太田真博とガノンフィルムズ

高橋泉組撮影現場へ向かう道中、

人力舎所属の旧友・野田佑介とばったり。



最もバカだった時期を共に過ごした仲である、

のんちゃん（野田）は、

会うなり僕にこう言った。



「相変わらず、変態？」



と。





何と素敵なセリフだ。





「変態は変態だけど、6月に結婚するよ」



と、僕は言った。





そう言えば、きのうの企画会議でも、

僕が書いた登場人物が、

あまりに狂っていてつかみにくいと言われたのだが、

僕にはそいつの気持ちが100%理解できる、

などと言い返したみたところ、

監督、変態ですねえ、

とか言われた。





2日続けて変態呼ばわりされるとは、

僕もなかなかたいしたものだ。





のんちゃんは、

鬼ヶ島というお笑いユニットをやっている。



何度かライブに足を運んだが、

毎度彼の瞬発力抜群のトークと、

コントでの狂いっぷりに腹を抱えて笑ったものだ。





このところテレビにも登場するようになっていて、

僕は彼を見かけるたびメールすることにしているのだが、

忙しい中、毎回返信をくれる。



これからますます活躍する人物だろうと思う。





別れ際、彼は言った。





「早く偉くなって、使ってくれよ」





友達を「使う」わけにはいかないが、

そもそも役者を「使う」という感覚は僕にはないが、

それでもいつかのんちゃんと一緒にものを作れたならば、

どれほど幸せだろうかと思うのだ。





その日まで、

今できることを。

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初日二日目、

自分の映画を立ち見してたら、

ふくらはぎ肉離れした。



きのう三日目、

はじめて座ってじっくり観れた。



やっぱり座って観るほうがいいな、映画は。





本日『笑え』『ドリブラー』名古屋最終日！


20時～名駅シネマスコーレ！



ご来場よろしくお願いします。

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一昨日、名古屋即興映画『ゴリムチュウ』編集を終え、

ようやく平穏な生活へと移行できる、

はずだった。



思えば『LADY GO』から『停泊父子』、そして『ゴリムチュウ』と、

短編をむやみやたらと作る日々が続いていた。



好きなことで忙しいのは無論幸せなことだが、

一方で穏やかな日々への渇望は、

絶えずそこにあった。



そして一昨日。



ついに『ゴリムチュウ』を完成させ、

しばし新作の予定もなく、

しばしゆるりと暮らしてみる、

つもりでいた。





その矢先の、歯痛である。



親知らずとは、なぜ親知らずと言うのか。



諸説あるらしいが、そんなことはどうでもよろしい。



いったいこいつは何のために生えてくるのか。



なくても何一つ不自由しないではないか。



あったらあったで、

こうして時たま歯茎をグイグイとやるではないか。





そんなわけで、昨日生まれて初めて歯を歯医者で抜いた。



抜く行為そのものはちっとも痛くなかった。



優秀な歯医者なんだろう。



優秀であるがゆえに、

優秀でない人間に苛立つのだろう。



彼の助手への指導のねちっこさは、

なかなか凄まじく、

口調はソフトなのだが、

彼が彼女を一切信頼していないということは、

端々から伝わり過ぎるほどに伝わってきて、

僕は、笑いをこらえるのに必死だった。



僕をよく知る人ならば、

容易に想像できるだろう光景であろう。





そんなわけで、昨日生まれて初めて歯を歯医者で抜いた。





そういうもんらしい、

とはどこかで聞いていたが、

本当に聞かれるのだね、

「抜いた歯どうしますか」と。



ダメな歯科助手に聞かれたよ。





もちろんそんなものは捨ててもらったが、

そのあとで『南極料理人』の名シーンを思い出し、

はて屋根の上に投げなきゃならんとか、

そんなようなことを言ってたんだっけなあれは、

実践してみる機会などそうそう訪れないだろうから、

ここでやっといてもよかったなと、ちょっと後悔した。





いつもながら、新幹線に乗りざまと言うのは、

非常にどうでもいいことをここに書いてしまう。





新大阪へ、向かっている。





今日は観るだけだから、

気楽と言えば気楽だ。



明日は一日何もない。



日常を生きる感覚を取り戻す日に指定してある。



奥歯の感覚を取り戻すのが先決だが。






何とか27日のトークショーまでに、

いつも通りしゃべりまくれるようにしないとな。

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