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みなさんの年金、今後どうなるんでしょう?
1日の衆議院予算委員会で、無駄削減と予算組み替えで財源をやりくりできるとした民主党マニフェストについて、与謝野経財相から驚きの発言が飛び出しました。与謝野経財相と言えば、今回入閣するまで、民主党マニフェストの財源問題に対して、厳しく批判したことでも有名ですが…さて、民主党政権の一員となった今、マニフェストに掲げられた「財源」についてどう発言したのでしょうか?
与謝野経財相「まあ、同情して物を言えば、(民主党は)知らなかった」
…えっ、知らなかった?
与謝野経財相「少し厳しく言えば無知であったと」
…無知だった?えっ、そうなのおーっ?
厳しいというか、それで片づく問題なのでしょうか?
さて、今回、everyday@永田町が注目した議論は、みなさんの年金が、今後どうなるのかということ。
ちなみに民主党の年金改革案では、保険料でまかなう年金に上乗せして、7万円の最低保障年金を所得制限付きで支給するそうです。こちらはすべて税金だそうですが…さてその財源はどうなっているのでしょうか。
2日の衆議院予算委員会で、この年金改革案の財源について、公明党・石井啓一議員は「これから社会保障の費用を議論しようというのに、なんで民主党(案)の財源が、どのくらいかかるのかわからないんですか」と菅首相を追及。さらに、石井議員は「与党になったからできるでしょ?数字を示してください!」と、厳しく詰め寄ります。
さあ、菅首相、なんと答えます?
菅首相「率直にもうしあげて、まだ具体的数字をこれまで固めていませんでした。数字の面ではまだ確定した案にはなっていません」
…えーー、そうなのぉーーー?
さて、この議論はまだまだ続きます。場面は変わって、7日の衆議院予算委員会。今度は、自民党・小泉進次郎議員が、この最低保障年金の財源について引き続き追及します。
進次郎議員「蓮舫大臣は、政権交代前のネクストキャビネットの年金担当副大臣」
…おぉ?今度の追及の矛先は、蓮舫行政刷新相?
続けて、進次郎議員は、「税で最低保障年金をやる、これにいくらかかるか、その案は出なかった?」と、蓮舫行政刷新相に詰め寄ります。これに対して、蓮舫行政刷新相は「当時の民主党の中で様々な議論をさせていただきました」と返答。さらに続けて、「年収がどこで所得比例年金に上乗せで、最低保障年金が乗るのか、どこくらいの年収でそれが全くかからなくなるのかという議論はさせていただきましたが」…んっ?させていただきましたが?
蓮舫行政刷新相「具体的に年収がいくらだと詰めた記憶はございません」
えー詰めてないんですか?
しかし、この後、枝野官房長官から「いずれにしても最低保障年金の7万円と、一元化された所得比例年金の骨格部分は、国民のみなさんに約束をさせて頂きます」と、フォローが入ります。
これに対して、進次郎議員は「ざっくりしたことを言っているだけじゃないですか!最低保障年金7万、年金は一元化。これなら、どの政党だっていえるじゃないですか」と猛反発。
菅首相、どうなんです?年金改革案、やっぱり詰めていなかったんですか?
続いて注目した議論は、ズバリ「子ども手当」。政権交代の原動力になった民主党の看板政策です!
3日の衆議院予算委員会で、自民党・斎藤健議員は、「(政府与党は)社会保障改革の形を4月をメドにまとめると。その中には、子ども手当をどうするかも含まれるのか?」と、菅首相に質問します。菅首相は「子ども(手当)に対する対応も、含まれた形で議論が行われる」と、答えますが…んっ、ちょっと待ってください。
子ども手当は社会保障改革に含まれる。社会保障改革は4月にとりまとめる。…ということは、子ども手当は4月に見直し?って、ええーそうなのぉーー?
菅首相…子ども手当は早くも見直しですか?
ちょっと待ってください!ここで政権交代したときのマニフェストを整理しますよ。
これが民主党の5つの約束です!
(1)ムダ削減で財源捻出(ねんしゅつ)
(2)子ども手当
(3)年金改革
(4)地域主権
(5)雇用・経済
これまでの議論を見ていくと…(1)、(2)、(3)が、アレ、あれれー、大ピンチ?
さて、2日の衆議院予算委員会では、自民党・武部勤予算委筆頭理事が「イエローカードですな!」となんだかお怒りの様子。ただでさえ火だるまの政権与党にどんなことがあったのでしょうか。その原因は、えっ中井洽委員長?
まずは、この前日1日の衆議院予算委員会で、自民党・塩崎恭久元官房長官が発言を終えた後の中井委員長のこの一言に問題があったようです。
中井委員長「塩崎教授の陳述は終わりまして…」
えっ、国会議員なのに教授?…実はこれ、塩崎元官房長官が閣僚に質問することなく、約10分にわたって自民党の考え方を説明したことに対して、「教授」という言い方で皮肉ったもの。そりゃ、塩崎元官房長官だって、大演説しちゃいましたけど、「教授」は、ふざけすぎました。
一方で、もうひとつ、自民党がカンカンなことが…
同じく1日の予算委員会。自民党・野田毅議員の質問中に、中井委員長は、なんと携帯電話をいじっていたんです!その瞬間をカメラはバッチリとらえていました。もう、委員長なのに~!
この件について、自民党・菅原一秀副幹事長は、「熟議の国会。私は熟議の国会じゃなくて、あこぎの国会といいたいよ。謝罪して下さい!」と、中井委員長に迫ります。
中井委員長「携帯につきましては…」
うんうん、ここは謝るしかないですよね、委員長。
中井委員長「昨日も自民党席で、多数、携帯をお使っておられる議員がいましたが…」
って、ええー逆に挑発ですかぁ?しかしこのあと、ちゃんと気をつけますと謝りましたが…少々大人げないのでは?
何はともあれ、菅内閣は、肝いりの「社会保障改革に関する集中検討会議」を5日に開催。メンバーを見てみますと、菅首相に、枝野官房長官に、与謝野経財相…そして、あれ?柳沢伯夫氏…安倍政権の元厚労相の方ですよね!ほかのメンバーを見渡してみても、福田政権時代の「社会保障国民会議」の座長だった吉川洋氏、麻生政権時代の「安心社会実現会議」の座長だった成田豊氏…って、ええーっ?そうなのぉー?
自民党案や公明党案も幅広く検討するってことなんでしょうが、年金改革議論はまったなし!今度こそ、与野党が“大人の対応”をお願いします!
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