若手医師のキャリア形成や拠点病院の勤務医への支援などを目指し、和歌山市の県立医大に設置する「地域医療支援センター」について、仁坂吉伸知事は24日、県議会本会議で、公的病院だけでなく民間病院へも医師の配置を検討していることを明らかにした。
中村裕一県議(自民)の一般質問に答えた仁坂知事は、「センターは若手医師が地域で意欲を持って働ける環境を整備する。医師の地域偏在を解消し、入学定員の増員の効果を確実なものにしていきたい」と述べた。入学定員100人のうち県民医療枠20人と地域医療枠10人は、地域の拠点病院で卒業後9年間勤務することを条件に国が認めたため、「まず公的病院に優先的に医師を配置する必要がある」と説明した。一方で、「民間病院も救急医療を担うなど重要な役割を果たしているため、配置先として民間病院を含めることも検討したい」と述べた。【山下貴史】
毎日新聞 2011年2月25日 地方版