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2010-07-08

Climategate、IPCC-Gate後の世界

22:59 | Climategate、IPCC-Gate後の世界を含むブックマーク Climategate、IPCC-Gate後の世界のブックマークコメント

−− 気候変動に関する国際会議 −−

今年の5月、シカゴで『第4回気候変動に関する国際会議(ICCC)』が開かれました[1]。国連IPCC気候変動に関する政府間パネル)と名前こそ似ていますが、ICCCは人為的CO2温暖化説に否定的な研究者(懐疑派)が中心となっている国際会議で、アルファベット一文字違いながら中身は随分と異なります。

ICCCは700名を超える出席者で盛況だったようですが、日本のメディアは取り上げないでしょうから、気候変動の原因と温暖化詐欺のトピックに焦点を絞って紹介します。ICCCの講演はオンラインで録画を見ることができますし[2]、論文として発表されている物も多く、一般向けに分かり易く解説したBlogも幾つかあるようです(ほとんどが英語ですが)。

まず最初に現在の地球の気候変動の状況を確認しておきますと、地球の平均気温は'98年を境に寒冷化傾向を示していることが複数の観測で報告されています(Fig.1)。今年に入ってからはエルニーニョ(南方振動)の影響で気温が上がっているものの一時的な現象であり、今月はエルニーニョが収まる兆しも出ていますし、今後も寒冷化が続く可能性が高いと言われています。

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Fig.1: 世界気温の観測結果(ピンク:Hadey CRUT 青:MSU)とCO2濃度(左図)。観測された気温と、IPCCによる予想(右図)。

Climategate事件[3]で炎上したイーストアングリア大学・気象ユニット(CRU)のPhil Jones所長自身が、

「過去15年間で有意な地球温暖化は起きていない」

と認めていますが[4]、21世紀に入って地球温暖化していないことはCO2温暖化説を支持する研究者(脅威派)に大きな衝撃を与えており、この事実だけでCO2温暖化説は揺らいでしまいます。脅威派の大御所たちですら、

大気中の水蒸気濃度の減少がCO2による温暖化を相殺している[5]」

となんとも苦しい言い訳を始めたり、

「ガンガンCO2を排出しているはずなのに、CO2濃度はあまり上がっていない[6]」

と、大気中CO2濃度が気候変動の結果であって原因でないこと[7]を暗に認めるような論文も出てきました。

それはともかく国際会議に話を戻すと、ICCCでは現在の寒冷化がいつまで続くか解明することが重要なテーマの一つとなっており、ウェスタンワシントン大学のDon J. Easterbrook教授は、地球では過去500年に亘って25〜30年で温暖化と寒冷化が交互に繰り返されてきたことを説明し、地球の気候変動は“Pacific Decadal Oscillation(PDO)”で説明できるのではないかと発表しました。PDOは“太平洋十年規模振動”と訳されますが、約20年周期で起こる太平洋各地の海面水温や気圧の変動で、そのメカニズムはあまりよく分かっていません。Easterbrook教授によると、地球温暖化・寒冷化の時期とPDO指数を調べるとFig.2のように大変良く一致しており、PDOが'99年に低温モードに入ったことから20〜30年は寒冷化が続くのではないかとのこと。

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Fig.2: PDO (太平洋十年規模振動)と、過去の温暖化・寒冷化の時期。

海洋の熱容量は大気の1,000倍ですから、太平洋の海面水温の低下(上昇)が地球全体の平均気温を下げる(上げる)という説明は自然だと思います。Easterbrook教授はPDOと太陽活動との間に強い相関があることを指摘した上で、

「太陽活動、PDO、地球温暖化・寒冷化にはそれぞれ相関がある」

と結論付けていました。

それに対してメキシコ国立大学のVictor Manuel Velasco Herrera博士は、現在、太陽活動は著しく低下しており、2030〜40年頃に太陽活動は最小になるとの予測に基づき、現在の寒冷化が今後60〜80年続くと主張、21世紀が小氷期となる可能性について言及しました。

ロシアの プルコヴォ天文台のHabibullo Abdussamatov所長も、過去7,500年の間に起きた18回の小氷期は日射強度の低下とそのフィードバック(氷面積の増加による反射能の増加、水蒸気濃度の低下による寒冷化)でほぼ説明できると提唱し、現在のサイクルから計算すると地球は2014年頃に小氷期入りするのではないかとの見解。

また、ハリケーンが専門のWilliam M. Gray教授(コロラド州立大学)は、過去140年の温暖期が熱塩循環(深層の海洋循環)の変化と一致していることに注目し、地球の気候変動の主因は熱塩循環であるとの説。海洋が気候変動の主因と考えるのはEasterbrook教授と似ていますが、Gray教授も現在の寒冷化は数十年続くと見ているようでした。

私見ですが、太陽活動が地球の気候変動に一番影響していることは、地球温暖化と時期を同じくして火星など他の惑星温暖化していたことから疑いないと思います[8]。ただそのメカニズムについては様々な議論があり、例えばPDO、熱塩循環、フィードバックの他にもスベンマルク効果(太陽活動低下による宇宙線量の増大、そして宇宙線による雲生成の増加)なども提案されており、仮にEasterbrook教授が主張するようにPDOと地球の気候サイクルとの間に強い相関があったとしても、必ずしもPDOと気候変動との間の因果関係を意味するわけではないことに留意する必要があります。初めから他の可能性を排除してしまっては、CO2温暖化説と同じ間違いを犯してしまいますから。

現在の地球温暖化していないことには多くの科学者が同意していますが、今後、どうなるかについては意見が分かれています。温暖化より寒冷化の方が人類に与える被害は甚大なので重要な問題ですが、1998年のエルニーニョによる一時的な気温上昇を除くとここ数年の寒冷化は0.4℃/100年と緩やかなものであり、個人的には小氷期を心配する程でもないと考えています。ただ、現在の太陽活動は11年周期のリズムが崩れており、太陽黒点数も著しく減少するなど、マウンダー極小期(1645〜1715年の小氷期)との類似性も指摘されています[9]。

さて温暖化詐欺に話を移すと、アメリカの気象予報士で有名なブロガーAnthony Watts氏は、彼が突き止めた温暖化詐欺の手法を報告。以前の私の日記でも紹介しましたが、市民が協力して調査を行ったところ、アメリカの気温観測ステーションの90%がいつの間にかアスファルトの駐車場やエアコンの排熱口の近くなど暑い場所に置かれており、通常より1〜5℃も高めの気温を叩き出していました。加えてアメリカ海洋大気圏局(NOAA)はデータ均質化やスムージングなどの“補正”を行い、ヒートアイランド現象を誇張することで地球温暖化を演出しているとWatts氏は発表。

続いてアメリカ大気河川改善研究所のCraig Loehle博士は、NOAAの気温データからヒートアイランドの効果を取り除くと『59年周期の温暖化・寒冷化変動』が現れ、Easterbrook教授の指摘したPDOで地球の気候変動を説明できると発表。CO2温暖化説に拘らなければ、地球の気候変動を単純かつ自然に説明できてしまうわけです。

そしてカナダの気象学者のJoseph D'Aleoは、NOAAとアメリカ航空宇宙局NASA)のデータ不正について報告。NOAAは温暖化を示す観測ステーションだけを選別しているようで、NOAAのデータベース(GHCN)に登録されているステーション数は、1980年と比べて2007年には1/3以下にまで不自然に減少しています[10]。ステーション数が減少したのはNOAAによると、

「データ取得に時間がかかるものもある」

だそうですが[11]、20年前のデータが未だに更新されていないのは、あまりに時間がかかり過ぎでしょう。

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Fig.3: GHCNが気温算出に利用している観測ステーション数(黒)と、アメリカの平均気温(ピンク)。1980年以降の急激なステーション数の減少と反比例して、アメリカの平均気温が急上昇している。

Anthony Watts氏も説明していましたが、NOAAは謎の“補正”を施すことで寒冷化しているステーションのデータをあたかも温暖化しているかのように書き直す“マジック”に成功しています。一方NASAは世界の気候変動を算出する際にNOAAのデータを利用していますが、より暖かい場所に設置されたステーションのデータを寒い地域のものとして補ったり、NOAAに負けじと更なる地球温暖化への挑戦を日夜続けています。

世界気温の4つの観測データベースはCRU、GHCN(NOAA)、GISS(NASA)、気象庁ですが、CRUもGISSもNOAAのGHCNのデータを元に構築されており、残る気象庁も2000年以前はGHCNを利用していたため、GHCNのデータが腐っていた以上、結局どれも信用できないことになります。データ捏造に対して脅威派の研究者がよく使う、

「4つの独立した観測結果が全て同じ温暖化傾向を示している」

との反論は脆くも崩れ去るわけですが、現在、信頼できる過去の気温データベースがないことは大変な問題だと思います。世界に与えた影響は莫大で、捏造に関与した科学者の罪は、あまりに重い。

また、バージニア大学を引退したFred Singer翁は、衛星観測の結果と照らし合わせ、NOAAが不自然な観測ステーション選別をせず、かつ怪しげな補正も行わなければ、1979〜'97年で温暖化はほとんど起きていないんじゃないか、ということを言っていました。

懐疑派のトークばかり取り上げましたが、ICCCには脅威派の研究者も招待されており、コロラド州立大学のScott Denning教授もスピーチを行いました[12]。懐疑派の国際会議で、脅威派の研究者が温かい拍手で迎えられ、和やかに議論が進行する。当たり前のことのようですが、もし逆の立場で懐疑派の研究者が脅威派の会合に出かけたら、無視されれば良い方でしょう。科学とは無関係の誹謗中傷を浴びせられることも珍しくないです。

地球の気候変動は自然現象で、人間の手でコントロールすることは出来ない』

当初は多くの研究者がそう考えていたのにも拘わらず、CO2温暖化説は政治やメディアを利用して多額の予算獲得に成功し、学会をコントロールするに至っています。自然現象ならほとんど予算が付かないですが、“人為的”温暖化なら多くの人々が注目しますから。学会、政界、国連金融、そして産業界の思惑が複雑に絡み合い、地球温暖化は科学的に間違っていても、もはや間違いだと認められない状況になってしまいました。雑音から隔離し、今回のICCCのようにオープンな科学の場で冷静な議論がもっとなされるべきではないでしょうか。


−− あまりにいい加減だった科学 −−

最近、ペンシルバニア大学法学部のJason S. Johnston教授が国連IPCC報告書を検証した第三者レポートが公開され話題になっています[13]。

IPCCではCO2温暖化説に不都合な研究は否定もしくは無視され、合意が捏造された。ほぼ全ての主張が非科学的、若しくはいい加減に行われていた。』

という内容ですが、Johnston教授はIPCC報告書の数多くの問題点を個別に検証しており、法律専門家が第三者検証を行った点で意味があると思います。IPCC報告書は“科学的コンセンサス”どころか、WWFグリーンピースなど環境活動団体の広告、登山雑誌の記事、更には学生のレポートまで引用していたりと何でもありでしたが、客観的かつ厳密であるべき科学がこと地球温暖化に関してあまりに杜撰に行われていたことは、一科学者としてショックであり大変残念です。

私も仕事で大型プロジェクトの予算申請書や報告書をよく書いていますが、分厚いレポートの中に僅かなミスが見つかっただけでプロジェクト全体の信用が失われるため、いつも細心の注意を払い、同僚たちに何度も検証してもらっています。IPCC報告書では地球温暖化説の根底を揺るがす致命的な間違いが次々と発覚しているのに、脅威派は、

「3,000ページの文書に多少のミスは当たり前」

と強弁しており、正直、その神経が理解できません。

日本では“IPCC-Gate”についてあまり報道されていないようなので、杜撰な温暖化研究の一例として、NASAの人口衛星を使った南極観測と、温暖化業界の近況について紹介します。

NASA温暖化研究で多額の予算を得ている研究機関の代表格ですが、2007年に、

衛星観測によると、南極温暖化が進行している』

と発表[14]、それを支持する観測結果として昨年、

衛星観測で南極東部で数10億トンの氷が毎年失われていることが分かった』

と報告しています[15]。共にCO2温暖化説を強力に裏付ける観測結果として多くのメディアでも報道されましたが、これらの研究を調べてみると、あまりに短絡的な発表だったことが分かります。

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Fig.4: 2007年NASA発表の南極地表の気温変動(左)。アラバマ大学が解析した南極の気温変動(左)。共に衛星観測。

Fig.4左図がNASAが'07年に発表した南極地表の温暖化を図示したものですが、年間0.05℃程のペースで南極大陸が急速に温暖化している様子が描かれています。この図だけ見ると南極大陸温暖化は疑いないように思えますが、実はNASAが行った人工衛星からの温度観測は精度が低く、NASA自身も認めるように測定誤差が2〜3℃もあることが知られています。右図はアラバマ大学のチームが解析したNASA人工衛星による南極の気温変化、誤差が大きいため何とも言えませんが、温暖化どころか僅かながら寒冷化しているようにも見えます。また南極観測隊による記録では、南極大陸1960年以降に寒冷化していると報告されており[16]、結局のところ、NASAは誤差の大きい人工衛星の観測結果に都合の良い解析を加えて南極大陸温暖化を“演出”したのでしょう。事実、NASAが2004年に発表していたグラフ(Fig.5)では南極大陸は寒冷化しており、莫大な研究費が南極大陸の気温まで変えてしまったのかもしれません。

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Fig.5: 2004年NASA発表の南極の気温変動。衛星観測[17]。

NASAはどのような解析を行ったのか公開し、'04年と'07年で正反対の解析結果を発表した経緯を明らかにするべきですが、いずれにせよ測定精度3℃の温度計で0.05℃の年変化を断定するというのは、まともな科学者の仕事とは言えません。私の同僚は、James Hansen所長のデータ操作疑惑が持ち上がった際に[18]、

「人類を月に送った研究機関が、地表の温度もまともに測れないのか」

と呆れていましたが、もっともな感想。

『消失した南極東部の数10億トンの氷』についても、衛星観測の精度に疑問符が付きます。NASA人工衛星GRACEを使った重力測定で南極の氷量を推定したのですが、微弱な重力変化を衛星から検出するのは技術的に難しく、GRACE観測の精度について研究者の間で疑問が噴出しており[19]、“あくまで補助的な観測手段”と見做されています。マスメディアNASAの発表を鵜呑みにして、

地球温暖化で、南極東部の氷が大量に溶け出している」

とヒステリックに報道していましたが、夏でもマイナス30℃の南極東部で氷が溶けるというのは、物理の常識を覆す大発見かもしれません。

次から次へと疑惑の出てくる温暖化業界ですが、二週間ほど前にも、

『(地球温暖化の主因はCO2であり)太陽活動の影響はほとんどないとの科学的な合意が得られている』

というIPCC報告書の記述に関して、IPCCで太陽活動を専門としていた科学者はJudith Lean博士一人だけであり、即ち“一人の合意”に過ぎなかったという疑惑が出ていました。酷いことにLean博士は太陽活動の影響を小さく見せるためデータ操作した上でグラフを引用しており、太陽観測を行ったDoug Hoyt博士やRichard C. Wilson博士ら宇宙物理屋が激しく抗議する事態に発展し、“Judith-Gate”と呼ばれています[20]。

