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2000年のベストセラー『命』のもう一つの物語として、季刊文芸誌『en-taxi』(扶桑社)で連載していた、連作小説『黒』が7月に刊行された。『命』の主人公でもある柳美里さんと故・東由多加さんの出会い、別れ、死に際、そして死者からの言葉が綴られた、衝撃的な小説だ。 ――さまざまな反響があったと思いますが・・・。 「どうなんでしょう?本が発売された後は、なるべく作品に関わらないようにしているんです(笑)。 私と亡くなった東由多加さんをモチーフに書いてはいるけれど、読者が手にする本には、文字が並んでいるだけですよね。映画と違って、小説は読んだ人それぞれに、思い浮かぶ映像があったり、記憶と重なる部分があったりするわけで、それは私の頭の中のイメージや記憶とは違うはず。そういう意味で、私の小説が読者1人ひとりの物語になってくれればいいわけで、著者の意見なんて必要ないと思うんですよ」 |
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――97年、『家族シネマ』で芥川賞を受賞してから10年ですね。 「えっ、あっ、そうだ。すごい昔のことのようですね。というか、10年しか経っていないんだっていう思いが強いかな。いろんなことがありすぎて。だいぶ丸くなりました(笑)。東さんに、君は演じるより、書いた方がいいとすすめられて、戯曲を書き始めたのが18才の時だから、執筆活動がちょうど20年。アニバーサリーイヤーでしたね」 ――これからの10年について考えていることはありますか? 「まったくありませんね。1年後、私が生きているかどうか、わからなじゃないですか。そういうつもりで1作1作書いていますから。ただ、常に新しい試みはしていきたいし、これ書きたいなっていう着想をすべて書いたら10年くらいはあっという間に経ってしまうんだろうなぁ、とは思います」 今回の『黒』では、過激なまでに「私」の交遊ぶりについても書かれている。現在は、7才になる息子と15才年下の恋人と3人暮らしとか。ちょっと聞いてみたかったのは、なんでそんなに男性にモテるのか――。 「10代〜20代は誘われたら、好き嫌いではなく全部つきあっていた感じはありましたかね(笑)。恋愛対象にこだわりというか、顔立ちがいいとか、背が高いとか、そういう条件はまったくないので(笑)。 そういうスタンスでいることが、なんとなく相手にも伝わるんじゃないでしょうかね。それを“スキがある”とか言うのかもしれませんが・・・。 もちろん、つきあいが続くかどうかはまた別問題で、2人きりでまったく気まずくなることなく朝まで話せる相手だったら、やっていけるかなぁって思う。そういう人って、やっぱり少ないですけどね」 【プレゼント】 直筆サイン入り『黒』を1名にプレゼントします。 応募はこちら |
『黒』 |
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