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【福井】

機器回収手順を了承 もんじゅ落下事故、「つり上げ装置に問題」

2011年2月25日

回収作業の現場となる原子炉上部を視察する委員ら=敦賀市白木のもんじゅで

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 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)で24日、原子炉容器内に落下した機器の回収手順を検証する外部識者の「炉内中継装置等検討委員会」が開かれ、機構が説明した手順を「安全に実施しうる」と認めた。機器はつり上げ装置のトラブルで落下したが、委員らは終了後の会見で、装置に問題があったとも指摘した。

 委員7人が出席し、機構側が回収作業時に原子炉容器内から漏れる不活性ガスの密閉方法など、具体的な作業の手順を説明。現場となる原子炉上部も視察し、認めた。

 委員会では機構側が落下原因調査の途中経過も報告。機器はつり上げ装置のつかみ具がねじの緩みが原因で正常に作動せず、落下した。

 装置は移動式で、寝かせて保管し使う際は立てて据え付けるが、2003年の分解点検後、据え付け操作を約30回実施。その際の振動の重なりで、ねじが緩んだ可能性が高いとした。

 終了後、委員長の竹田敏一福井大付属国際原子力工学研究所長らが会見し、「委員会として(装置に)設計上の問題があったと認識している」と述べた。同席した機構の野村茂雄理事も「指摘は有力(な見方)だ」と話した。次回は機構が春ごろとしている回収作業の前に開き、準備作業の進行状況を確認する。 

  (立石智保)

 

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