2011-02-25T02:02:31
●南けい子さん
ムッチリした肉体を武器に300本以上のAVに出演し、世の熟女ファンに随喜の涙を流させた南けい子さん。その一方でストリップ界では「花電車」の至芸で知られる人気踊り子だった。しかし、最近は消息を聞かない。今どうしているのか。
「南けい子」と聞いてピンとこない読者も、写真を見れば、「ああ、その昔、お世話になった」と気づくに違いない。今も盛り場を歩いていると、
「ビデオに出てた人ですね」としばしば声をかけられるそうだ。
「300本のほとんどが企画物だったから、南けい子の名前までは覚えてないみたい。それはそれでいいんだけど、ワタシ、これでもまだ現役AV女優なんです。現場では淫乱女優って呼ばれてて、熟女シリーズのオファーがあるの。もちろん、リクエストにお応えして出演してますよ。ただね、自分の作品サンプルがメーカーから送られてきても、恥ずかしくて見られなくて」
南さん、こういって苦笑した。会ったのは新宿にあるストリップ劇場・新宿TSミュージック。
「これから出番? まさか! 劇場のスタッフとして切符売ってるんですよ。昔は月に2、3本あったAVの仕事が、今じゃ年に1、2本でしょ。食べていくためには働かなきゃならないんで、TSさんにお世話になってるわけ。勤務時間は朝10時から夕方5時まで。月に4日の休み以外、近所のマンションから自転車で通ってます」
南さんは87年、新宿TSからストリップデビュー。
「最初はポラロイドショー。でも、他の踊り子さんがやらない芸をやりなさいって、先輩のお姉さんに教えてもらったのが花電車でした」
ア○コでたばこを吸ったり、ラッパやピアニカを演奏したり、筆を挟んで習字をしたり、シャボン玉を吹いたり、果ては金魚を出し入れしたり。数ある花電車の芸のうち、南さんが得意としたのが吹き矢を飛ばして風船を割るショー。風船を3つ並べ、パ~ン、パ~ン、パ~ンと連続して割ると、やんやの喝采を浴びた。
「アンネのときも海綿とかタンポンを詰めてやりました。だけど、微妙に当たらないことがあって、そんなときは焦っちゃって。だって、当たるまでやめられないんだから」
つらかったのは……。
「ある温泉場の劇場に出たとき、たったひとりのお客さんを相手に花電車をやったときが一番でしたね。きっとお客さんもつらかったと思います、ハハハ」
盛り上がったのは沖縄・那覇ミュージック。
「場内はアメリカの兵隊さんばっかり。花電車を見るのが初めてらしく、風船が割れるたびに指笛やら拍手やらでメチャクチャすごかったわ」
最高時、10日間のステージで約40万円のギャラがあった。しかし、衣装代に飲食代、そして趣味のパチンコ、海外旅行に散財し、貯金はほとんどできなかったとか。
「AVに出るようになったのは10年くらい前からかな。かといって、休業から自然とフェードアウトしただけで、ストリップを引退したわけじゃないんです。もう一度舞台に、といわれても、もう踊れませんけど」
離婚歴1回アリ。
(日刊ゲンダイ2011年2月16日掲載)
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