民主党の小沢一郎元代表に近い若手衆院議員16人が17日、国会内会派「民主党・無所属クラブ」の離脱願を党側に、新会派結成届を衆院事務局に提出した。岡田克也幹事長は同日の記者会見で、会派離脱願を受理せず、16人を処分しない方針を表明したが、党内の亀裂は決定的。菅内閣の政権運営は一段と厳しさを増してきた。
民主党から16人が造反すれば、仮に社民党を取り込んでも衆院再可決に必要な3分の2の議席に届かない。2011年度予算関連法案の成立は一層困難になり、菅政権には大きな打撃となる。
菅直人首相は同日夜、離脱願を提出した16人について記者団に「全く理解できない行動だ」と批判。11年度予算関連法案について「国民の皆さんの生活に大変重要な案件なので、ぜひ成立をさせるよう全力を尽くしたい」と強調した。
16人の顔ぶれは小沢元代表系の衆院1回生でつくる「北辰会」のメンバーらが中心で、1回生14人と2回生2人。全員が小選挙区ではなく比例代表だけに立候補した議員で、候補者名ではなく「民主党」という政党名による得票で当選した。
16人は新グループ「民主党政権交代に責任を持つ会」を結成。会長に就いた渡辺浩一郎氏は記者会見で、予算関連法案への対応について「別の行動をすることはあり得る」と述べ、反対や欠席など造反の可能性に言及した。宣言文では消費税問題などを念頭に「菅政権はマニフェスト(政権公約)を捨てた」と批判した。
岡田氏は記者会見で、16人が離党しない意向を示していることに触れ「党規約は同じ党が複数の会派を持つことを想定していない」と指摘。16人が党に提出した会派離脱願は無効だとの認識を示した。そのうえで「あまり目くじらを立てなくていいと思う」と述べ、処分の可能性を否定した。
16人が予算関連法案の採決で造反の可能性に言及したことについて、岡田氏は「党の決めたことには従っていただく」とけん制した。
党執行部は16人の動きをきっかけに、元代表の処分方針に反発する小沢元代表系議員の中で会派離脱や造反の動きが広がる事態を警戒。首相は同日、首相官邸で仙谷由人代表代行と対応を協議した。岡田氏は仙谷氏、輿石東参院議員会長とそれぞれ意見交換した。
ただ、元代表に近い輿石氏は記者会見で、会派離脱について「認められるのか認められないのか、場合によっては党の中で検討しなければならない」と、離脱容認を含め役員会で検討する可能性に言及した。
小沢一郎、岡田克也、渡辺浩一郎、輿石東、菅直人、民主党、仙谷由人
日経平均(円) | 10,526.76 | +74.05 | 25日 大引 |
---|---|---|---|
NYダウ(ドル) | 12,068.50 | -37.28 | 24日 16:30 |
英FTSE100 | 5,919.98 | -3.55 | 24日 16:35 |
ドル/円 | 81.96 - .98 | +0.10円安 | 25日 15:16 |
ユーロ/円 | 113.22 - .26 | +1.01円安 | 25日 15:16 |
長期金利(%) | 1.235 | +0.010 | 25日 14:56 |
NY原油(ドル) | 97.28 | -0.82 | 24日 終値 |
経済や企業の最新ニュースのほか、大リーグやサッカーなどのスポーツニュースも満載
詳細ページへ
日経ニュースメール(無料)など、電子版ではさまざまなメールサービスを用意しています。
(詳細はこちら)