『Sports Pro』というイギリスの雑誌がある。スポーツと経済をテーマにした真面目で権威ある月刊誌なのだが、昨年発売されたある号で「The 50 most marketable athletes」という特集記事が組まれていた。
直訳すれば、「市場価値の高いスポーツ選手上位50位」とでも言うべきか。
スポーツのジャンルはF1やモータースポーツだけでなく、サッカーやテニスにゴルフとすべてが対象になっていた。その現役選手トップ50位の中に、日本人選手が3人選出されていた。
一人はプロゴルファーの石川遼で27位。もう一人は大リーガーのイチローで29位。そして、3人目がF1ドライバーの小林可夢偉の50位だった。
ランキングには、クリスチアーノ・ロナウドやリオネル・メッシ(ともにサッカー)にコービー・ブライアントやレブロン・ジェームス(ともにNBA)、タイガー・ウッズ(ゴルフ)、ウサイン・ボルト(陸上競技)、ロジャー・フェデラー(テニス)ら、錚々たるメンバーが顔を並べており、F1ドライバーでも選出されたのは可夢偉以外に3人しかいない。その3人とは、ハミルトン(5位)、アロンソ(20位)、ベッテル(41位)。いずれもチャンピオン経験者であることを考えれば、50位ながら可夢偉のランクインは日本人として快挙だと言っても過言ではない。
発売されたのが、可夢偉が見事なオーバーテイクを披露したバレンシアで行われたヨーロッパGPや日本GPより以前の5月だったということを考えれば、むしろ現在の方が可夢偉の価値はだいぶ上がっているかもしれない。少なくとも、世界では……。
母国企業から手厚いサポートを受ける可夢偉のチームメイト。
ところが昨年同様、あれだけ好成績をあげた後である今年になっても、この日本の至宝を積極的にサポートするという国内企業がなかなか現れてこないのだ。
まったくないわけではなく、昨年からいくつかの日本企業がスポンサーとなっているものの、石川遼やイチローと比べると企業規模もスポンサーマネーも明らかに小さく、寂しい限りである。
確かに景気が低迷している現在の日本で、海外で活躍するスポーツ選手をサポートするのが簡単ではないことは理解できる。しかし、あえて今回この話題を取り上げたのは、可夢偉の今年のチームメートとなるセルジオ・ペレスというメキシコ人ドライバーは、このようなご時世でも、しっかりと同郷の企業からのサポートを受けているという話を耳にしたからである。
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