前原誠司外相は2011年2月25日に開かれた記者会見で、民主化を求める反体制デモを抑えるために中国政府がインターネットの検閲、規制を強化していることについて、「表現するということが遮断される状況は好ましくない」と中国政府の対応を批判した。
質疑応答で、ニコニコ動画の七尾功記者がユーザーの質問を代読し「中国で民主化を求める『中国ジャスミン革命』集会を呼びかける動きがネット上で広がり、集会場所が18都市に拡大している。国家政権転覆などの疑いで数人拘束されたという情報もある。このようなネットをツールとした民主化デモの動きや拘束の問題、あるいは中国政府のネット規制の動きについてどう思うか」と質問。
これに対して前原外相は「我々は基本的人権というものが守られて、国民が主権者であるという考え方を持っている。そういう意味では、他の国に(民主主義の)価値観が共有されるのが望ましい」と述べた。一方で「その国々の国民が行う」ということであり、「決して他国から押し付けられるものではいけない」と、自主的に国家体制が変わることの重要性を強調した。
また、インターネット規制については「表現の自由というものがしっかりと担保されるべきであって、有害情報以外の意見交換や意思を自ら表現するということが遮断されることは好ましくない」と中国政府の対応を批判した。
前原誠司 外務大臣記者会見@外務省 生放送
七尾記者の質問部分より再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv41480755#28:00
(番組はタイムシフト機能で2011年3月4日まで視聴できる)
(三好尚紀)