25日午後11時55分ごろ、東広島市河内町入野の山陽自動車道の河内インターチェンジ(IC)―高屋IC間の下り線で、南国交通(鹿児島市)の大阪発鹿児島行き高速バスが横転した。乗客の男が運転手男性(35)からハンドルを奪い、左の路肩に衝突し、バランスを崩した。東広島署は26日午前0時45分ごろ、鹿児島市荒田2丁目、大学3年楫田(かじた)優希容疑者(22)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。
楫田容疑者を含む乗客10人と乗員2人の全員が軽いけがをした。乗員と乗客は大阪府と兵庫、鹿児島県の14〜70歳の男女。楫田容疑者は「自殺するためだった」などと供述しているという。
東広島署によると、高速バスが休憩で立ち寄った岡山市北区の吉備サービスエリアを出発した後、楫田容疑者は車内をうろつき回り、運転手に「降ろせ」と要求。交代要員で同乗していた別の運転手男性(43)の制止も振り切ったという。
乗客たちによると、横転直後に取り押さえられた楫田容疑者は「これで、みんな死ぬんだ」などと叫んだという。
山陽道下り線は河内IC―高屋IC間が午前0時10分ごろから約5時間20分、通行止めとなった。
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【写真説明】山陽道下り線で横転し、2車線をふさいだ高速バス(26日午前1時10分、東広島市河内町入野)
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