蓮舫さん突っ張り相撲協会「公益」土俵際

　菅直人首相は３日、大相撲の八百長問題を受け、３月の春場所が開かれても優勝力士に対する内閣総理大臣杯の授与を見送ることも含めた対応の検討に入った。政府関係者が明らかにした。

　菅首相はこの日、与野党対決の舞台になっている衆院予算委員会でも、八百長問題が取り上げられたことを受けて「相撲は歴史もあり、非常に多くのファンがいる、まさに国技だ。八百長があったとすれば、国民に対する大変重大な背信行為だ」と述べた。夜には官邸で報道陣に「相撲協会として事実関係を徹底的に調べ、明らかにしてもらいたい」と、情報公開を求めた。

　一方、主要閣僚からは、将来の公益財団法人の認定取り消しに言及する発言が相次いだ。枝野幸男官房長官は記者会見で、「八百長があったことを前提にとらえざるを得ない」とした上で「事案が重大なので、可能性としてはあり得る」と、認定取り消しの可能性を指摘。「八百長がまん延している法人なら、公益認定を得るのは難しい」とも述べた。

　公益法人認定制度を所管する蓮舫行政刷新担当相も、報道陣に「公正なルールの下で競技が行われるという最低限の条件を、協会が満たしているとは思えない」と厳しい見方を示した。

　民主党の岡田克也幹事長は定例会見で「認可については、協会の対応を見てみないと結論は出せない」とした上で「根本的にこの問題にメスが入らないということになれば、スポーツではない、相撲道にふさわしくないということになる。そうなれば、認可の問題を超えた、より深刻な問題にもなるだろう」と、述べた。

　［2011年2月4日8時4分　紙面から］