ニュージーランドを襲った大地震。ビルが倒壊し、死者が多数出ているという報道を見て、地震の怖さを改めて感じる。安否確認の取れない日本人もいるようで気がかりだ▼災害時などの対応について議論する「高松市健康危機管理連絡会」を取材した。市の災害時の医療救護体制に対して、防災関係機関から「実態に即していない」。想定される南海・東南海地震は、太平洋側で被害が大きい。高知県の予測最大死者数は、県内の50倍を超える。一方、体制は県内の救助のみで、救助要請については考慮されていない▼人命救助の結果を左右するのは普段の備え。地震の怖さを実感する今だからこそ、実効性のある救護体制づくりを望む。【広沢まゆみ】
毎日新聞 2011年2月25日 地方版