一方、政界に目を移すと、ワシントンではオバマ政権民主党地球温暖化を既成事実化すべく、“Cap & Trade法案”の導入に血眼を上げています。

「現在のペースでCO2排出を続けると、アメリカ北東部はかなり温暖化する。今世紀末にボストンの夏の気温は14°F(7.8℃)上がりそうで、100°F(37.8℃)を越す暑い日がニューイングランド地方では年間20日、ハートフォードでは30日を超えるだろう。」

と盛んに宣伝されていますが[21]、アメリカ北東部の気温変化を表したFig.6を見る限り、過去100年間で人為排出CO2による有意な温暖化は観測されておらず、今世紀末にボストンの夏の気温が8℃近くも上昇すると言った根拠は全く以って不明です。

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Fig.6: アメリカ北東部の夏の平均気温の推移(青線)、黒い棒グラフは人類のCO2排出量。

NASA南極の話やJudith-Gateやボストンの謎の温暖化氷山の一角に過ぎず、学界でもマスメディアでも『地球温暖化であれば何を言っても許される』という空気が蔓延していたため、気候変動の研究では他分野では考えられないあまりにいい加減な話が権威付けられ、まかり通っていました。IPCC報告書はウソと誇張のオンパレードだったわけで、第4次報告書の統括執筆責任者だったMurari Lal教授は、誇張や捏造が行われたのは、

政治家たちに衝撃を与え、実際に行動を起こさせるためだった」

と弁明していますが[22]、とても科学者の発言とは思えません。プリンストン大学物理屋のWilliam Happer教授によると、

IPCCとは科学の仮面を被ったロビー団体」

だそうで、Happer教授はエネルギー省で合衆国のエネルギー政策を統轄していた頃の感想として、

ブリーフィングにやって来る科学者に質問すると、普通は喜んで答えてくれる。ところが気候変動を研究している科学者は違った、彼らは宗教カルトのようだった。」

と述べていますが[23]、脅威派グループの反論を許さない異様な雰囲気は、私も肌で感じていました。

特に京都会議以降、“地球温暖化”と名の付くプロジェクトに莫大な予算がばら撒かれ、脅威派の圧力でCO2温暖化説に懐疑的な論文や予算申請が悉く却下されるようになった結果、少なからぬ懐疑派の研究者が表舞台から駆逐されました。温暖化を証明するために予算が付いた研究で、温暖化を否定する発表は出来ないですから、世の中は地球温暖化を裏付ける(ように見える)情報で溢れてしまいました。

欧米では昨年11月のClimategate事件を発端にIPCC温暖化のウソが連日のようにニュースで報道されたため、状況は一転しています。日本のマスメディアも、地球温暖化の科学が現在進行形で崩壊していることを、ちゃんと報道すべきではないでしょうか。


−− 脅威派の逆襲 −−

今年に入り、IPCCのリードオーサー(代表執筆者)の中からも公然とIPCC批判を行う研究者が続出し、CO2温暖化説を否定する論文も学術誌に掲載されるようになりました。学会は少しずつですが、健全さを取り戻しつつあります。

アメリカでは脅威派研究者の論点を摩り替えての反論や、懐疑派研究者への政治力を使った個人攻撃が目立つようになりましたが、日本の状況と似ています。先月は、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された『気候変動における研究者の信頼性』という論文[24]が議論を巻き起こしていました。意訳すると、

『懐疑派の研究者はろくに研究もせず、市民を惑わしている』

という内容で、懐疑派を“denier(ホロコースト否定のナチス支持者を暗に指す言葉)”と呼んでいますが、科学的にナンセンスな批判だらけの文章を権威あるPNASが掲載したことに分野外の研究者たちも呆れ果てています。科学者なら科学の舞台で勝負すべきで、他の研究者への陰湿な誹謗中傷ではなく、真実の追究に努めるべきでしょう。PNASに掲載された論文の著者の一人James W. Prall氏はトロント大学のシステムプログラマーだそうで、彼は“懐疑派ブラックリスト[25]”なる物を編纂しています。CO2温暖化説に否定的な論文を発表したり嘆願書に署名した研究者の氏名、所属、国籍ホームページなどを丹念に調べ上げ、ご丁寧にもランク付けした上でトロント大学のサーバーで公開。“ブラックリストに乗ると研究費が取れなくなる”とも噂されていますが、懐疑派の研究者を晒し上げ名声を傷つけることを目的としてリストが配布されているのは間違いなさそうです。尤も、私の同僚は、

政治的圧力に屈せず、真実を貫き通した誇り高き科学者たちのリストだ」

と言っていますが。

不祥事が相次ぎ地球温暖化は科学として破綻する一方、学会や政界はまだまだ脅威派が牛耳っており、懐疑論を政治的に潰そうと躍起になっているのはまるで宗教戦争のようです。国連事務総長が『温暖化懐疑派の声拒絶』を訴えたり[26]、Climategate事件で炎上したCRUの調査を行ったイギリス議会は僅か一日のヒアリングだけで、

「(CRUの科学者らのデータ不正を示す)証拠は見つからなかった」

と潔白を謳い上げていますが[27]、証拠が見つからなかったのか、見つける気がなかったのか不明。同じくCRUの詳細な調査を行ったはずのRussell卿も、

情報公開の拒否など問題はあったものの、CRUの科学者の不正は見つからなかった」

と結論付けただけで[28]、CRUから流出したメール(内部告発とも言われています)で明らかになった、以下の疑惑について突っ込んだ追及はなされていません。

 ・CRUの科学者らは、気温の生データや解析手法の公開を頑なに拒否していた。

 ・情報公開法の抜け道を模索し、データの不正操作の相談を行っていた。

 ・情報公開請求を受けたらデータを消去すると言っており、実際に消去してしまった。

 ・懐疑派への攻撃や圧力が行われていた。

 ・60年代以降の気温低下を隠すトリックについてメールでやり取りがあった。

 ・気温低下を隠すデータ操作を行うプログラムが見つかった。

現実問題としてCRUのPhil Jones所長は関係者に証拠隠滅の依頼をしたのであり[29]、世界中で使われているCRUの世界気温のデータベースの元となった過去160年間に亘る気温観測データも消去されてしまいました。アリバイのように怪しげな補正の加えられたデータベースだけは公表されたものの、

「データの補正方法を記したメモは紛失した」

とPhil Jones所長が言っている以上、その信頼性はネス湖ネッシーといい勝負かもしれません。

IPCC報告書の検証を行ったオランダ環境アセスメント局も、IPCCの多数の過ちを認めたものの、

地球温暖化は進行しており、IPCC報告書の結論は揺らがない」

と言っていますが、現実には地球温暖化は止まっており、“禊払い”を真に受ける人も少ないでしょう。学会の権威や国家権力を使い、

地球温暖化研究者は正直者だから信用せよ」

と言えば言うほど、温暖化研究が市民の支持を失っているのは、何とも皮肉です。Climategate事件でアメリカ市民の多くがCO2温暖化説に呆れており、IPCC-Gate発覚前の今年1月の時点ですら、

地球温暖化は自然変動、若しくは地球温暖化していない」

と答えた市民が45%に上っていました[30]。その後の一連のIPCCの不正発覚で、現在では市民は地球温暖化に対して完全に無関心になっています。昨日、NYが暑いというニュースが流れていましたが[31]、“ヒートアイランド現象で気温が上がった”と正しく伝えており、地球温暖化のことは一言も出て来ず、時代の変化を感じました。

CO2温暖化説崩壊への予防線か、最近、アメリカ環境保護庁はオバマ政権の支持を得て、

「CO2は有毒ガスだから規制する」

と言い出しましたが[32]、濃度が100倍になると頭痛を引き起こすものの、一般的な理解では“CO2は毒性の非常に弱いガス”。

国連IPCCを利用したグローバルガバナンスに見切りをつけたのか、『生物多様性と生態系に関する政府間プラットフォーム(IPBES)』なる怪しげな組織を立ち上げ[33]、次の資金源として注力しているようです。

地球温暖化やCO2になると、どうしてこうもウソや出鱈目がまかり通ってしまうのか理解に苦しみますが、もはや科学ではなく政治ですから、温暖化論争の帰着は世論が決めることになるでしょう。欧米の市民の間ではCO2温暖化説は急速に支持を失っていますが、日本ではマスメディアがClimategateやIPCC-Gateの実態をほとんど報道していない上に、脅威派の研究者が事件の矮小化を図ったこともあり、地球温暖化への国民の支持は相変わらず高いまま。日本は毎年1兆2千億円もの温暖化対策に加えて、発展途上国への温暖化対策支援として2012年までに1兆7,500億円を約束。京都議定書を遵守するには同年までに9,400億円の排出枠購入が必要ですし[34]、前総理の“25%公約”に至っては、

『仮に国内で13%削減できたとしても、1兆7千億円の排出枠購入が必要』

ドイツ銀行が試算していましたが、感謝すらされない経済援助を日本は本気で続けるのでしょうか。地球温暖化で巨額の税金が無駄にされる一方、重要な基礎研究が仕分けされた話を聞くと、一科学者として何とも虚しい気分にさせられます。

日本は大丈夫なんだろうか。地球の裏側からですが、心配しながら見ております。


References

[1] http://www.heartland.org/events/2010Chicago/

[2] http://www.heartland.org/environmentandclimate-news.org/ClimateConference4

[3] S. Mosher and T.W. Fuller, 『地球温暖化スキャンダル(渡辺正訳)』, 日本評論社 (2010).

[4] http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8511670.stm

[5] S. Solomon et al., Science 327 (2010) 1219.

[6] M.R. Manning et al., Nature Geoscience 3 (2010) 376.

[7] 槌田敦, 日本物理学会誌 62 (2007) 115.

[8] L.K. Fenton, P.E. Geissler and R.M. Haberle Nature 446 (2007) 646.

[9] 宮原ひろこ, ICRRニュース 72 (2010) 7.

[10] http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/originals/surface_temp.pdf

[11] http://www.ncdc.noaa.gov/oa/climate/research/Peterson-Vose-1997.pdf

[12] http://www.youtube.com/watch?v=kkL6TDIaCVw

[13] http://ssrn.com/abstract=1612851

[14] http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=8239

[15] http://earthobservatory.nasa.gov/Newsroom/view.php?id=42399

[16] P.T. Doran et al., Nature 415 (2002) 517.

[17] http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=6502

[18] http://www.telegraph.co.uk/comment/columnists/christopherbooker/3563532/The-world-has-never-seen-such-freezing-heat.html

[19] K.J. Quinn and R.M. Ponte, Geophysical Journal International 181 (2010) 762.

[20] http://climaterealists.com/?id=5910

[21] http://globalwarming.house.gov/impactzones/newengland

[22] http://www.dailymail.co.uk/news/article-1245636

[23] http://www.dailyprincetonian.com/2009/01/12/22506

[24] http://www.pnas.org/content/early/2010/06/04/1003187107.abstract

[25] http://www.eecg.utoronto.ca/~prall/climate/skeptic_authors_table.html

[26] http://www.guardian.co.uk/environment/2010/feb/24/ban-ki-moon-un-reject-sceptics

[27] http://www.foxnews.com/scitech/2010/03/31/climate-gate-inquiry-largely-clears-scientists/

[28] http://www.cce-review.org/pdf/FINAL%20REPORT.pdf

[29] http://eastangliaemails.com/emails.php?eid=893

[30] http://environment.yale.edu/climate/files/Climategate_Opinion_and_Loss_of_Trust_1.pdf

[31] http://hosted.ap.org/dynamic/stories/U/US_HOT_WEATHER_HEAT_ISLANDS?SITE=WSPATV&SECTION=NATIONAL&TEMPLATE=DEFAULT

[32] http://www.epa.gov/climatechange/endangerment.html

[33] http://ipbes.net/

[34] http://president.jp.reuters.com/article/2010/01/09/DF1CF1CA-FC15-11DE-9764-ADF03E99CD51.php

通りすがり通りすがり 2010/07/12 23:09 後からなら何とでも言えるでしょうに。
既得権益者が声高にアピールすることに
経済的な利得がからんでることなんて直感的にわかる。
人類の歴史で、人間やとりまく自然環境のためを心底に感じ入って
行動が促された出来事なんてほとんどない。

あなたがたは同族の批難を、”その時”にしなさいよ、後からじゃなくて。

税金・公的な資金を飯種にしてる科学者ってのは、自分達の
信奉してる科学が、これまた公的な利益のために利用されるという
当たり前の帰結に不平不満を漏らせる立場なわけ?

戦争由来のテクノロジーにしても、ほとんどが
国益、競争・資本主義界のスポンサードによる要望で発達。
自分達の数字ごっこでマッチポンプして喰ってるのが現実。
森羅万象なんて万に一つも解き明かされてない。科学は死んだ。
科学者は現代のピエロ。知ったような顔するんじゃないよ。

nytolanytola 2010/07/13 00:20 科学的に間違ったことに対して『No』と言うのは、科学者の義務だと思います。
Climategate事件やIPCC-Gate以前から、CO2温暖化説が科学的におかしいことを指摘した研究者はアメリカには少なからずいました。かつて逆風の中、アメリカ議会の公聴会でCO2温暖化説に科学的根拠がないことを説明し京都議定書の批准に反対を表明した科学者たちもいましたし、科学的な立場から京都プロトコルに反対した『オレゴン嘆願書』には9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。尤も当時はメディアも世間も地球温暖化一色で、懐疑派研究者に対してマスコミや市民は「産業界の犬」と罵声を浴びせていました。大部分の研究者が産業界とは無縁だったにも拘らず、です。

一つ知ってほしいことは、趣味で研究を行っていた古き良き時代とは異なり、現代の科学者は“職業科学者”であるということ。特にアメリカの大学ではグラント(研究費)を取って来なければ大学院生・テクニシャン・ポスドクに給料を支払えませんし、私の所属する国立研究所では極端な場合、プロジェクトのグラントが切れたら自分自身も無給となります。グラントの獲得が科学者の最大の仕事となっている面もあり、国家レベルで莫大な予算を付けたテーマに研究者が集中してしまうのは、構造的な問題だと思います。
地球温暖化ではそれに輪をかけて、脅威派の研究者・政治家たちが自分たちの立場・利益を守るため学会の権威や政治力を使い懐疑派を潰しにかかり、いい加減な“証拠”を権威付けるのにIPCCが使われました。そしてメディアが温暖化詐欺の片棒を担いだことも否めません。懐疑派の研究者は懐疑論を主張していたのではグラントも取れず、ジャーナルも脅威派に乗っ取られていたためCO2温暖化説に否定的な論文を投稿する度に却下され、結果的に懐疑派の多くが一掃されてしまいました。
最後まで懐疑論を主張し続けたのはMITのRichard Lindzenやコロラド大学のRoger Pielkeを始めとする芯のある研究者か、他のテーマでグラントの取れる他分野の研究者でした。私の同僚が懐疑派研究者のことを“政治的圧力に屈せず、真実を貫き通した誇り高き科学者たち”と呼んだのには、そういう事情がありました。

ただ、どんな時でも、正しいことを言っている人はいます。インターネットが普及した現在、検索さえすれば誰でも多様な情報を得ることが出来ます。
私の意見に対して批判を行う人もいるはずですし、どうか多くの意見を読んだ上で判断して下さい。

