菅直人首相は24日午後の衆院本会議で、「喫緊の課題は2011年度予算案を成立させ、執行することだ。中長期的には社会保障と税の一体改革だ」と強調した上で、「これらに取り組むことが、わが内閣の任務だ」と述べ、政権維持への意欲を重ねて示した。ただ、小沢一郎民主党元代表に近い松木謙公農林水産政務官の辞任などで、首相の求心力は一段と低下。首相への不満は党内の「中間派」や地方にも広がった。
首相は同日夜、松木氏の辞表を受理したと記者団に明らかにし、「大変残念だ」と語った。執行部内には、小沢氏に近い政務三役が松木氏に追随するのではないかとの懸念もあるが、民主党の岡田克也幹事長は記者会見で「そういう話は聞いていない」と否定した。
[時事通信社]