「ストリッパーです」。
「ハミ乳帰国」と逮捕から一夜明けた26日、小向容疑者は身上関係を中心とした取り調べを受けた。捜査関係者によると、疲れた様子を見せることなく素直に応じており、職業を聞かれた際、こう答えたという。取り調べで覚醒剤の話題になると時折、涙ぐむことがあるという。
一方、弁護人については国選弁護人ではなく「知り合いの弁護士をお願いします」と指名。午前中に接見したのが藤本弁護士だったという。
藤本弁護士は外国人犯罪などの問題に詳しく、あの海老蔵殴打事件で逮捕、起訴された伊藤リオン被告(27)の初公判(18日)に弁護側証人として出廷した元暴走族リーダーの男性の代理人を務めた人物。同弁護士の事務所関係者は、小向容疑者側から弁護人の依頼があったことは認めたが、引き受けたかどうかは明らかにしていない。
同日午後には、藤本弁護士とは別の弁護士とも接見したもようだが、その弁護士も藤本弁護士の紹介だったとされる。
一方、小向容疑者はイラン人の密売人の男について「知人で、悩みごとを相談するためにホテルで会ったことはある」と供述していることが、警視庁組織犯罪対策5課への取材で分かった。
小向容疑者の逮捕容疑は、昨年5月14日午前0時半ごろ、東京都品川区のホテルの一室で、イラン人の密売人の指示を受けた日本人から覚せい剤約0・9グラムを4万円で購入した疑い。
警視庁によると、小向容疑者は、容疑については否認しており「覚醒剤を買ったことはない」などと供述。イラン人の男とは2009年1月に覚醒剤事件で逮捕された前後に知り合ったといい、昨年5月に、イラン人の携帯電話に小向容疑者との通話記録が複数回、残されていたことも判明した。日本人の男については「知っているが、ホテルで会った記憶はない」と話しているという。