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米国が恐れるリビアの化学兵器

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 【ワシントン】リビアのカダフィ政権は、マスタードガスや他の化学兵器物質を保有している。リビア情勢が混迷を深めるにつれ、それらが使用されるのではないかという懸念がワシントンに広がっている。

カダフィ大佐 Associated Press

トリポリで演説するカダフィ大佐(22日、リビア国営テレビ)

 米当局者によると、カダフィ政権は旧式のスカッドBミサイルも保持している。それ以外にもウランの粉末であるイエローケーキ1000トンや、カダフィ大佐がスーダンやチャドのような国々に提供した大量の通常兵器を保有しているという。

 現役および元米政府当局者らはインタビューで、リビアに対する米国の核不拡散の取り組みは功を奏し、リビア政府による初期の核兵器プログラムを中止させ、スカッドCミサイルを廃棄させたと語った。だがリビアの政情不安と独裁政権がつづくなか、米国は残りの武器や化学物質に警戒し続けてきたという。

 ある政府当局者は、「カダフィのような無分別な人間が、強力な武器を意のままにできることは問題だが、事態の沈静化を図るために、彼がマスタードガスや化学兵器の使用に踏み切ったという情報はない」と述べた。

 ブッシュ前政権は2003年に、リビア政府に大量破壊兵器の廃棄を求め、その見返りに国交を正常化することで合意した。

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