アシカビヒコアシカビヒコ 2010/07/13 14:17 情報感謝します。科学はデータの勝負ですが、学会の結論は政治的だと思います。CO2を地球温暖化の原因としたのは政治です。大局的にみれば、脱石油エネルギー世論づくりのための政治的プロパガンダです。この脱石油戦略において、石油の対抗軸とされたのが原子力です。不都合な真実のゴアが原子力陣営でした。脱石油という大義のために駆り出された科学者群は政治的貢献に対して政治的報酬を得ていますので、彼等は科学者ではなく、政治的プロパガンダ装置になることを選択した人々でしょう。こういった大義のための事実捏造こそが石油大量消費と同様に20世紀の負の遺産と考えるべきでしょう。大衆を導くためには嘘も方便という発想はプラトン主義の悪しき伝統です。この流れを変えていくのはインターネットによる知の大衆化ではないかと思います。プラトンに対抗してアリストテレスは少数富裕層のための政治ではなく、中産階級のための政治が無難であり安定的と考えていました。この智恵に学ぶべきだと私は思います。
脱石油の大義のもと進められたのは実は西洋の覇権維持だったと私は推測しています。この路線に中国がノーといった段階で、西洋覇権維持は終焉しました。アジア、ヨーロッパの時代です。
いずれにしろ、「事実に基づく行動」が原則で、嘘を言ってはいけないのは、その嘘でもって自分自身が騙されるからだと思います。

nytolanytola 2010/07/13 19:39 アシカビヒコさん、こんにちは。

イギリスのThatcher政権が原発推進のため、CO2温暖化説を支援する目的でHadley気候研究センターを設立し、国連IPCCの設立にも尽力したと言われていますね。

> 大衆を導くためには嘘も方便

IPCC報告書の誇張・捏造に対するMurari Lal教授の「政治家たちに衝撃を与え、実際に行動を起こさせるためだった」という弁明は、まさにその思想が顕著に現れていると言えます。
アメリカのようにメディアが事実を報道し、日本でも市民が温暖化研究の実態を知ることが大切ではないでしょうか。

> この流れを変えていくのはインターネットによる知の大衆化

単に科学者・政治家・メディアのせいにするだけではなく、市民がもっと積極的に調べて自ら判断することが求められているのだと思います。

> 脱石油の大義のもと進められたのは実は西洋の覇権維持だった

鋭い見方だと思います。私はそれがCO2温暖化説の本当の目的だったとは思いませんが、現在の先進国と途上国の枠組みを維持するのに“Cap & Trade”が利用されようとしているのは、事実かもしれません。尤も中国はそのことに気付いているようで、25%削減を宣言した日本の政治家と比べてよほど賢いと思います。

> 「事実に基づく行動」が原則

私自身は脱石油を模索することは重要だと考えていますし、エコや省エネには賛成の立場です。現在のCO2規制に反対なのは、それが間違った知見の上に建てられた政策であり、正しい結論を導けるとは思えないからです。

nytolanytola 2010/07/13 19:52 トラックバックして頂いたonkimoさんの日記に、BBCの記事を引用してICCCの説明が丁寧になされています。

http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20100713/1279032866

簡単に確認出来ることから検証してみます。

> 私の不満足な英語力で訳すと、こんな感じでしょうか。
> 聴衆、外国人もいないではないが、おもにリバタリアンや
> 共和党員からなるアメリカ人からなる聴衆は、「小さい政府」
> メッセージを好んだ。

BBCの記者は、どのように国際会議の出席者の大多数が“小さい政府を支持する共和党員”だと調べたのでしょうか。
なおBBCの記事はこちらですが、

http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8694544.stm

『会議のディナーではもちろんステーキを食べる右翼ばかりで、ベジタリアンはほとんどいなかった』という書き出し、Roger Harrabin記者の価値観が想像できます。あくまで一般論ですが、欧米の脅威派は懐疑派のことを『右翼、共和党支持者、人種差別者、オイル会社の犬、肉食主義者』と罵倒することが多いです。随分と前のことですが、研究者同士のパーティで懐疑派と脅威派でディスカッションになった際に、
「この10年で地球は寒冷化しているのに、温暖化対策が必要なのか?」
と疑問を唱えたところ、
「捕鯨主義者は黙れ!」
と意味不明に怒鳴られましたが、『日本人の懐疑派=捕鯨主義者』なのでしょう。

> このイベントにオイルマネーがじゃぶじゃぶと注がれており、
> 石油や石炭を環境に良いと言いくるめつつ、気候研究者達の
> 信頼性をおとしめようという産業界の意図が見え見えだからだ。

何故ICCCのスポンサー一覧を直接調べないのか疑問です。

http://www.heartland.org/events/2010Chicago/cosponsors.html

現実には、ICCCは120を越えるNPO(非営利団体)からのささやかな寄付金で運営されています。
主催者のHertlandに対しても、onkimoさんはDESMOGBLOG.COMを引用して、

> Institute、エクソンモービルから 10 年ほどの間にあわせて
> 600 万ドルほどもらっているとのこと。

だそうですが、これにはHeartlandのDan Miller氏が直接反論しています。

「Heartlandのエネルギー関連会社からの収入は、全予算の5%未満である。
 690万ドルの収入のうち、69%を個人や財団からの寄付金が占めている。
 エクソンは少額の寄付をしただけで、具体的には2006年にテーブルを
 買ってくれた。KochやScaifeからの寄付も、10年以上もない。」

既に否定されている悪意のある記事を引用するのではなく、情報はきちんと確認すべきでしょう。さもなければIPCC報告書の二の舞になってしまいます。
ICCCを報じた外国のメディアでも、例えばオーストラリアのQuadrant誌は懐疑論を専門的に論じており、ICCCに極めて好意的なレポートを載せています。

http://www.quadrant.org.au/blogs/doomed-planet/2010/05/heartland-4

おおくぼおおくぼ 2010/07/13 20:51 はじめまして

>科学的な立場から京都プロトコルに反対した『オレゴン嘆願書』には9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。


『オレゴン嘆願書』は信頼性の低い、怪しい嘆願書だと思うのですが・・・・。

参考

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1027712150

nytolanytola 2010/07/13 21:39 おおくぼさん、こんにちは。

オレゴン嘆願書に署名した科学者にはFreeman Dyson、Richard Lindzen、Frederick Seitzなど世界的に有名な科学者も多数含まれ、私の同僚たちの中にも署名した研究者は多いです。

誰でも署名できる嘆願書ですし、脅威派は『オレゴン嘆願書は信用できない』と盛んに宣伝していますが、40名を越す全米科学アカデミー会員を始め多くの著名な科学者が署名している事実は素通りしています。
著名な科学者で署名した人を調べるべきではないでしょうか。

おおくぼおおくぼ 2010/07/14 03:48 返信ありがとうございます。

でも、

>9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。



>著名な科学者で署名した人を調べるべきではないでしょうか。

この二つは、矛盾するのではないでしょうか?



>40名を越す全米科学アカデミー会員を始め多くの著名な科学者が署名している事実

・・は高く評価するにしても、そのことで

>9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。

・・・の水増し疑惑は消えません。

クライメートゲート事件についての『地球温暖化スキャンダル(2009年秋クライメートゲート事件の激震)』(日本評論社)を読むと、IPCC側に大きな否があることがわかりますが、懐疑派にも同じ種類の否が散見される気がします。

ド素人ド素人 2010/07/14 07:16 温暖化詐欺の内容が分かりやすい説明でド素人ながらよく分かりました。
海外の方の情報ブログは本当に助かります、これからもぜひ宜しくお願いします。

人間は何かをやる為に生まれてきています。しかし何もしない、何もできない出来ない人はいつも不平不満や批判をします。
上げ足を取る能力は本当逸脱しています(それしか出来ないですから)


哲学から遠ざかっていた科学が、哲学と融合する日も近そうです。
これからもがんばってください。

nytolanytola 2010/07/14 11:21 おおくぼさん、

そうですね、署名運動では手間がかかっても本人確認はした方が良かったですよね。ただ、オレゴン嘆願書は個人レベルでの寄付金で立ち上げられた署名運動であるため、チェックする人を雇う余裕がなかった面もあります。それでも多くの科学者が署名した事実は変わりませんし、『科学的な合意が形成されている』という脅威派のウソを打ち砕く役割は果たしたのではないでしょうか。
他にも2007年には世界を代表する100名の科学者たちが、

『地球温暖化の科学的な合意は形成されていない』

という国連事務総長への手紙に署名しています。

http://epw.senate.gov/public/index.cfm?FuseAction=Minority.Blogs&ContentRecord_id=d4b5fd23-802a-23ad-4565-3dce4095c360

日本でも科学者による署名運動は有効だと思います。

nytolanytola 2010/07/14 11:27 ド素人さん、

こんにちは、そしてありがとうございます。
研究者の友人から、『日本ではIPCC-Gateが報道されないので、アメリカの状況を一つ書いてくれ』と頼まれたのが始まりでした。温暖化の科学が崩壊し国連IPCCが大きく揺れていることを日本に伝えるにはこのBlogだけでは力不足ですが、日本には育ててもらった恩がありますし、一科学者として何かしたいと思っていました。

> 哲学から遠ざかっていた科学が、哲学と融合する日も近そうです。

『知を愛する』のが哲学(Philosophy)の本質ですが、あまりに政治的になってしまったのが地球温暖化の悲劇だったのでしょう。純粋な科学には完全な自由が必要なんだと思います。

アシカビヒコアシカビヒコ 2010/07/14 17:25 nytolaさん、
コメントありがとうございます。
前回の私のコメントの重要なケアレスミス発見。
「アジア、ヨーロッパの時代」ではなく、「アジア、アフリカの時代」でした。すみません。
私も石油の時代が引退していくことには賛成しています。省エネも原則当然。CO2削減を地球温暖化防止という路線にもっていった勢力が問題だと私は思っています。単に地球環境保全でよかったのです。日本がまじめに取組んでいる環境対策はそのまま、地球環境保全対策と看板をかけかえるべきでしょう。なぜ、CO2削減を地球温暖化防止にもっていったのか。ひとつには対抗勢力である原子力陣営の事情。したがって、原子力が海洋に投棄している膨大な熱は考慮されていません。これは極めて非科学的な態度でしょう。それから石油が化石資源だという説も単なる仮説であって、私は極めて疑わしい仮説と思っています。あれは、地球の分泌物ではないかと思っています。今のパラダイムでは石油は枯渇するからダメという論理を採用することになっています。地球環境にかける負荷が大きいから石油大量消費はダメなのだと私は思っています。人類は地球の良好な管理者たるべきでしょう。寄生しているんだから当然のこと。
インターネットによる知のネットワークの時代に大切なのは、発信する者が嘘をつかないことです。ひとつの嘘の影響が全体を歪ませる。そのときに必要な倫理は「自分が相手にしてほしくないことは相手にもしない」という単純な直感的倫理だと思います。生命システムを維持発展させている原理は免疫ですが、そこの論理は二重否定です。「自己とは非自己ではないものである」これが我々の感じている自由の根拠でしょう。
それから日本の25%削減の件、あれは日本政治の主軸をシフトするためのアンカー、引き綱でしょう。アメリカにNOというためには政治的にはEUに擦り寄るしかなかった。中国志向も同様。日本が独立国となっていくためには、アメリカべったりの政治姿勢からの自立が求められる。今後も親米反米の揺れのなかで、日本の柱が天と地に直立していく方向に動くことだろうと思います。そもそもアメリカ自体が一枚岩ではないのだから、アメリカの言いなりというのもひとつの幻想でしょう。

nytolanytola 2010/07/14 22:39 アシカビヒコさん、

> 単に地球環境保全でよかったのです。

全く同感です。ただ逆に言うと、エコに強い日本は地球温暖化ブーム崩壊後も活路はありますし、必ずしも悲観する必要はないと思います。

> 地球の分泌物ではないかと思っています。

石油無機起源説ですね。私は詳しくないですが、超深度の基盤岩の内部から油田が見つかることもあり一理あると思います。無機起源説に立てば石油の埋蔵量は莫大ですし、今の原油高は何なんだということになりますよね。

> 発信する者が嘘をつかないことです。

現実問題としてインターネット上には信憑性の低い情報も溢れていますから、受け手が取捨選択するしかないと思います。最低でも二つの立場の主張を比較して判断すべき、というのが私の持論です。一番やってはいけないことは、自分に都合の良い意見だけを受け入れること。科学の世界でも同じですが。

> 「自己とは非自己ではないものである」これが我々の感じている自由の根拠でしょう。

『互いに自由を妨げない範囲において、 我が自由を拡張すること、これが自由の法則である』
そう言ったのはカントでしたね。

> アメリカ自体が一枚岩ではないのだから、アメリカの言いなりというのもひとつの幻想でしょう。

アメリカのいいところは、社会が複数の意見を受け入れようとすることだと思います。地球温暖化ではアメリカでも懐疑派はメディアや市民から随分と叩かれましたが、それでも懐疑論を許容する土壌はありました。一方、日本はと言うと“国民総脅威派”。
日本人は極端に振れ易いので、今後、日本でも地球温暖化が崩壊していく過程で、脅威論に関わった学説・分野が全否定されないことを願います。

nytolanytola 2010/07/15 14:56 知人のBlogに書き込んだことの転載になりますが、日本ではあまり知られていないようなのでこちらにも書いておきます。

Anthony Watts氏が指摘した、NOAAの気温観測ステーションがアスファルトの駐車場やエアコンの排熱口の近くなど周囲の環境より明らかに温度の高い場所に設置されていた問題で、NOAAの反論がこちらに書かれています。

http://www.ncdc.noaa.gov/oa/about/response-v2.pdf

Watts氏が“良いステーション”と認定した70基と、“悪いステーション”とダメ出ししたステーションを含む1218基の気温変動(NOAAは明記していませんが、単純平均と思われます)を比較したところ、両者は非常によく一致したと言っています(p.3のグラフ)。これを根拠に、悪いステーションのデータの信頼性を主張。
そのNOAAの反論に対するWatts氏の反論がこちらです。

http://wattsupwiththat.com/2009/06/24/ncdc-writes-ghost-talking-points-rebuttal-to-surfacestations-project/#more-8837

NOAAが比較したのは生データではなく、補正(均質化、とNOAAは呼んでいます)を加えた後のデータ(USHCN2)。NOAAは補正を加えた後の良いステーションの気温変化と、補正を加えた後の悪いステーションを含む全ステーションの気温変化の傾向が一致すると言っただけで、良いステーションと悪いステーションが同じ傾向を示すよう施した“均質化”がうまく働いていることを示したに過ぎません。それに対してWatts氏は、ステーションの生データで比較すべきだと主張しているわけです。

Steve McIntyre氏も指摘していますが、均質化によってUSHCN2は全体的に同じような温暖化傾向を示すように補正されているとのこと。これでは、悪いステーションを隠すために補正を施したと疑うこともできます。

http://climateaudit.org/2009/06/29/the-talking-points-memo/

NOAAは気温の嵩上げに使った悪いステーションを小細工で誤魔化そうとしているように見えますが、疑惑を晴らすためには均質化に使ったコードが公開されるべきでしょう。

nytolanytola 2010/07/18 19:57 トラックバックして頂いたonkimoさんが、今度はEasterbrook教授のPDOのグラフのことで茶化しているみたいです。

http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20100716/

> そして、なんと!この先生、誰もが成し遂げなかった PDO の数十年にわたる
> 予測に成功したのです。それも、誰もが予想だにしなかった方法で!!!
> それは…
> コピペ!!!
> です。スパコンも使わずに予測ができて、お手軽簡単、まあ素敵!

