2011年2月27日7時35分
中国のネット検索最大手「百度」(バイドゥ)の文書共有サイトに、日本のマンガや小説などの海賊版が投稿されている問題で、日本書籍出版協会(460社加盟)など出版関連主要4団体は24日、百度と初協議し、防止策を講じるよう求めた。百度は「誠実に対応する」と答えた。
百度は、投稿された電子データを他人と共有できるサービスを提供している。昨年11月に日本版の共有サイト「Baiduライブラリ」が始まり、これまでに投稿された海賊版が多数見つかっている。
集英社は人気マンガ「ワンピース」など約1600件、小学館も約700件の削除をそれぞれ求めるなど出版各社が百度に海賊版の削除を要請すると、百度は応じてきた。しかし、海賊版の投稿は後を絶たず、いたちごっこが続いているという。
出版団体は今回、百度に対し、削除要請への迅速な対応や、海賊版の投稿を防ぐ仕組み作りを要請。百度の中国のサイトにも海賊版が投稿されているため、対応を求めた。
日本法人バイドゥの広報担当は朝日新聞の取材に対し、「削除依頼に速やかに対応し、自主的にチェックもしている。今後も、権利者と利用者の発展のためのネット環境の整備に取り組みたい」と話している。(赤田康和)