそば」又は「そば」と記載すること。
 イからエまで [略]
(2) 原材料名
 加工食品品質表示基準第4条第1項第2号(エを除く。)の規定にかかわらず、使用した原材料を、次のアからオまでに定めるところにより記載すること。
 ア めんの原材料は、「小麦粉」、「そば粉」、「やまのいも」、「食塩」等とその最も一般的な名称をもって、原材料に占める重量の割合の多いものから順に記載すること。
 イ からオまで [略]
(3) [略]
2 加工食品品質表示基準第3条及び前条に規定する事項の表示は、加工食品品質表示基準第4条第2項の規定によるものとする。この場合において、同項第1号中「別記様式により」とあるのは、「名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、調理方法、原産国名及び製造者の順に」と読み替えるものとする。ただし、調理方法を一括して表示することが困難な場合には、調理方法の欄に記載箇所を表示すれば、他の箇所に記載することができる。

JAS法(昭和25年5月11日法律第175号)

(製造業者等が守るべき表示の基準)
第19条の13 農林水産大臣は、飲食料品の品質に関する表示の適正化を図り一般消費者の選択に資するため、農林物資のうち飲食料品(生産の方法に特色があり、これにより価値が高まると認められるものを除く。)の品質に関する表示について、農林水産省令で定める区分ごとに、次に掲げる事項のうち必要な事項につき、その製造業者等が守るべき基準を定めなければならない。
(1) 名称、原料又は材料、保存の方法、原産地その他表示すべき事項
(2) 表示の方法その他前号に掲げる事項の表示に際して製造業者又は販売業者が遵守すべき事項
2 農林水産大臣は、飲食料品の品質に関する表示の適正化を図るため特に必要があると認めるときは、前項の基準において定めるもののほか、同項に規定する飲食料品の品質に関する表示について、その種類ごとに、同項各号に掲げる事項につき、その製造業者等が守るべき基準を定めることができる。

(表示に関する指示等)
第19条の14 農林水産大臣は、前条第1項若しくは第2項の規定により定められた同条第1項第1号に掲げる事項(以下「表示事項」という。)を表示せず、又は同項若しくは同条第2項の規定により定められた同条第1項第2号に掲げる事項(以下「遵守事項」という。)を遵守しない製造業者等があるときは、当該製造業者等に対して、表示事項を表示し、又は遵守事項を遵守すべき旨の指示をすることができる。
2 [略]