こういう茶化しに反論するのも大人気ないですが、Easterbrook教授自身の説明がこちら:

Adding the PDO record for the past decade to the PDO for the century provides an interesting pattern... the logical extension of the pattern is for global cooling to intensify and remain for several decades.
(過去のPDOの記録を未来に重ね合わせると面白いパターンが見えてくる・・・この図では寒冷化が数十年続くことを強調するため、過去のパターンを重ね合わせてPDOの記録を延長した。)

Easterbrook教授は、
『過去500年間、地球は大雑把に27年毎に温暖化と寒冷化を繰り返しており、PDOの高温・低温モードともよく一致している。PDOが低温モードに入ったため、数十年は寒冷化が進行する可能性が高い。』
と主張しているわけです。それに対してonkimoさんは、
「PDOのメカニズムが分かっていないのに、未来予測はできない」
という立場のようですが、実際には、例えば“17年ゼミ”の大量発生のメカニズムが分からなくても次の大量発生の年は予測できるわけで、Easterbrook教授の主張は科学的に自然だと言えるでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/07/19 00:05 ド素人さんなどへ
ダイオキシンの排出権、水銀の海への垂れ流し(排出)権、
の取り引き。がおかしいと感じる感性があれば、CO2の
排出権の取り引きときいただけでウソと分かるでしょう?

月・ライト月・ライト 2010/07/19 00:23 P.S. 国民をダマし続けている国が財政破綻する
のは当然でしょう。

nytolanytola 2010/07/19 10:32 月・ライトさん、

エコ対策で努力してきた日本が、意味不明に外国から空気を買わされる。普通だったら、論理として破綻していると思いますよね。
ちょっと前にも、日本企業がポーランドから37億円でCO2排出権を購入したとニュースになっていました。

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2716667/5588452

日本人が目を覚まさなければ、今後こうしたニュースが増えていくでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/07/19 23:24 こんな詐欺は、おどし・ゆすり・たかり(金よこせ)ですから
すぐ気づくはず。今なら、水・食糧があぶない、とか。

月・ライト月・ライト 2010/07/19 23:31 天網恢恢疎にして漏らさず nytolaさんなどは
信じないかもしれませんが、だからポーランド
の飛行機は落ちた。2010/4/10

nytolanytola 2010/07/20 01:37 月・ライトさん、

“おどし・ゆすり・たかり”なら警察が助けてくれますが、CO2排出枠取引は国際的な合意の下に行われるだけに、性質が悪いです。

> nytolaさんなどは信じないかもしれませんが、
> だからポーランドの飛行機は落ちた。

排出権購入の二日後ですが、ポーランドの飛行機墜落は事故だと思いますよ。
・・・でも科学の世界では最後には真実が認められますから。

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:19 ↑応用:おどし(北は怖いね)・ゆすり(自衛隊で大丈夫?)
たかり(やっぱり基地がいるよね=予算よこしな)

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:23 グアム移転案の時点で、防衛省は日本海などの船舶に
警告すべき。守る気ないのかグルなのか・・・?

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:29 テーマとズレてるコメント多くてすみません。
>事故だと思いますよ=偶然 という意味なら違います。

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:35 「悪事に対して天罰がある」というのは、今では、
・・・今なら、「科学的に」証明できることです。

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:41 これは、偶然…かな?
http://www.2nn.jp/dqnplus/1279669582/

nytolanytola 2010/07/21 00:23 > http://www.2nn.jp/dqnplus/1279669582/

Stephen Schneider教授は脅威派の中心人物でしたが、公正な方で、少なくとも他の脅威派とは一線を画していました。
2003年に懐疑派のSteve McIntyreが論文を投稿した際、Schneider教授は(脅威派の筆頭の)Michael Mann教授に査読をさせなかったとしてEnergy & Environment誌を激しく非難しました。当時、脅威派は論文の査読をコントロールすることで学術誌から懐疑派を締め出そうとしており、脅威派による政治的圧力と見ることも出来ます。
ところが翌年、今度はMann教授がClimatic Change誌に論文を投稿すると、Schneider教授はなんと懐疑派のMcIntyreに査読を依頼します。彼なりの論理・美学を持っていたのでしょう。
Climategate事件で流出したメールでも、Schneider教授だけがMann教授らのデータ隠蔽に対して批判的であったことが明らかになっており、脅威派の中では異例とも言える筋を通した研究者だったことが知られています。

Schneider教授の御冥福をお祈り致します。

SSFSSSFS 2010/07/21 12:51 はじめまして。nytolaさんのリポートを大変興味深く読まさせていただきました。ニセ科学方面で調査しているSSFSと申します。この5年ほどはマイナスイオンについてあらゆる観点から調べており、結果をヤフー掲示板に書き止めています。現段階ではマイナスイオンをニセ科学扱いしている大学人らはまともな知見も持ち合わせておらず、ただ先入観によってマイナスイオンを否定しているという認識を持っています。

面白いことに、そのニセ科学批判者たちは温暖化懐疑論にはまったく耳を貸そうとしません。ニセ科学とは「科学を装いつつも科学ではないもの」というもの。人為的温暖化論はかなり危ない橋を渡りつつあるのに、ニセ科学批判者たちはそこを検証しようとせず、IPCCにすり寄ったものの見方を示しています。非常に面白い現象だと思います。

私自身は2年ほど前から、同掲示板に人為的温暖化論がニセ科学である可能性を書いています。クライメイトゲートについては11月25日の「地球温暖化説にデータ捏造疑惑」が皮切り。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&board=1835549&tid=a1va5dea5a4a5ja59a5a4a5aaa5sa1w4fbbkbcbc&sid=1835549&action=m&mid=2857

約7カ月間追い続け、きょうの「クライメイトゲート事件の最新事情(その77)」に至っています。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1835549&tid=a1va5dea5a4a5ja59a5a4a5aaa5sa1w4fbbkbcbc&sid=1835549&mid=3458

米国では、人為的温暖化論がまともな科学なのか、それともニセ科学なのか、どれくらいの議論があるでしょうか。ご教示いただければ幸いです。

アシカビヒコアシカビヒコ 2010/07/21 16:54 クライメイトゲートで、私が意外だったのはこの告発が出るタイミングと広がり。9.11テロ事件も似たような構造。どちらでも成功しているのはインターネットによる情報制御不能状態でしょう。あとはいつの時代にもあった勇気ある告発。これはそもそも制御不能。知の寡占化が崩壊すると早晩、支配の寡占化も崩壊すると思いますし、そうなったほうが少なくとも人類全体からすれば、ベターだろうと思います。とはいえ、これの道筋は緒についたばかり。昔、ヨーロッパでは魔女狩りが行われたそうですが、近年は二酸化炭素狩りが行われていました。功罪ありますね。あえて、功をあげれば、石油の大量消費に対する先進諸国民の罪悪感を行動に移すことができた点でしょうか。最大の罪は事実の意図的歪曲。
 科学は統治論的にみれば、知識階級の無難な活用策とされてしまいます。「自由に研究を」だけではなく、「良心に恥じない研究」が求められるのではないかと思います。その意味で、現代の司祭である科学者の方々には現代の二酸化炭素狩りの顛末をしっかり精算、総括して欲しいものだと思います。

nytolanytola 2010/07/22 00:44 SSFSさん、

私もマイナスイオンはプラシーボかエセ科学のような気がしていましたが、確かによく調べたわけではないです。いつか時間があるときにでも勉強してみます。

Yahooの掲示板を見させて頂きましたが、温暖化にまつわる疑惑について随分とアンテナを張り巡らしていますね。マスコミが報じないのなら、日本でも誰かがBlogで随時、最新の情報を発信する必要があると思います。

> 米国では、人為的温暖化論がまともな科学なのか、それとも
> ニセ科学なのか、どれくらいの議論があるでしょうか。

マスメディアは温暖化擁護派と否定派に分かれていますが、どちらも温暖化を巡る疑惑は伝えています。ClimategateやIPCC-Gateで地球温暖化がまやかしだったことが報じられ、オバマ政権と民主党は地球温暖化の脅威を必死に宣伝していますが大多数の市民は呆れており、もはや中間選挙のテーマにすらなっていないです。
学界では、脅威派が懐疑論を政治力を使って握り潰そうとしていますが、研究者の多くは冷ややかに見ています。地球が温暖化していないこと。脅威派が何と言おうと、その事実は否定できませんから。

nytolanytola 2010/07/22 01:05 アシカビヒコさん、

> 意外だったのはこの告発が出るタイミングと広がり。

内部告発じゃないか、という気がしてます。Climategateが火を付け、IPCCなど温暖化研究の中枢が一気に燃え上がったのは壮絶でした。IPCCでは内部批判が次々と出ましたが、科学を歪曲することに不満を抱えていた研究者が少なからずいたからでしょう。

> 最大の罪は事実の意図的歪曲。

ブッシュ政権時代に脅威派の研究者らは、
「ブッシュが温暖化研究を弾圧した」
と大袈裟に騒いでいましたが、実際には懐疑派の研究者を猛烈な政治力で潰していたのは脅威派の方でした。
「懐疑派にはオイルマネーがジャブジャブ流れている」
というのも誇張か、真っ赤なウソ。温暖化研究には莫大な税金が注ぎ込まれましたが、多くの懐疑派の研究者は脅威派の圧力で僅かな研究費すら取れず消えていきました。

> 「良心に恥じない研究」

純粋な知の探究を楽しいと思えない人は、科学者を辞めるべきだと思います。日本の温暖化の研究者の中には懐疑派の誹謗中傷しか出来ない人もいますが、論外でしょう。

> 現代の二酸化炭素狩りの顛末をしっかり精算、総括して欲しいものだと思います。

科学者が権力に憧れ政治家になろうとしたのが、地球温暖化の間違いだったんじゃないかと思っています。

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:04 Schneider教授に自身の論理・美学があると分かりました。
が・・・「データ隠蔽に対して批判的」でなく、最初から公表さ
せるべきでは?

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:12 >現代の司祭である科学者の方々
ビミョ〜です(笑) プロテストが起きて改革が起きる・
起きている、という点で、たしかに司祭ですが。

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:26 > 最大の罪は事実の意図的歪曲。
それをなくすために、「科学」では、実験などの条件や
データ・処理方法などを公表し、追試するはずですが・・・

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:32 > 「良心に恥じない研究」
それで、偽科学はなくならないでしょう。人種差別論
者は、良心に従い科学的に(?)優劣を論じてましたよ。

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:45 ちなみに、宗教改革は印刷・母語への聖書の
翻訳出版で改革がすすみました。今は、スパ
コンなくてもPS3でOKだ!でしょうか?

おおくぼおおくぼ 2010/07/23 02:34 >懐疑派の研究者を猛烈な政治力で潰していたのは脅威派の方でした。

その脅威派の研究者の名前は誰ですか?
具体的な証拠はあるのでしょうか?


>多くの懐疑派の研究者は脅威派の圧力で僅かな研究費すら取れず消えていきました。

何人ぐらいですか?

nytolanytola 2010/07/23 12:27 月・ライトさん、

Schneider教授の功罪はあちこちで論じられていますが、多くの懐疑派の研究者が哀悼の意を表しています。
Schneider教授が地球温暖化を政治問題化してしまったのも事実で複雑な思いですが、彼の死を聞いて、私は一つの時代が終わったんだという気がしました。

> 「データ隠蔽に対して批判的」でなく、最初から公表させるべきでは?

脅威派の研究者の隠蔽体質は異常でした。
科学の発展にはデータ公開が必須ですが、Phil Jones所長らは逆にデータやログノートを廃棄し情報公開法の抜け道を探していたわけで、科学者として恥ずべき行為だったと言わざるを得ません。

nytolanytola 2010/07/23 12:35 おおくぼさん、

> その脅威派の研究者の名前は誰ですか?
> 具体的な証拠はあるのでしょうか?

Climategateで流出したメールからCRUの科学者たちが懐疑派の論文を政治力を行使して却下し、懐疑派の論文を掲載したジャーナルをボイコットし編集委員を交代させたことが明らかになっています。有名人では、例えばCRUから政治的圧力を受けていた懐疑派のSally Baliunasは嫌になってしまったのか第一線から退いてしまいました。尤も彼女は地球温暖化のまやかしを講演活動を通じて訴え続けているようです。

アメリカでは政治家や政府機関による懐疑派潰しも公然と行われていましたが、ClimategateやIPCC-Gateがきっかけとなって明るみに出ました。
脅威派の気象学者Phil Moteの、
『地球温暖化で西海岸北西部の山岳地帯の雪量が減少している』
との論文に対して、懐疑派の気象学者Mark Albrightは
『1950年以前と90年以降の雪量は同じである』
と言って反論しましたが、その一週間後に解雇されています。
オレゴン気象局の局長だったGeorge Taylorは懐疑派として知られていましたが、オレゴン州知事のTed Kulongoskiからの政治的圧力で辞任に追い込まれ、その際にオレゴン州立大学はTaylorを擁護せず見殺しにしています。
デラウェア大学のDavid Legatesは自然資源環境管理局(DNREC)から辞めるよう圧力を受けていたことが報じられていますし、Patrick Michaels教授も懐疑論を述べたために職を失いそうになっています。
他にも懐疑派研究者の出身大学に圧力をかけ博士号を取り消そうとしたり、“温暖化”を守るためには何でもありで、学界では『業界で生きていくには、温暖化に反対しないこと』との認識が広まっていました。

> 何人ぐらいですか?

