■何をするソフト?■ このソフトは、CDをより良い音質で聴きたい!、というオーディオマニアの飽くなき探求によりできました。(笑) これは、CDの音質(44.1kHz 16bits)を、DVD-Audio音質(88.2kHz/176.4kHz 24bits)にまで引き上げるアップサンプリングソフトです。とは言ってもDVD-Audioと同じレベルが実現するわけではありませんが・・・。ちなみに、PCのサウンドカードがハイサンプリング(88.2kHz/176.4kHz 24bits)対応か、もしくはDVD-Audioを焼いて試聴できる環境にある方でないと意味がありませんのであしからず。 ちなみに、効果の程は・・・、正直、めっさ感動します。 曲にもよりますが、こんなにはっきり、くっきり、音の粒立ちが良くなっていいの? こんなにCDって音クリアだったっけ? という感じです(決して高域を強調しているわけではありません)。 静かな音楽だと、その静寂さ、そこから聞こえる音、声がすごく綺麗に聞こえてきます。 今までノイズの靄に埋もれていた原音の艶やかさも出てくる印象です(いわゆるノイズというよりは原音と相関性のある歪みですが)。 DVD-AudioやSACDほどの音の深み、空気感はありませんが、通常のCDに比べると、そのベールを脱いだ音には目を見張る(耳か?)ものがあります。 ■アップサンプリングで音が良くなる?■ 通常、CDには22kHzまでの音声データが記録されています。これをCDプレイヤ等で再生する際、ディジタルデータをアナログデータへ変換するのですが、ここで22kHz以上の「ノイズ」(折り返しノイズ)が原理上発生してしまいます。CDプレイヤではこのノイズを何らかの方法で除去してアナログデータを作成しなければなりません。しかし、22kHz以下の音声は完全に再現し、22kHzを超える音声をノイズとして完全の除去することは困難です。本ソフトウェアは、PCの莫大なリソースを利用し、可能な限りの高精度な除去を実現しました。この高精度なノイズ除去は、2倍、または4倍のアップサンプリングを伴い、4倍の場合は、176.4kHz 24bitsの高精度ディジタルデータへと変換されます。次にこれを(サウンドカード、DVD-Audioプレイヤ等で)アナログデータへと変換する際には、88kHzを超える周波数領域にノイズ成分がシフトします。音声データは22kHzまでしか収録されていませんから、このノイズ成分と音声成分とを分離することは容易で、低リソースで非常に高精度にノイズ除去を行うことが可能となります。そのため、CDをそのままプレイヤで再生するよりもより原音に近い、高音質な音楽再生が実現できるのです。 ■高速・高音質アップサンプリングエンジン「FUSE」を採用■ 実は、このアップサンプリングのコアエンジンには、choi様作成のオープンソース(GPL)ソフトウェア、「FUSE」を採用させていただきました。WaveUpConverter Ver1.1xは、FUSE v0.1.1をベースに、細部のバグFix、GUI環境整備を行い、誰でも簡単に(ほんとか?)、を目指して開発いたしました。最大約400万タップという高精度なフィルタを用いてノイズ成分と音声成分を分離し、アップサンプリングを実現しています。さらに変換速度はほぼ実時間相当となっています(CPUクロックと実装メモリ量に大きく依存します)。 ■推奨スペック■ ・CPU:Pentium4/Celeron 1.6GHz以上 ・メインメモリ:512MB以上(1GB以上がベスト) ・OS:Windows 2000 / XP以降 もちろんコレを下回っても動作はすると思いますが、遅いと思います。特にメモリは多めにしてください。 ちなみに私はPentium4 2.4GHz メモリ2GBですが・・・。(419万タップフィルタ・88.2kHzで、変換速度は2倍速弱) ■特長■ ・アップコンバート中に急遽別作業を優先したい時に便利な、「一時停止・再開」機能 ・変換元ファイルのフォルダ構造を、出力先でも再現可能な「出力フォルダ階層」機能 ※アーティスト名\アルバム名\曲名.wav のようなフォルダ構造を、出力先(別フォルダ内)でも再現可能 ・DigiOn社製ソフトウェアDigiOnAudio2を使って高音質DVD-Audioを作成することが可能 ※DigiOnAudio2でCDからリッピングしたWAVEファイルの拡張データ(曲名情報)に対応(アップコンバート後も情報が保持されます) ■ダウンロード■ 前置きが長くなりましたが、アプリケーション起動までの手順についてご説明します。まず、WaveUpConverterの本体を以下からダウンロードします。zipファイルなので適当な場所に解凍してください。
・FFTWホームページ +-- FFTW 3.01 Windows binaries(上の方の「Windows binaries」のリンクをクリック) <ftp://ftp.fftw.org/pub/fftw/fftw-3.0.1-w32-pl1.zip> ※Ver1.16以降では、FFTWはWaveUpConverterに同梱しています WaveUpConvert.exeを実行すると、以下のような画面のアプリケーションが起動します。 ■使用方法■ 1.まず、アップコンバートのための環境、条件の設定をします。
(裏設定) GUIにないその他の設定は、WaveUpConverter.exeを一度起動・終了してできるwuc_settings.iniファイルで変更可能です。必ずWaveUpConverterを終了してから変更してください。(項目詳細説明は省略) GainLevel=0 // ゲインレベル 0:自動 0.xx(小数表記)固定ゲイン値を指定 WinFunc=0 // 窓関数の有無 0:なし 1:あり DitherEnable=1 // ディザ拡散処理の有無 0:なし 1:あり DitherLevel=4096 // ディザ拡散処理時のディザ強度(上記DitherEnable=0の時は内部で0に置換) FileNamingRule=%filename%_t%FilterTap%_x%FreqRatio%_tqdf%DitherLevel%.wav // ファイル命名規則(他に%GainLevel%、%WinFunc%等を使用可能) 2.次に、アップコンバートしたいファイルをリストボックスへドラッグ&ドロップします。 ※ドラッグ&ドロップした時に1で設定されていた条件でアップコンバートされます 後から1で条件を変更しても、それは反映されません(以降にD&Dしたファイルに対しては反映されます) 3.「アップサンプリング開始」ボタンを押すとアップサンプリングが実行されます。 ※処理実行中に、一時停止(再開可能)、中断も可能です 〜使用例2〜 ■ライセンス■ 本ソフトウェアはchoi様のソフトウェア「FUSE」を利用しております。「FUSE」はGPLに基づいてソースコードを公開されており、従って本ソフトウェアもGPLに基づいて公開いたします。 ソースコードはMicrosoft Visual C++ 6.0で作成されたものを以下に公開いたします。なお、Escute/水沢たくみの著作権は放棄いたしませんが、本ソースコードを用いての改変・コード公開等はGPLに基づき許可いたします。 [ WaveUpConverter Ver1.16 ソースコード] (zip圧縮書庫 / 91kB) ■サポート・免責事項■ 不具合報告やバージョンアップ希望等は、掲示板もしくはメールにてお願いします。なお、本プログラムをご使用になられての不具合による二次的損害等は一切責任を負いかねますのであらかじめご了承くださいませ。 |