オリックスの高校生ルーキー駿太外野手(本名・後藤駿太、17)=前橋商=が攻走守で右翼開幕スタメン獲りを鮮烈アピールした。4回に左腕・小嶋から二塁打を放ち、両軍唯一の得点となったホームを踏んだ。
逆方向の打球は三塁線をきれいに破った。「会心というわけじゃないですけど、ヒットになってくれている運が良いです。自分の形で振れています」。カウント1−1から内角寄り直球を差し込まれつつも、しっかり振り抜いたのが結果につながった。
8回には四球で出塁すると盗塁を決めたほか、守っても初回に新井貴の右中間の長打性の打球をジャンピングキャッチ。英才教育で一定期間の1軍体験をさせた後は、2軍で鍛え直す腹づもりだった岡田監督も「結果にしても内容にしても、フォアボール選べるし、スチールできるし…。それだけはしょうがないやん」と、実力的に1軍戦力に十分なり得るとあらためて認めた。
さらに虎の総帥をも、うならせた。阪神・坂井オーナーは「小嶋クンの球も力があるけど、相手の新人がなかなか素晴らしい。スゴイ高卒新人だね」とベタ褒め。「ベストを尽くせているかな」と語る駿太。その勢いはオープン戦に入ってさらに加速した。 (中谷秀樹)
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