Richard LindzenやRoger Pielkeなど、懐疑派として最後まで温暖化のウソと戦い続けた研究者を数えた方が早いでしょう。
アメリカで懐疑論を唱えるには、研究生命を懸ける覚悟が必要でした。

おおくぼおおくぼ 2010/07/23 12:56 貴重な情報ありがとうございました。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:25 マイナスイオンについて少し。物理的には差がある。
それが、人体にどう影響するかは、個体差大きく(
ある意味、検証は不可能に近いでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:28 似たような例は、ホメオパシーとか。欧米では鍼灸も
効果がない、と主張する人もいる。あるいは、化学物
質過敏症とか電磁波過敏症とか。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:34 実際に、過敏症のように影響がある人たちがいるので、
マイナスイオンも効果がある人たちもいるはずです。
問題は、研究の資金とかがなぜか取れないこと。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:46 いまさらながら、仙さんに、逆です。
実験室での仮説を、条件同じなら誰でも検証できる。
が、いわゆる「科学」。当然、条件が一定でない現実
には、ほぼ不可能。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:52 そして仮説と現実がわからなくなる「科学者」がいる。
いい例が「バタフライ効果」。仮説(方程式)が誤差を
増幅するので現実でも蝶の羽ばたきが増幅されると誤解

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:57 蝶の羽ばたきがハリケーンの発生に関係するはずがない。
・・・また、逆に、マイナスイオンが人体に影響するはずが
ない。と誤解する人たちもいる。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 23:03 雑な仮説なら・・・脳では「電気信号が増幅される」。
だから、人体に吸収されたマイナスイオンにより、
脳内信号が変化し健康に影響する可能性あり。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 23:22 ズレコメントですがお許しを。グアム移転の期限延期。
とくれば、当然、オバマ来日までに、日本海あたりで日
本船舶の被害が起きる可能性大。というのは予測可。

nytolanytola 2010/07/31 23:35 科学者の中には怪しいと感じたことは何でも『偽科学である』と主観的に断定している人もいますね。
少なくともちゃんと調べた上で言うべきだと思います。
ただ、科学的根拠がないことが立証されていないからといって、科学的に正しいわけではないです。

“バタフライ効果”は複雑系の難しさの喩えですね。
気象で未来予測が困難である、という点は事実でしょう。
それ以前の問題として、現在の気候シミュレーションには正しい物理が入っていないことが問題だと思います。

おおくぼおおくぼ 2010/08/01 03:25 最近、ノンフィクション作家の広瀬隆さんが『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書) という本を出しました。

批判を書いてみました。

http://blogs.dion.ne.jp/tacthit/archives/cat_348696-1.html

広瀬隆さんは専門家ではありませんが、有名なノンフィクション作家です。

「懐疑派の主張はどこまで信頼できるか?」が、求められていると思うのです。
「どちらの主張も信頼できない」というのも立派な答えだと思うのですが・・・。

nytolanytola 2010/08/01 14:41 地球の気候変動の主因は人間が排出したCO2か(脅威論)、そうでないのか(懐疑論)。
どちらかが正しく、どちらかが間違えているわけで、

> 「どちらの主張も信頼できない」というのも立派な答えだと思うのですが・・・。

には同意できません。
もちろん個々の懐疑論にもそれぞれ異論・反論がありますが、脅威論・懐疑論の全てが信頼できないという結論にはなりません。
科学的に正しい説明は必ずあるはずで、地球の気候変動の主因がCO2かどうかは二者択一です。

CO2温暖化説の立証責任はそれを唱える側(脅威派)にありますし、何兆円という税金の投入を要求するのであれば尚更です。
国連IPCCがCO2による温暖化が進行していると認定した根拠は、

(1) 近年の急激な温暖化が、木の年輪を調査したMann教授らの“ホッケースティック”で示されていたこと。
(2) 地表での観測で地球規模での温暖化の進行していることが明らかになったこと。
(3) 多くのシミュレーションはCO2による温暖化が現実に起き得ると示しており、シミュレーションではCO2による温室効果で赤道上空10kmが顕著に熱せられる“Hotspot”が出現すると予言されていたこと。

ところが現在では、これらの根拠は崩れています:

(1) Mann教授らは統計的に間違った解析を行っており、実際には木の年輪は60年代以降の地球寒冷化を示していた。
(2) 地表での温度観測には不自然な補正が施されており、またアメリカの観測ステーションはアスファルトなど高温な場所に移動させられており、地球全体でも観測データの恣意的な選別が行われていた。
(3) ラジオゾンデを使った観測ではHotspotは観測されず、シミュレーションが予言したCO2による温暖化は否定されている。

またIPCCが“温暖化の証拠”としてあげた多くの事例で捏造や誇張が見つかっていますし、CO2温暖化説は葬り去られ速やかに別の仮説の検証が行われるべきでしょう。
アメリカの上院は温暖化対策法案の成立を阻止し現実的な対応を取ったわけですが、日本はどうするのでしょうか。

おおくぼおおくぼ 2010/08/01 21:17 >(1) Mann教授らは統計的に間違った解析を行っており、実際には木の年輪は60年代以降の地球寒冷化を示していた。

その通りですが、IPCCの第四次報告書では、別の研究者による統計で20世紀後半の温暖化が証明されています。

>(2) 地表での温度観測には不自然な補正が施されており、またアメリカの観測ステーションはアスファルトなど高温な場所に移動させられており、地球全体でも観測データの恣意的な選別が行われていた。

その通りですが、温暖化しているという事実は変わらないと思います。

>(3) ラジオゾンデを使った観測ではHotspotは観測されず、シミュレーションが予言したCO2による温暖化は否定されている。

対流圏の上層や成層圏の下層はかなり複雑で、現時点でのシミュレーションの信頼度は低いと思いますが、研究成果はこれからだと思います。


>またIPCCが“温暖化の証拠”としてあげた多くの事例で捏造や誇張が見つかっていますし、CO2温暖化説は葬り去られ速やかに別の仮説の検証が行われるべきでしょう。

捏造や誇張があったのは事実です。
また、これからも捏造や誇張がドンドン発見されるか、内部告発されると思います。
けれどCO2温暖化説の否定にはつならがないと思います。
捏造や誇張や証明の間違いがありながらも、その後、多くの人が調べた結果、科学的な事実として認定されていることがあります。
もちろんCO2温暖化説ではない別の仮説の検証も重要です。

捏造や誇張をおこなえば、研究者や研究機関の信頼性は損なわれるし、科学全般の信頼性も低下するので、信頼回復に向けた行動をIPCCには是非とって欲しいです。
また日本の研究者や研究機関は、クライメートゲート事件を他人事とは思わずに、重く受けてとめて欲しいと思います。

nytolanytola 2010/08/02 01:56 おおくぼさん、お返事ありがとうございます。

> 別の研究者による統計で20世紀後半の温暖化が証明されています。

20世紀後半の温暖化が本当に異常だったかについては、異論が噴出しています。最近は『20世紀後半の温暖化は歴史的に見て普通であった』と主張する論文が再び掲載されるようになりました。初期の温暖化論争でSallie Barunasらが同じ主張を行っていましたが。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843?page=3
http://www.nature.com/nature/journal/v460/n7259/abs/nature08233.html

またCO2の温室効果では20世紀後半の温暖化の5-10%しか説明できない、という発表もなされています(Kauppinen)。
Easterbrookらが指摘したように、地球はざっと30年毎に温暖化と寒冷化を交互に繰り返していますが、20世紀後半は温暖化の時期にあたり、そして現在は寒冷化。単なる自然変動に大騒ぎしていただけではないか、というのが懐疑派の主張なわけです。自然変動の原因としてはPDOやスベンマルクなど幾つか仮説が提唱されていますが、本を辿れば太陽活動であるという点では一致しています。

> 捏造や誇張があったのは事実です。
> また、これからも捏造や誇張がドンドン発見されるか、内部告発されると思います。
> けれどCO2温暖化説の否定にはつならがないと思います。

もし本当にCO2が原因で急激に温暖化していたのなら、なぜ捏造や誇張を行ったのでしょうか?
元データや補正方法をなぜ秘密にしないといけなかったのでしょうか?
懐疑派を政治的に粛清していたのはなぜでしょうか?

『観測ステーションの選別、データの選別、補正、均質化、ヒートアイランド現象の誇張などを行わなければ、59年周期の地球気温の自然変動が現れるのではないか』

Anthony WattsやCraig Loehleらが指摘していましたが、NOAAはステーション選別やデータ選別を行う前の“完全なる元データ”を公開すべきだと思います。

また、CRU(HadCRUT)は今年1-4月の気温データを7/28にこっそり高めに書き直していたことが発覚していますが、未だにそんなことをやっているようでは学界で信用されないでしょう。真っ当な理由があって修正したのであれば、ちゃんと公表すべきだと思います。

> 信頼回復に向けた行動をIPCCには是非とって欲しいです。

IPCCは解散するべきだと思います。IPCCの信用は地に墜ちていますし、次期報告書は“SF大賞”を受賞できるかもしれません。

> 日本の研究者や研究機関は、クライメートゲート事件を他人事とは思わずに、重く受けてとめて欲しいと思います。

私に“アメリカの状況を書いてくれ”と頼んできた友人も、同じことを言っていました。

おおくぼおおくぼ 2010/08/02 10:12 IPCCが捏造や誇張をした理由は、私にはわかりません。
nytolaさんは、IPCCが「二酸化炭素」犯人説が間違いだと知っていて、その真実を隠すために、一連の不正を行ったと推測しているのでしょうか?
ただ、どういう理由で不正が行われたかについて、IPCCは説明する責任はあると思います。

元データと補正方法は公開されるべきという意見には賛成です。



たしかに過去1千年間では、現代の平均気温が最高値かどうかはわかりません。
中世の温暖化が現代と同じ程度か、それ以上の温暖化だった可能性は高いです。
けれど18世紀中頃から、数十年単位の温暖化と寒冷化を繰り返しながら、平均気温は上がっています。
10年後は、もっと上がるかもしれません。

>またCO2の温室効果では20世紀後半の温暖化の5-10%しか説明できない、という発表もなされています(Kauppinen)。

5-10%分の犯人だということになります。
IPCCは20世紀後半の温暖化は、自然では説明できない部分があり、その部分が人為的な温暖化だとしています。

>自然変動の原因としてはPDOやスベンマルクなど幾つか仮説が提唱されていますが、本を辿れば太陽活動であるという点では一致しています。

PDOと太陽の因果関係は証明されていないと思います。
PDOではオーストラリアの温暖化は説明できません。

宇宙線は低層雲しか相関性はよくありません。

温室効果ガス以外にも原因があるというだけで、温室効果ガス説の否定にはなっていないと思います。

nytolanytola 2010/08/02 20:54 おおくぼさんは、脅威論・懐疑論どちらに対しても比較的客観的な見方をされてますね。
地球温暖化では、研究者やマスコミを含め日本人の多くが客観的な判断を失っていたことが問題だったと思います。
アメリカでは市民の大多数が温暖化に無関心になっていますが、Climategate・IPCC-Gate事件で気候変動の研究者への強い不信感が生まれたためで、日本とは対照的です。科学不信に繋がりかねないアメリカの状況がいいとは思いませんが、マスメディアがまともに機能していた点で、日本よりましだったと言えるでしょう。

> IPCCが「二酸化炭素」犯人説が間違いだと知っていて、
> その真実を隠すために、一連の不正を行ったと推測して
> いるのでしょうか?

渡辺氏も指摘していますが、IPCC報告書の不正に関わったのは、執筆を実際に行った一部の研究者でしょう。酷いことに、彼らには罪の意識すらなかった。

http://www.shimbun.denki.or.jp/news/special/20100726_01.html

観測データの不正操作について。
NOAAの気温データ(GHCN)がおかしいことをCRUやNASA・GISSは知った上で利用していたのでしょうし、彼らは更なるデータ選別や均質化を行い温暖化を誇張した。
気象庁は2001年にGHCNの使用を止めていますが、少なくともGHCNの異常に気付いていたのでしょう。また、シミュレーションを行っていた日本のグループがNOAA、CRU、GISSのデータが腐っていたことを知らなかったはずはないでしょう。

> 5-10%分の犯人だということになります。

この程度であれば、巨費を投じてCO2削減を行う必要はないと思います。

> IPCCは20世紀後半の温暖化は、自然では説明できない部分があり、
> その部分が人為的な温暖化だとしています。

自然変動で説明できない部分は、NOAAの観測ステーションの移動やステーション選別、CRUやGISSの行ったデータ不正によるのではないでしょうか。

> PDOと太陽の因果関係は証明されていないと思います。

ICCCの講演でGrayが太陽活動が熱塩循環を変えるメカニズムを説明していましたが、仮説の段階ですが提唱はされています。Easterbrookが指摘したようにPDOと太陽活動の周期は一致しているため、少なくともその気にはさせてくれます。

> 宇宙線は低層雲しか相関性はよくありません。

宮原さんの研究では、宇宙線が地球の気候変動を支配している可能性を強く示唆しています。とても面白い研究だと思います。

http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/~tyoshiko/seminars/seminar_ICRR_081107_miyahara.pdf

私自身は、PDOとスベンマルクの組み合わせで地球の気候変動は説明できるんじゃないかと思っています。
CO2濃度は気候変動の原因ではなく結果でしょう。例えば1940年頃に、現在よりも高いCO2濃度(440 ppm)が複数報告されています。詳しくはBeckの論文に書かれていますが、近藤氏が日本語で解説しています(p.11)。

http://env01.cool.ne.jp/global_warming/climategate03.pdf

nytolanytola 2010/08/02 20:57 一つ興味深いことは、NOAAが2010-11年について寒冷化予測を出してきたこと。

http://www.cpc.noaa.gov/products/people/wwang/cfs_fcst/images2/glbT850Sea.gif

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:03 >気象で未来予測が困難である・・・
??天気は7日ほど先の予測はできますが、「気候」
・・・長期については、今は、ほぼ無理だと思います。
ご存知でしょうが。

nytolanytola 2010/08/02 23:11 ナビエ・ストークスで長期予測はできない、という意味で書いたのですが確かに紛らわしい書き方をしてしまいました。
失礼しました。

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:12 だいたいは、nytolaさんが書かれているのですが、少
し。例えば、おおくぼさんは「20世紀の日本の平均気
温」と引用してますが、そのデータそのものが正しい
か?という点はスルーですよね?

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:15 議論の出発点のデータそのものを改ざんしたり、公表
しない、という点で、すでに「CO2原因の温暖化」と
いう主張をしている人々を信頼できません。

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:21 いわゆる「流体力学」からナビエ・ストークスが作ら
れた。と認識してますが、前に書いたように「誤差が
増幅される方程式」ですから、限界があるのは当然で
す。

nytolanytola 2010/08/02 23:22 月・ライトさん、

日本の状況は疎いのですが、“陽だまり効果”で嵩上げされている部分もあるという指摘もありますね。
日本の温暖化は基本的に都市化ですし、武田氏の以下の指摘には納得しました。

http://takedanet.com/2010/07/post_058f.html

> 議論の出発点のデータそのものを改ざんしたり、公表
> しない、という点で、すでに「CO2原因の温暖化」と
> いう主張をしている人々を信頼できません。

アメリカでは多くの市民がそう思っています。
もし本当にCO2で地球が温暖化しているのなら、データを捏造する必要はないですから。

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:24 >どういう理由で不正が行われたかについて・・・
おどし(温暖化!)ゆすり(CO2原因!)たかり(
エコカー買えよ)←お約束(笑

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:30 ちょっと(笑
>“SF大賞”を受賞できるかも・・・
「科学」じゃないんで、とれないでしょう(笑

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:45 ずれコメントも。m(_ _)m
米議会で日本政府にボヤく。それでは分からないよ。
ちゃんと、ロッキード事件をまた起こそうか?でない
と(冷 検察って誰のために働いてるのか?・・・

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:51 ご存知とは思いますが。邦題:明日をどこまで計算
できるか? 原題:Apollo's arrowでDavid Orrell
さんが「誤差」について書かれてます。論文もある
ようです。

おおくぼおおくぼ 2010/08/03 04:23 >酷いことに、彼らには罪の意識すらなかった。

IPCCは正式には不正を認めていないので、これからの対応が問われると思います。
また気象庁などの日本の研究機関が不正を知っていたかどうかは重要なので、当事者の発言が知りたいです。
あるいは知っていたという決定的な証拠があれば見てみたいです。
現時点では推測の域を出ない話だと思います。


>PDOと太陽活動の周期は一致しているため

不勉強なので、知りません。
できればデータを教えて下さい。


>宮原さんの研究では、宇宙線が地球の気候変動を支配している可能性を強く示唆しています。

pdfファイルを見ましたが、そうとは思えません。
またIPCCの第4次報告書のグラフも肯定的に掲載しています。


>CO2濃度は気候変動の原因ではなく結果でしょう。

違うと思います。
長期的な数万年から数十万年レベルでは、原因ではなく結果だと思います。
けれど、過去2百年の急激な増加は自然現象では説明できません。


>例えば1940年頃に、現在よりも高いCO2濃度(440 ppm)が複数報告されています。詳しくはBeckの論文に書かれていますが、近藤氏が日本語で解説しています(p.11)。

近藤氏の説明は理解できませんでした。
もし近藤氏の主張が正しければ、「nature」や「science」などで話題になると思いますが・・・。


>マスメディアがまともに機能していた点で、日本よりましだったと言えるでしょう。

日本のマスメディアがまともに機能しないのは、日本の科学者の態度に問題があると思います。
マスメディアがまともに機能するための積極的な働きを怠ったのではないでしょうか?


