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家族3人殺害、男に求刑へ=裁判員、調書内容質問−遺族陳述、極刑求める・宮崎地裁

2010年11月25日13時6分

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 生後5カ月の長男や妻ら家族3人を殺害したとして、殺人などの罪に問われた無職奥本章寛被告(22)の裁判員裁判が25日、宮崎地裁(高原正良裁判長)であった。論告が午後から始まり、検察側は「3人を惨殺していることから死刑が検討される事件だ」と陳述した。この後求刑を行う。

 遺族はこれに先立ち、「3人もの人間を殺したのだから、死をもって償うべきだ」と意見陳述した。公判は同日夕に結審する。

 奥本被告は起訴内容を認めているが、殺害動機については検察側と弁護側で主張が異なっている。高原裁判長は同日、被告が供述した捜査段階の調書を証拠採用。検察側は「大好きなパチスロを思い切りしたいし、出会い系で出会った女性と自由に遊びたい。そのためには3人を殺害しようと考えた」とする動機の供述内容を読み上げた。

 奥本被告は調書について「何が違うのかうまく説明できなかったので違うと言えなかった」と釈明。「すべてゼロにしたいと思い、殺害を考えた」と述べた。

 男性裁判員が「なぜ(調書のように)話したのか」と尋ねると、被告は「その時はそう思って言った。後で読み聞かされた時に違うと思ったが、言えずにサインしてしまった」と答えた。

 弁護側はこれまでの公判で、奥本被告が自分や両親に関し、たびたび義母から罵倒(ばとう)され、「家に居場所がないと感じていた」と主張。このままの生活に限界を感じ、迷った揚げ句に3人を殺害したと訴えている。 

[時事通信社]

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