2011年1月30日20時20分
菅直人首相はワシントンでのオバマ米大統領との会談を通常国会閉会後の6月下旬にすることも検討し始めた。これまで5月の連休を軸に調整していたが、2011年度予算案や予算関連法案の国会審議が見通せないことから、訪米時期が遅れる可能性が出てきた。
政府高官は28日、「首相訪米の日程は幅を持って考えている」と述べた。外務省幹部も「6月下旬という選択肢も含めて米国側と話をしている」と語った。
首相は昨年11月、横浜市であった日米首脳会談で大統領から翌年の公式訪米を招請された。会談後、その時期について首相は記者団に「来年春ごろ」と述べていた。
首相は参院問責をめぐる内閣改造・民主党役員人事で正月の外遊を見送っており、5月の訪米を外交の目玉に据えていた。
ただ、予算案は憲法の規定で衆院を通過すれば自然成立するものの、特例公債法案や子ども手当法案などの予算関連法案は野党側の賛成を得られなければ3月末までの年度内成立を果たせない。首相側は国会審議が紛糾した場合は5月訪米を見送り、国会閉会後の6月下旬に延期することも視野に入れ始めている。