>おおくぼさんは、脅威論・懐疑論どちらに対しても比較的客観的な見方をされてますね。

私は敵・味方という二分割の思考が嫌いです。
基本は懐疑派ですが、「地球温暖化」懐疑派に対しても懐疑的です。

おおくぼおおくぼ 2010/08/03 04:46 >この程度であれば、巨費を投じてCO2削減を行う必要はないと思います。

たしかにCO2削減効果はあるかは怪しいと思います。
IPCCの理論では、現時点の削減量では温暖化防止効果は、ほぼゼロです。
また巨費の投じ方に問題があるのも確かです。

これについては『「環境主義」は本当に正しいか?(チェコ大統領が温暖化論争に警告する)』(日経BP社)ヴァーツラフ・クラウス:著(若田部昌澄:監修、住友進:翻訳)が経済的な問題点を詳しく論じています。

おおくぼおおくぼ 2010/08/03 09:18 日本でのクライメートゲート事件の扱いは、他人事扱いのレベルだと思われるので、もっと話題になるべきだと思います。

IPCCに対して、否定的な態度をとるか、肯定的な態度をとるかは関係なく、もっと真剣に検証されるべき事件だと思います。

nytolanytola 2010/08/04 01:34 月・ライトさん、

> 「科学」じゃないんで、とれないでしょう(笑

サイエンス“フィクション”ですから。
知人に日本SF界の大御所がいるので(ご隠居ですが)、IPCC報告書を推薦してみます。

nytolanytola 2010/08/04 02:20 おおくぼさん、

> 不勉強なので、知りません。
> できればデータを教えて下さい。

図が多くて見やすいのは、下のppt(ICCCのプレゼン)だと思います。ICCCのサイトにEasterbrookの講演の録画も置いてあります。

http://www.heartland.org/events/2010Chicago/PowerPoints/Monday%20-%20Session%201/Track%202%20-%20Science%202/Don_Easterbrook.ppt

プレゼンの結論でも言っていますが、

Strong correlation between solar changes, the PDO, glacier advance and retreat, and global climate allow us to project a consistent pattern into the future.
(太陽活動、PDO、氷河の前進・後退、気候変動には強い相関があり、これらのパターンを利用して将来の気候変動を予測することができる。)

個々の現象の詳細は、こちらのEasterbrookの論文に書かれています。

http://myweb.wwu.edu/dbunny/research/global/easterbrook_climate-cycle-evidence.pdf

> pdfファイルを見ましたが、そうとは思えません。
> またIPCCの第4次報告書のグラフも肯定的に掲載しています。

宮原さんは『中世温暖期と現代の太陽活動とを比べると、現代の気候はその影響で説明できる以上に温暖化しているようです』と言っていますが、以下の図D(海底コアを用いた過去の気温の再現)を見る限り20世紀後半の温暖化は自然変動の範囲内となっています。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843?page=3

気温と宇宙線量(すなわち太陽活動)には相関があり、NOAAの気温データ(GHCN)が捏造されていなければ20世紀後半も含めて宇宙線で地球の気候変動の大部分を説明できる可能性は少なからずあると思います。
残念なことにNOAA、CRU、GISSのデータ捏造のため現在信用できる気温データセットは存在せず、まともに科学を議論することが出来ません。

> 近藤氏の説明は理解できませんでした。

Beckの再構築した過去のCO2濃度のグラフは実測値に基づいており、流石に19世紀前半のCO2濃度測定の信頼性は何とも言えませんが、1850年代以降に使われるようになったPettenkofer氏法(二酸化炭素定量法)を用いた濃度測定は2〜3%の精度があるため(〜10ppm)、信用できないと言い切ることはできないと思います。Beckのグラフによると1940年頃に現在よりも高いCO2濃度が観測されており、事実であれば近藤氏の主張するように『産業革命以降もCO2濃度は気候変動の結果である』可能性が高くなります。
そして何より問題なのは、Keelingが『産業革命以降にCO2濃度が上がった』という自説を裏付けるため、過去のCO2濃度の実測値の中で都合のいいごく一部だけを選んでハワイの観測データと繋げたこと。

> もし近藤氏の主張が正しければ、「nature」や「science」などで
> 話題になると思いますが・・・。

Keelingは大御所ですし、批判するにはかなり勇気が要ります。彼の没後にこのような批判が出てきたのも、そのためかもしれません。

話はややずれますが、CO2濃度の増加が化石燃料の燃焼によるのであればCO2濃度の増加分だけO2濃度が減少するはずですが、実際には下のレポートのFig.29(p.21)のように一致していません。

http://library.crossfit.com/free/pdf/CFJ_JGlassman_SolarGlobalWarming.pdf

このレポートでは、IPCCが炭素の同位体比(13C/12C)のグラフで使用したトリック(データ不正)についても種明かしされています。

nytolanytola 2010/08/04 15:02 おおくぼさんのちょっと前の書き込みで返事をするのを忘れていましたが、

> 宇宙線は低層雲しか相関性はよくありません。

中層・高層でも宇宙線が雲の生成を行うことは観測されており、最近、論文も出ています。

http://www.agu.org/pubs/crossref/2010/2009JD012608.shtml

『太陽活動の低下(上昇) → 宇宙線量の増加(減少) → 雲の増加(減少) → 地球寒冷化(温暖化)』というスベンマルク効果は、現実的だと思います。

おおくぼおおくぼ 2010/08/05 22:31 外国語は苦手なのですが、紹介していただいたEasterbrookの論文は興味深いグラフが多いので、時間をかけて考えたいと思います。


>(海底コアを用いた過去の気温の再現)を見る限り20世紀後半の温暖化は自然変動の範囲内となっています。

過去数千年間の気温変化を見れば、現代より暖かかった時期は何度もあります。
けれど気温変化の仕組みはわかっていないと思うのです。
だから現代の温暖化が自然現象である可能性はもちろんありますが、気温変化の仕組みを解明することは大事だし、温室効果ガス研究も重要な研究だと思うのです。
特に1980年頃からの急激な温暖化の原因解明は優先だと思います。


>Keelingは大御所ですし、批判するにはかなり勇気が要ります。彼の没後にこのような批判が出てきたのも、そのためかもしれません。

南極のアイスコアから復元された過去数十万年間の二酸化炭素の最高値は300ppmぐらいです。
現在の値は、自然現象では説明できないと思います。

おおくぼおおくぼ 2010/08/05 22:37 追記


>『太陽活動の低下(上昇) → 宇宙線量の増加(減少) → 雲の増加(減少) → 地球寒冷化(温暖化)』というスベンマルク効果は、現実的だと思います。

たしかに現実的ですが、気温変化にどの程度の影響を与えるかは不明です。
また宇宙線の量の変化だけで雲の量が変わっているわけではありません。
雲や水蒸気や降水の変化は捉えにくいと思うのです。

IPCCのシュミュレーションは、よくわかっていない要素は一定と考えるという方法を採用していますが、これは仕方ないと思うのです。

nytolanytola 2010/08/06 01:44 > 気温変化の仕組みを解明することは大事だし、
> 温室効果ガス研究も重要な研究だと思うのです。

くだらない研究だとは言いませんが、緊急を要するわけでもないですし、巨費を注ぎ込む必要はないと思います。
日本では『地震研究に40年間で1兆円もの税金を費やした』と非難されていますが、温暖化対策には毎年1兆2千億円が注ぎ込まれ無駄にされています。

> 南極のアイスコアから復元された過去数十万年間の
> 二酸化炭素の最高値は300ppmぐらいです。

氷床コアを用いた過去のCO2濃度の再構築は、信頼性の問題が指摘されています。
日本語で書かれたものでは、はれほれさんの解説が分かり易いです。

http://climatechange.sonnabakana.com/jaworowski1.htm

私もはれほれさんと大筋で同意見です。
氷床コアは完全な閉鎖系とは言えないですし、Jaworowskiが指摘したようにCO2濃度の再構築には技術的な問題もあります。また、先の近藤氏のレポートでも取り上げられていますが、Keelingは氷床コアのデータを83年もずらして実測値と繋げることで誤魔化しているわけです。
率直に言って、こんな問題だらけの手法は普通であれば学会でこっぴどく叩かれますが、CO2温暖化説の根幹に関わるだけに氷床コアのデータは“神聖にして不可侵”とされてきたわけです。
繰り返しになりますが、実測値では例えば1940年頃に複数の観測で400ppmを越える現在よりも高いCO2濃度が報告されています。産業革命以降にCO2濃度は一貫して増加してきたという説は、多くの観測結果を無視しています。

> 気温変化にどの程度の影響を与えるかは不明です。

CO2温暖化説が支配していた学会において、スベンマルクやPDOなどは邪説として不当に無視されてきたと思います。
宇宙線の雲生成に関しては原理の検証がCERNで行われていますが、あちこちに検出器を設置して宇宙線ミューオンとの相関を調べるとか、もっと直接的な観測データを集める必要があるでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:34 >サイエンス“フィクション”ですから。
「“科学をベースにした”作り話」と認識してます。
推薦するなら、日本ファンタジー大賞です(^^;。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:39 スパコン使ったり小難しい数式だすと科学と思う人が
いますが。・・・日本の教育の問題でもありますが。
参考:http://www1.ocn.ne.jp/~denjiha9/108science.html

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:44 >特に1980年頃からの急激な温暖化・・・
ですから、そのデータは正しいのですか? 根拠は?
どのデータでお話されてます? IPCCの報告?

月・ライト 月・ライト 2010/08/09 22:49 補足:「平均」を使い都合の悪いデータを隠すのは
良く使われます。「日本の」でなく「東京の」だと
して考えてみてください。1900年にアスファルト道路
や高層ビルや灯油・ガス暖房機器がありますか?

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:54 で、道路舗装権・ビル建設権・暖房使用権の売買は
なぜ行われないのか? また前提条件が違う「観察
データ」に意味はありません。1900年の東京が2000
年と同じ「都市」なら「同じ気温」もあるのです。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 23:10 補足:(実験室で)容器内の温度がCO2増加で上
がったという(科学)をベースにしたフィクション。
・・・個人的には、SFをバカにしていると感じるw。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 23:17 訂正:ガス灯はあったみたいですね。暖房に使って
いたとは思えないのですが。ウィキみたけれど、い
つから灯油ストーブがあるかは不明でした(笑

月・ライト月・ライト 2010/08/09 23:24 おおくぼさんを責めるのは酷だと思いますが、(
グラフ元が、これで温暖化したかは判定できない
と明記すべき。&何をしている統計数理研究所)
しかしblogにちゃんと訂正をいれるべきと思う。

月・ライト月・ライト 2010/08/10 00:36 忘れてました。自動車もなく都民も1000万人ほど
少ない。また、今は平日には、約36.5℃の熱源が
来る。自動車保有権・子産む権・都心労働権の売
買も必要ですね。( ´∀`)ヤレヤレ

月・ライト月・ライト 2010/08/10 00:40 訂正:約36.5℃の熱源が「多量に」やって来る。
ちょっと考えただけで、20や30の補正すべき
要素が出てきます。そして、ご存知のように、そ
れについては、ほとんど議論なしです。話になら
ないですよ。

月・ライト 月・ライト 2010/08/10 00:53 説明不要とは思いますがw
>約36.5℃の熱源が「多量に」やって来る。
都心に周辺の労働者が多量に働きに来る。
です。V(^-^)V

nytolanytola 2010/08/11 11:37 > 特に1980年頃からの急激な温暖化・・・ (おおくぼさん)
> ですから、そのデータは正しいのですか? 根拠は? (月・ライトさん)

データが信用できないという点で、私も月・ライトさんと同意見です。
脅威派の研究者がデータの不正操作や捏造を行った理由は、『地球温暖化が単なる自然変動だったから』と考えるのが普通でしょう。

ちょっと前に日本が暑いと報道されていたので、私も暫く天気予報を追っていました。
東京の最高気温は、ずっと南に位置する沖縄と同じくらい。
大雑把な議論になりますが、日本の温暖化はCO2ではなくほとんどが『都市化』の影響であると言えるでしょう。
(私の住んでいる町は、那覇よりも更に田舎ですが。)

SS 2010/08/14 10:45 harusantafe名でのツイッターを拝見しています。なかなか手に入らない北米情報をありがとうございます。さて、ニセ科学批判運動の牙城であるkikulogで、運動のリーダーである大阪大学・菊池氏が以下のようなことを述べています。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1270268042#CID1281576642
【きくち August 12, 2010 @10:30:42  僕もこのRevkinのtweetは「温暖化は疑う余地はないというIPCCの結論の意味をアル・ゴアは誤解して伝えている。温暖化の傾向は疑いないが、人為的影響について"疑いない"とは結論されていない」という意味だと理解しました。RevkinはIPCCの結論を確認しているだけですね】

前後の温暖化懐疑論バスターズ・JAMSTEC増田氏のコメントにも注目。

菊池氏はツイッターで以下のようにもつぶやいています。
http://twitter.com/kikumaco
【@y_mizuno 信心という意味がわかんないけど、RevkinはIPCCの結論を再確認しただけです。温暖化傾向には疑いの余地がないと書かれているが、人為起源まで疑いの余地がないとは書いてない、と。 harusantafe さんは英語を読み違えている 1,281,631,141,000.00 Seesmicから】 

【@y_mizuno harusantafeさんのは意図的なミスリードかな。「関係なかった」とは誰も言ってないです。「関係ない」という言葉を入れ込むところがミスリード。実際、それでミスリードされた人がたくさんいますよ。そもそもRevkinはスタンスを変えていない 1,281,632,953,000.00 Seesmicから y_mizuno宛】 

これらについて、nytolaさんは何かコメントがありますか?

