日本の巻き返しを怖れ、韓国がとんだ勇み足

泣く子も黙るはずだったKCIA、今や見る影もなし

2011.02.25(Fri)  野口 透

アジア

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韓国で前代未聞のお粗末スパイ作戦の失敗が明らかになった。情報機関の面目は丸つぶれだが、背景には、海外大型商談で苦戦を強いられている韓国政府の焦りがあったようだ。

ロッテホテルでインドネシア特使団の部屋にスパイが侵入

情報員の給与は妻にも機密、韓国最高裁

韓国国家情報院のロゴマーク〔AFPBB News

 事件については日本のメディアも報道しているが、簡単に振り返っておこう。

 事件が起きたのは2月16日午前9時半。舞台となったのは、ソウル中心部で日本人にもお馴染みのロッテホテル新館19階の客室だった。

 この客室に宿泊していたのは、インドネシア大統領特使団一行の一員である補佐官だった。インドネシア政府は前日の15日から3日間の日程で、国防相、産業相、経済調整相など5人の閣僚を含む50人もの大統領特使団をソウルに派遣していた。

 両国間のFTA(自由貿易協定)締結に向けての交渉のほか、インドネシアの社会インフラ事業への韓国企業の参加、さらに韓国産の超音速訓練機の売り込みなど、広範な分野で協力するための重要な特使団派遣だった。

 事件があった16日午前には大統領府(青瓦台)で李明博大統領と特使団の面談が予定されており、視察団はホテルを出払っている「はずだった」。

韓国の訓練機売り込みを有利にするためのスパイ行為

 ところが、この補佐官は青瓦台には行かず、戻ってきてしまったのだ。

 部屋に入ると、見知らぬ男2人、女1人が補佐官の2台のパソコンをいじっているではないか。仰天した補佐官を横目に、3人は冷静だった。1人は手にしていたパソコンを補佐官に返し、あとの2人とともに何事もなかったかのように去っていった。

 3人の姿はホテル内の監視カメラにしっかりと映っていた。インドネシア側の通報を受けた地元警察の調べなどから、3人が韓国の情報機関、国家情報院の産業保安チームの職員であることが判明した。

 この補佐官は今回の訪韓では、インドネシアによる韓国産訓練機「T50」の導入の交渉チームの一員だったという。部屋に侵入した3人は、売り込みを有利にするために、補佐官のパソコン内の情報をUSBメモリーにコピーしようとしたようだ。

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