リビア 本格的な攻防戦に懸念
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リビア 本格的な攻防戦に懸念

2月27日 4時39分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

リビアでは、最高指導者のカダフィ大佐を支持する首都トリポリの一般の市民を対象に武器の配布が始まり、カダフィ大佐の支持派と反政府勢力の本格的な首都攻防戦への懸念が高まっています。

リビアでは、北東部の主要な都市を支配下に置いた反政府勢力が首都トリポリの制圧を目指して包囲網を狭めています。これに対し、カダフィ支持派の治安部隊は、トリポリから東に200キロの第3の都市ミスラータのラジオ局を奪還するため、砲弾を撃ち込んだり、ヘリコプターによる攻撃を仕掛けたりして、反政府勢力側についた軍の一部との間で激しい戦闘を繰り広げています。また、首都トリポリの守りを固めるため戦車や装甲車を周辺に展開させているほか、街の中には狙撃専門の兵を配置して警戒に当たっています。トリポリの住民は、NHKの電話取材に対し、「5人以上集まれば警告なしに狙撃してくる」と話し、カダフィ政権による反政府勢力の徹底した封じ込めが行われているとしています。さらに、この住民は「一般市民への武器の配布が始まった」と話し、政府の窓口で銃などの武器とカダフィ支持派を示すバッジ、それに移動用の車が配られ、すでに銃を手にした若者たちが街の至るところに見られるということです。カダフィ大佐は、支持者に対し、反政府勢力との徹底抗戦を呼びかけていて、今後、首都トリポリで一般市民も巻き込んだ市街戦が起きるおそれもあり、緊張が高まっています。