SSFSSSFS 2010/08/15 08:43 すみません。上記はSSFSによる投稿です。名前が途切れてしまいました。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/08/15 10:54 nytolaさん
>ちょっと前に日本が暑いと報道されていたので、私も暫く天気予報を追っていました。
東京の最高気温は、ずっと南に位置する沖縄と同じくらい。
大雑把な議論になりますが、日本の温暖化はCO2ではなくほとんどが『都市化』の影響であると言えるでしょう。
(私の住んでいる町は、那覇よりも更に田舎ですが。)

IPCCの議論とは異なりますが、「暑さ」に対するヒートアイランド(もちろんCO2の影響とは違いますが)の結びつけにはやや異議があります。nytolaさんの日本でのご出身地は存じませんが、例えば熊谷や多治見などで代表される関東以西の太平洋側の内陸は、沖縄や小笠原などと比較して夏の最高気温は通常高くなります。
ひとつは上層まで暖気に包まれた背が高く、従って圏界面、500hPa高度が高い太平洋高気圧の下に位置するため、対流活動が弱く下層に熱気が貯まりやすく対流が生じても断熱圧縮の効果が大きくなること、また、太平洋高気圧から吹き込む風の山脈の風下に位置してフェーン現象が生じること、さらに内陸では晴天の強い日射で「日だまり、空だき」状態が挙げられると思います。ヒートアイランドは最低気温が下がらないこと、東京以外でも都市化で最低気温が下がりにくく、熱帯夜の増加や特に冬場の冬日の減少に結びついているようです(最近の関東でも郊外は毎年1月は冬日が多くなりますが、晴れた日の東京丸の内の最低気温は郊外より最低気温は5℃位高く、冬日は全滅状態です)。
都市化は、夏場の日中は都市化のコンクリートがヒートシンクの役割をして、東京(特に丸の内)は熊谷などより最高気温が低い場合が多いようです。夜になると、逆に放射冷却しているときも昼にコンクリートに蓄えられた熱を放出して気温が下がりません。雨になると東京も郊外も湿潤断熱減率に従って面白いようにほとんど同じ気温になります。
「空だき」にならない海洋性の沖縄や小笠原、関東でも銚子などは35℃以上の猛暑日は少ないです。銚子などは熱帯夜までも少ないです。日本で最高気温の極値が最低の県は何と沖縄県だそうです。最近、天気予報で気象予報士が避暑に沖縄や小笠原を薦めていました(笑い)。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:13 補足:温暖化はしているでしょう。自然増
と人為的増を区別して、1980年頃から人為
的な急激な温暖化もありえます。しかし、

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:16 その人為的な急激な温暖化の原因が、「す
べてCO2が原因」ではないでしょうし、
CO2の排出権の売買をして、温暖化が
止められる、は話になりません。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:26 こまかいことですが。「『都市化』の影響
」で「heatislandによる」ではない(笑。
また、エアコン普及率で検索して下さい。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:33 個人的には、他のトピックとして911や
イスラーム教徒について、nytolaさん同僚
(?)や周辺での意見・反応(?)を発信
していただけるとありがたいです。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:47 ズレたコメントm(_ _)m 原爆とか戦争とか
・・・宣戦布告してないのでテロ。一億玉砕
と叫んだのは日本人。そして、お約束の
データ(資料)廃棄させました。で・・・

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:51 どんな「真実」が日本にあるというのか?
というか、発言する資格ないでしょう?と
いうのが個人的意見。原爆言うなら被災者
の救済をさっさとしなさいよ。日本政府。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:56 訂正:被災者→被爆者
残酷なのは、原爆より日本政府とそんな
政府を野放しにする日本人でしょう?
・・・私も日本人ですが。┐(´・ω・`)┌

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:41 バカな番組と暑さでキレますm(_ _)m
志願?そういえばボランティアを必須に
しようといってましたよね。子供を兵士
にしたテロリストを合祀ですか?

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:44 しかも分祀できない?一緒にされ平気な
兵士の遺族って?それで(?)天皇は参
拝をやめたのに行くのは、天皇制廃止論
者?テレ朝が参拝しろの番組は納得w

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:49 君が代?君は天皇というのが政府見解。
千代に-略-は、千年。また、非常に長
い年月。天皇の時代はずっと、の意味。
女性が天皇になれないのは知ってるね。

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:52 女性がなれない天皇の時代はずっと。そ
んな歌が好きな人って誰?逮捕すべきは、
校長・教育委員会・知事などだよ。警察
官。国歌の意味知らずに愛国者ですか?

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:58 補足:たしかに、nytolaさんアバウト
ですが(^^;しかし、ペーパー予報士さ
んは人為的に最高気温を上げる要因は
ない、と主張しているように感じたの
で。たぶん海風ブロックの影響が大。

nytolanytola 2010/08/19 00:22 暫くバカンスでアメリカを離れていたため、返事が遅くなりました。

SSFSさん、

アメリカのメディアでは温暖化はClimategate及びIPCC-Gateで科学として破綻し、温暖化対策法案の成立阻止によって政治的にも終わってしまったという認識です。
先月、Forbesは社説で『地球温暖化ムーブメントの死』として取り上げていますし、脅威派のNY Timesでさえ社説で『万策尽きた』と敗北を認め、懐疑派に寝返ったMcCain上院議員らを卑怯者と呼んでいます。

http://www.forbes.com/2010/07/28/climate-change-movement-harry-reid-opinions-columnists-shikha-dalmia_print.html
http://www.nytimes.com/2010/07/26/opinion/26krugman.html?_r=1

NY TimesのRevkin氏の発言はこの流れの中で出てきたもので、脅威派の嘆きでしょう。
日本の脅威派の方々は問題の矮小化を図っているようですが、CO2温暖化説が科学として崩壊していることは彼ら自身が一番良く分かっているのではないでしょうか。

nytolanytola 2010/08/19 00:44 ペーパー予報士さん、

なるほど、納得しました。ありがとうございます。

> 都市化は、夏場の日中は都市化のコンクリートがヒートシンクの役割をして、
> 東京(特に丸の内)は熊谷などより最高気温が低い場合が多いようです。
> 夜になると、逆に放射冷却しているときも昼にコンクリートに蓄えられた熱を
> 放出して気温が下がりません。

確かに都市化で地表面の熱容量・熱伝導率が低下するため冷却速度は落ちますが、熱容量・熱伝導率の低下は炎天下での温度上昇を起こし易くなると思うのですが、どうでしょうか?
放射冷却に関して、盆地が夏の夜に暑いのは実効的な放射冷却が減るからだとの説明を聞いたことがありますが、風・対流の影響もあるのかもしれません。

> 気象予報士が避暑に沖縄や小笠原を薦めていました(笑い)。

私の住んでいる町も23区とほぼ同緯度ですが、ずっと涼しいです。標高が一番効いてそうですが。

nytolanytola 2010/08/19 01:31 月・ライトさん、

> 他のトピックとして911やイスラーム教徒について、nytolaさん同僚(?)や
> 周辺での意見・反応(?)を発信していただけるとありがたいです。

アメリカは反イスラムなのではなく、反イスラム過激派と言うべきだと思います。

多様な意見が共存するのは、アメリカの面白いところだと思っています。例えば昨年のNorth West機を狙ったテロ未遂の際に同僚たちと議論になりましたが、アラブ系の同僚は、

「イスラムはもっと世俗化すべきだ。」

と言っていました。彼は敬虔なイスラム教徒の家庭に育ったそうですが、信教の自由・政教分離・女性の人権など現代の普遍的価値観に沿ってイスラムの教義を再定義しなければテロはなくならない、と主張。
アメリカでは“Political Correctness”が重要で、『イスラムは平和で寛容な宗教』と言うのが正しいとされています。ただ、その同僚が言うようにコーランには異教徒の殺戮や無差別テロを助長する記述が少なからずあり、

『神聖月が明けたら、多神教徒は見つけ次第、殺してしまうが良い。
 ひっ捕らえ、追い込み、いたる所に伏兵をおいて待ち伏せせよ。』
『あなた方が不信心な者と見える時は、首を打ち切れ。
 彼らの多くを殺すまで戦い、捕虜には縄をしっかりかけなさい。』

この部分を読んで「これが神の言葉、この通り実行すればよい」と考えると危険極まりないわけで。それに対して、アメリカ人の同僚は、

「排他的な宗教・思想に対しても、アメリカは常に寛容であるべきだ。」

そう言っていました。なお私は、イスラム過激派に対する主戦論に対して、

「最も高貴な復仇は、寛容することなんだ。」

と反論。
ところで、フランスのブルカ禁止の際にも、

「ブルカは宗教服であると同時に、女性を抑圧し社会から遮断する。
 アメリカは男女平等の国、ブルカの価値観は受け入れられない。」

と某女性研究員が言っていましたが、アメリカは本当にいろんな価値観が共存しています。

月・ライト月・ライト 2010/08/20 02:25 過去の気象データ検索で東京のデータ
を見ると風速と最高気温との間に相関
がありそうですが・・・今は調べる気に
なりません。求む勇者。( ・∀・)ノ

月・ライト月・ライト 2010/08/20 02:30 ここでつぶやく。モスクと原爆賛美の
博物館は別ものでしょ!(`・ω・´)
モスク(Masjid)はテロ賛美の場所で
はない。祈りの場だ!と反論すべき。

月・ライト月・ライト 2010/08/20 02:36 金曜にMasjidに行って自分でチェック
(^^;か、アラブ系の同僚さんに聞く。
クルアーンには、「あいまいな表現が
あり、愚か者はそれを勝手解釈する。
」というような章もありますよ。

月・ライト 月・ライト 2010/08/20 02:44 訂正:勝手に解釈する。
ブルカを強制されているなら、抑圧の
象徴ですが、逆に国家が特定の服装を
禁止する方が抑圧でしょう。その女性
のブルカへの価値観でしょうね。

月・ライト月・ライト 2010/08/20 03:02 正確には911跡地ではなく数ブロック
離れている。が、遺族にはNY市内でも
嫌がる人はいるでしょう。でも、コミ
ュニティーセンター兼用です。反対者
は、モスクを強調し嫌悪感を煽ってる
のでは?

nytolanytola 2010/08/20 14:24 > モスク(Masjid)はテロ賛美の場所ではない。
> 祈りの場だ!と反論すべき。

テロリストはアッラーの名の下に9.11テロを実行しましたし、聖廟建設をキリスト教徒に対する勝利である認識しているイスラム教徒も少なからずおり、この問題は複雑です。

9.11テロは3千人もの犠牲者を出しています。
法的には問題なくても、家族や愛する人を亡くした人々の感情を逆なでしてまでグラウンドゼロ聖廟建設を強行することに疑問の声も多く、もはや単なる“信仰の自由”の問題ではなくなっています。
聖廟建設を進めているImam Feisal Abdul Raufはテロ対策でFBIに積極的に協力している穏健派であると言われていますが、その一方でテロリスト集団Muslim Brotherhoodとの深い関係も指摘されています。
いずれにせよイギリスやドイツではモスクがテロリストのリクルート活動に使われており、100億円に及ぶ聖廟建設資金をImamがどのように調達したのか説明する必要があるでしょう。イランやサウジアラビアからの献金も指摘されていますから。

中東外交もそうですが、オバマ政権はイスラムの肩を持ちすぎな面があります。
Imamが聖廟建設の募金を集めるため中東を訪問する際の旅費は“友好のため”アメリカ政府が持つらしいですが、そこまでやる必要があるのか私は理解に苦しみます。
信仰の自由は尊重されるべきですが、現実問題としてイスラムとイスラム過激派の区別は難しく、グラウンドゼロ聖廟建設の問題は究極的には『排他的な宗教に対してもアメリカ社会は寛容であるべきか』という議論に行き着きます。
リベラル派の答えは“Yes”で、保守派の答えは“受け入れるが、イスラム側ももっと世俗化せよ”というわけです。
アメリカではFoxなど一部を除き大多数のメディアがリベラルでイスラム寄りの報道が圧倒的ですが、過半数の市民は保守的です。

・・・と日本での報道と逆の見方を書きましたが、私自身は聖廟建設に反対ではありません。
何事も双方の意見を知った上で判断すべきですから。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/08/21 04:08 nytolaさん
>確かに都市化で地表面の熱容量・熱伝導率が低下するため冷却速度は落ちますが、熱容量・熱伝導率の低下は炎天下での温度上昇を起こし易くなると思うのですが、どうでしょうか?
放射冷却に関して、盆地が夏の夜に暑いのは実効的な放射冷却が減るからだとの説明を聞いたことがありますが、風・対流の影響もあるのかもしれません。

私が根拠にした資料は、地表面の熱収支から都市化が気象に及ぼす影響などを研究されている下記URL
の近藤純正先生の報告データです。
http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kenkyu/ke03.html
この中の図3.17の「地中伝導熱」輸送量が都市では大きく昼間は地中に熱が輸送され夜はその熱が大気に放出されると想定いたしました。都会の地下は熱が貯まっていることが報告されています。だから都会はnytolaさんが言われるのとは逆に地表面の熱容量が大きくなっているような気がします。すなわち、風呂の湯に囲まれたような効果、だから他の熱源(太陽)の熱は吸収して温度を上げないが、また周囲を冷やさない。東京では練馬区当たりでは昼間かなり高温になりますが、近郊と比較して公式の「東京」地点(丸の内)では昼は余り高温に成らず、夜の熱が冷めないのが特徴です。実際に東京丸の内の冬日の減少や熱帯夜の増加は周囲と比べて顕著ですが(最近の最低気温の高温のトップは東京丸の内)、最高気温はトップになることは希です。
しかし、コンクリート路面の直上では非常に高温になります。「東京」の観測点は路面から100-200mくらい離れた地面から1.5mのところで観測していますから路上を歩いている人の感じる温度はかなり違うと思われます。また観測地点のそばにあるエアコン室外機の定量的影響もあまり調査された報告は聞いておらず、都市気候についてもまだ不明の部分が多いという印象です。
高温発生は、まずフェーン現象(熱源、太陽が照っていることが前提ですが)、また盆地気候などとともに、暑い空気と涼しい空気の入れ換えができるかどうかといった、風・対流の影響が大きいと思います。

nytolanytola 2010/08/22 20:42 ペーパー予報士さん、詳細な説明ありがとうございます。

近藤純正先生のホームページを見ていましたが、以下の表2.1にアスファルト・コンクリート・土壌の熱容量・熱伝導率が載っていました。

http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kenkyu/ke02.html

熱容量×熱伝導度で比べると、湿り砂地 6、田園集落地域 2、コンクリート 3.6、アスファルト 1.0 [M J^2/s/K^2/m^4]となっています。田園からコンクリートのジャングルに変えたのであれば、確かに熱的パラメーターは半分になりますね。
図2.3にコンクリート・アスファルト・芝生などの昼間の地表面の温度上昇の様子が載っていますが、アスファルトの温度上昇が大きいのは吸収、芝生が涼しいのは水の蒸発。仰るとおり、都市化で昼間暑くなるというのは、こういう要因でしょうね。そして、夜冷めにくくなる。

勉強になりました、ありがとうございました。

月・ライト月・ライト 2010/08/25 01:56 忘れていました。911関連の情報
ありがとうございます。m(_ _)m
・・・アメリカ保守はそうでしょうね。
ヒートアイランド関連は、首都大学
の三上岳彦さんも調べてますよ。

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:11 簡単には
http://wwwsoc.nii.ac.jp/ajg/ejgeo/127988mikami.pdf
図3では、最高気温も上がっているような?

