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【社会】

元民生委員、二審も無期 名古屋市北区の女性強殺

2011年2月23日 夕刊

 名古屋市北区で2005年3月、一人暮らしの無職高島静子さん=当時(83)=を殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われた元民生委員江角一子被告(60)の控訴審判決で、名古屋高裁(志田洋裁判長)は23日、無期懲役とした一審判決を支持し、被告の控訴を棄却した。

 判決は(1)死亡推定時刻に被告が高島さん宅から知人に電話した(2)被告が高島さん宅の合鍵を所持し、事件の日は高島さん方が施錠されていた(3)翌日に高島さんの意思に基づかずに預金を引き出した−などの間接事実から、被告による犯行と判断した。

 事件では、凶器、指紋などの直接証拠はなかったが、判決は「被告が何らかの方法で睡眠薬を高島さんに飲ませた上で、殺害したことは十分に推認できる」とした。

 判決は「事件当時の被告の行動は証拠上、一部しか判明しておらず、被告にはアリバイは成立しない」と判断した。

 一審判決によると、江角被告は05年3月22日、高島さんに睡眠薬を飲ませて眠らせ、キャッシュカードなどを奪った上、ひも状のもので首を絞めて殺害。翌日に高島さんの預金口座から5万3000円を引き出した。

 

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