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:17 訂正:2010現在、三上岳彦さんは、
帝京大学教授・首都大学東京名誉教授
です。

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:20 成田健一さんの研究もある。(^^;
http://leo.nit.ac.jp/~narita/profile/paper/shase2009-CI.pdf

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:27 クールアイランドで検索すると以下もあります。
http://leo.nit.ac.jp/~narita/profile/paper/2009imperialCI.pdf
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2006/2006_05_0003.pdf

月・ライト月・ライト 2010/08/26 23:11 お詫び、コピーしたつもりで同じのをペースト
m(_ _)m そして、凡ミス(^^;
図3は、自然+人工の増加なので、最高気温は
自然、最低気温は人工(heat-island)での増加
の可能性はありえます。少ないでしょうが。

nytolanytola 2010/08/29 17:33 なるほど。
戦後急激にコンクリートジャングルと化した東京と、1950年頃には既に現在に近い姿となっていたNYやParis。
都市にも個性がありますから、“都市化の効果を取り除く”のは単純ではなさそうですね。

資料、ありがとうございました。

やまちゃんやまちゃん 2010/09/06 04:14 初めまして。
最近、広瀬氏の「二酸化炭素温暖化説の崩壊」を読んで、
ヤッパリ!と状況を理解しました。
nytolaさんの記事は、きちんと整理され、素晴らしいですね。
遺憾ながら、こちらは、英文のHPや論文は、まるで不得手なので
nytolaさんの解説が頼りです。
IPCCにも困ったものですね。
日本のマスコミの代表選手 朝日新聞が、今まで、この問題を
無視してきた(私は30年来の読者です)のが、9月5日の紙面の
片隅に、ワシントン発でパウチャリ議長の弁解事情を解説する
囲み記事が出ました。
そもそも、IPCCのような学者が、何故、良心の咎めに反してまで
観測データ改変、うそ報告という科学者にあるまじき行動に出たのは
nytolaさんの記事に出てくる「研究費予算の獲得」にあり、時勢に
合ったテーマの論文を発表し、喝采を浴びれば、自分の年収が大幅に
上がる、という大学特有の経済構造からくるのでしょうね。

この議論は
・地球温暖化しているか?
・温暖化だとすれば原因は何か?
という異質のテーマが、ごちゃ混ぜ(IPCCの意図?)になっていますが
そのなかで、CO2問題は全くの「重箱のスミ」の位置づけが明確になり
石油多消費は、およそ、関係ない、とほぼ判ってきたと思います。
太陽エネルギの10000分の1を節約しても、温暖化とは関係あり
ません。
ヒートアイランド現象は明らかに発生していますが、これは、ペーパ
予報士さんの書込みのとおりだと思います。
広瀬氏の本では、都市での温暖化は認めています。
この本での問題は、原子力発電をけなし過ぎだと思います。
石油エネルギは、いずれ無くなるので、CO2に拘わらず節約すべきで、原子力で飛行機を飛ばす技術は、開発が全く見えません。
化石燃料しか無いでしょう。
危険で、金がかかりますが、日本国家として止める選択は
無いと思います。
この辺、広瀬氏は、ライターとしての商売柄、極端な事を書かないと
本が売れないので(NHKとか朝日新聞とかのマスコミ共通です)
芸能週刊誌的になるのは、止むを得ないと思われます。
そういう点で、nytolaさんのブログは、高いレベルだと思います。
鳩山さんのようなトンチンカン宇宙人には、ツイッタなど
やっている暇があれば、是非、読んでもらいたいですね。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/09/06 10:48 9月に入りましたが、日本の北海道から九州までは熱気のタワーに入った状態が続いています。6月から8月までの平均気温は19世紀後半からの観測史上の最高気温だったとマスコミは騒いでいます。この状態は、日本付近に太平洋の高気圧の500hPa面が約6000mと高層まで達し、さらにチベットから伸びる高圧帯と重なって、暑く、そして厚くなった大気層の断熱圧縮とオホーツク海などからの冷風の隔絶、下降気流下の晴天続きによる大量の日射量で熱の溜まり場になったようです。偏西風の蛇行とか北半球では春までのエルニーニョ、夏に入ってからのラニーニャなど様々な要因が重なっており、この原因として科学的な解明は難しいようです。日本のマスコミや気象庁はいまだにCO2による温暖化などの影響などと言っており、21世紀末には35℃以上の猛暑日が何十日増えるとか、今年の高温の科学的な解明もままならないのに、「当たるも八卦当たらぬも八卦」みたいなことを述べており、「またか」と言う印象です。科学的に嘘でも温暖化」と言えば本当のような気がする今年の日本列島(田舎を含めて)の暑さでした。8月の平均気温は東京や大阪は那覇より数℃高かったと思います。7月に記録的な「暑さ」と騒がれたモスクワも今は雪が降っても不思議でないくらいに温度が下がっていますし、パリやロンドンからは少し寒いくらいの秋の深まりの便りをもらっています。nytolaさんの住んでおられるところは如何ですか?
ここ数日で日本列島付近の上層の高気圧は弱まり、500hPa面で3℃位温度が低下してきているので東京などの暑さはここ1週間ぐらいが山と思われます。北極海の氷も2007年に大きく減った面積が少し回復して、最小面積は今年は昨年より少し減りそうですが、温暖化論者が言うような異常な状態では無いようです(ベーリング海からの暖水の入り込みはあるようです)。http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm
地球や宇宙から見れば「ゴミ」のような人類が、自分たちのために自然があり、自分たちの都合の良い状態になるのが「自然の姿」みたいなマスコミ論調が増え、何となく違和感を覚えています。私の主観ですが、「地球に優しく」、「エコ」などと言いながら、自然に対して「エゴ」丸出しの印象はぬぐえません。

nytolanytola 2010/09/06 16:19 やまちゃんさん、初めまして。

アメリカでもClimategateが発覚した際にNY TimesやCNNなどリベラル系メディアが、

『Climategateは地球温暖化の科学を揺るがしはしない』

と事件の矮小化を図りましたが、Foxなど保守系メディアの取材でIPCC-Gateや気温データの不正・捏造が次々と報道され、現在ではリベラル系メディアでもIPCCや温暖化研究に対して批判的な記事をよく見かけます。

> 「研究費予算の獲得」にあり、時勢に合ったテーマの論文を発表し、
> 喝采を浴びれば、自分の年収が大幅に上がる、という大学特有の
> 経済構造からくるのでしょうね。

私の所属する某国立研究所では獲得した研究費から給料が支払われるため、研究費が取れなければ給料もなしです。
おまけに研究費から自分に給料を払う際に“オーバーヘッド”といって研究所にマージンを取られますが(オーバーヘッドで研究所は運営されています)、うちの研究所のオーバーヘッドは300%以上ですので自分の年収の4倍以上の研究費を獲得して来なければ給料がまともにもらえず、日本とは随分状況が異なります。
エンジニア・テクニシャン・ポスドク・院生たちの人件費それに実験費用も入れると毎年けっこうな額になり、競争的なこの制度は結果を出すのに適している一方で研究者は予算の取り易いテーマに走りがちだと思います。
結果主義は精神的に追い詰められますし、地球温暖化のデータ不正・捏造を生んだ一因ではないでしょうか。

話を温暖化の科学に移すと、現在、研究者の間では以下のコンセンサスができつつあります。

・データ不正を除けば、20世紀後半の温暖化は自然変動だったんじゃないか。
・98年か02年を境に温暖化は止まった、若しくは寒冷化に転じている。

もはや脅威論から抜け出せなくなった人や、相変わらず温暖化対策にしがみ付いて研究費を取り続けようとする人たちを、多くの研究者は冷たい目で見ています。

> この本での問題は、原子力発電をけなし過ぎだと思います。

グリーンピースも『火力発電はダメ、原子力発電もダメ』と主張していますが、否定する以上は対案を示すべきだと思います。
個人的にはトリウム炉など安全で廃棄物の少ない原子炉に太陽発電や風力発電を組み合わせるのが現実的かな、と思っています。自然エネルギーは“スマートグリッド”のように送電網の技術的なR&Dも必要で、エネルギー政策全体で考える必要がありますね。

nytolanytola 2010/09/06 20:58 ペーパー予報士さん、

いつも詳しい説明ありがとうございます。
こちらはやや雨が多かったですが、普通の涼しい夏でした。8月でも夜は10℃くらいまで下がるため、東京と比べてとても快適です。
この週末はLabor Dayで3連休だったのでロッキー山麓を走るSLで小旅行しましたが、ちらほら紅葉も始まっておりとても綺麗でした。SLは水蒸気の煙をモクモクと上げていましたが、CO2と比べて桁違いに強力な温室効果ガスですしなんてことするんだ、と思いました(笑)

それはともかく、猛暑で有名なPhoenixの今夏は観測史上9番目に暑かったそうです。平均最高気温は40.7℃と平年並みだったようですが平均最低気温が28.2℃と平年より1.7℃も高く、

「都市化の影響だろう」

と報じられていました、ペーパー予報士さんのご指摘の通りですね。
地球温暖化が散々煽られていた一昔前と比べて、アメリカの気象屋は随分と冷静に伝えるようになったと思います。
なお、西海岸は冷夏で、一足早い生牡蠣が美味しかったです。

> 21世紀末には35℃以上の猛暑日が何十日増えるとか…

私の業界でも、物理屋が『○△を50年後に実用化』と言う時は、裏を返すと誰も責任を取らないと言っているのに等しいです。

> ここ数日で日本列島付近の上層の高気圧は弱まり、500hPa面で3℃位
> 温度が低下してきているので東京などの暑さはここ1週間ぐらいが山と
> 思われます。

異常気象を左右するのは僅かな温暖化・寒冷化ではなく、気圧配置と海流(PDO、AMO)と雲であるように思います。
週末は東京なので、涼しいと嬉しいです。

> http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm

北極圏の海氷面積は『海流の影響で氷がパックされる(分厚くなる)かどうかの問題じゃないか』とも指摘されています。

> 私の主観ですが、「地球に優しく」、「エコ」などと言いながら、
> 自然に対して「エゴ」丸出しの印象はぬぐえません。

同感です。
地球温暖化では『懐疑派=石油会社に買収された邪悪な科学者』と宣伝されていましたが、事実誤認甚だしいですし、そもそも科学の世界で“正義”を振り翳すのは如何なものだろうかと感じていました。

utut 2010/09/07 11:35 nytolaさん,はじめまして.
分野は全く異なりますが,日本の大学で研究をしています.

以前から温暖化説,特に人為的CO2犯人説は胡散臭いと思っていたのですが,日本では正しい情報を入手すること(というより,科学的にまともで冷静な議論と思える情報源を見つけること)が難しく,あちこち探しているうちにこちらにたどり着きました.
非常に丁寧に解説されていて説得力があり,かつ誹謗中傷にも冷静に対応されていて感服致しました.まだすべての解説を読んでおりませんが,これから熟読させていただきたいと思います.

「欧米ではClimategate後に大きく状況が変わりIPCCの主張が支持を失っている」「CO2削減を未だに掲げて研究費をとろうとする研究者は冷やかに見られている」などという記述に愕然といたしました.日本では全くそのような状況になっていないからです.むしろ,Climategate事件そのものが懐疑派の陰謀であった,というように受け止められているのではないかと思います.日本での認識は,「一時期懐疑論が支持を集めたものの,その後脅威派の反論に合い,論破され,現在は人為的CO2による温暖化はほぼ間違いないとされている」というようなものだと思います.

nytolaさんはご存知でしょうか,日本は今年記録的な猛暑に見舞われています.この猛暑こそ温暖化の証である,もう温暖化を疑う余地はなくなった,と極めて多くの人が考えているようです.一時的な異常気象をなんでもかんでも温暖化と結びつけて考えるのはナンセンスなように思いますが,これが多くの人の認識です.
それはちょっと違うのでは,とうっかり口にしようものなら,環境の事を考えないエゴイストあるいは論理的な思考ができない馬鹿者と罵られ,えらい目にあうというのが現状です.

最近では,東大の前総長らが「地球温暖化懐疑論批判」を出版し,懐疑派撲滅運動を展開しています.また池上彰という元NHKのキャスターが最近時事問題をわかりやすく解説するというテレビ番組では,「人為的CO2排出で温暖化しているのは疑いの余地が無い」という立場で解説をしておりました(かれは一般人にすごく人気があるので,ほとんどの人はそれを鵜呑みにするでしょう).これらはほんの一例ですが,このように懐疑論は完全に間違ったものであるという論理が展開されています.このような状況では一般人はそれを信じざるをえないでしょうし,研究者といえどもたとえ異論を持っていたとしてもとても口に出せない状況なわけです.

ちょっと長くなってしまいましたので,また改めます.乱文失礼いたしました.

nytolanytola 2010/09/07 22:56 utさん、初めまして。

私の所属する国立研究所でも、一部の研究グループとマネージメント(上層部)は相変わらず地球温暖化にしがみ付いていこうとしています。
うちの研究所は予算削減の影響で数年前に大規模なリストラを行ったばかりで、多額の予算を研究所に落とす温暖化プロジェクトに表立って反対する職員は少ないものの、研究者同士のフランクな会話では破綻した科学であるCO2温暖化に今更巨費を注ぎ込むことへの批判が噴出します。
私の所属するグループ(物理屋です)でもCO2温暖化説を支持する研究者が以前は半数程おりましたが、ClimategateやIPCC-Gateを経た現在では『CO2温暖化説はあまりにいい加減』という認識に変わりました。もはや地球温暖化は議論にすらなりません。

CO2温暖化説は科学だけでなく、研究者の姿勢にも問題があったと思います。
8月にはNOAAの人工衛星(NOAA-16)による地表の気温観測がゴミだったというスキャンダルが発覚しましたが(Satellitegateと呼ばれてます)、その話はリモセンをやっている研究者の間では割と有名だったようで、彼らはそのことを知りながら怪しげなデータを混ぜ『20XX年は観測史上△番目に暑かった』と平気な顔して発表していたわけで。問題が発覚した際も『懐疑派の捏造』として握りつぶそうとし、それが無理だと分かるとデータをサーバー上から消しノーコメントを通した。
科学者としてのモラルすら崩壊していたとしか思えません。

> 日本は今年記録的な猛暑に見舞われています.この猛暑こそ
> 温暖化の証である,もう温暖化を疑う余地はなくなった,と
> 極めて多くの人が考えているようです

アメリカの気象屋も以前はそういう姿勢でしたが、現在では異常気象を地球温暖化と結びつけた報道はあまり見なくなりました。ここに書き込んで下さるはれほれさんやペーパー予報士さんのように現状を正確に把握できている気象屋は、日本では少数派なのでしょう。

> それはちょっと違うのでは,とうっかり口にしようものなら,
> 環境の事を考えないエゴイストあるいは論理的な思考ができない
> 馬鹿者と罵られ,えらい目にあうというのが現状です.

Climategate以前はアメリカの学会でも懐疑派潰しは酷かったですが、アメリカ社会の伝統的なインテリ不信からか懐疑論は市民の一定の理解を得ていてFoxなどのメディアがたまに取り上げていました。
日本ではメディアも温暖化の脅威を煽る一方でしたし、柔軟なようで日本は意見が極端に振れ易いように思います。本来は自由な議論の行われるべき学会も、言論統制に近い状況であった。
いずれにせよ欧米の状況が日本に伝わるのも時間の問題でしょうし、日本の学界にとって反省点のあまりに多い事件だったと思います。

書き込みありがとうございました。

やまちゃんやまちゃん 2010/10/25 05:28 最近、記事もコメントも出なくなりましたが、如何したのでしょう?
広瀬氏の本に続いて、東京工大の丸山教授の本も買って読みました。
丸山教授の本は、少し散文的で、もっと技術論をはっきり書いて頂き
たかったですね。
寒冷化説へのこだわりが強すぎる印象です。
一方、環境省も、ちっとも反省ありませんね。
せいぜい、炭酸ガスと言わないで、温室効果ガスと言換える合意が
出来たくらいですね。

この Climate Gate事件についても、IPCCが少しデータを「誤った」
という解釈らしく、「故意に書換えた」ので Gate事件と言われて
いるのに、あえて、「誤った」と表現しているのは、事実を知っている
確信犯でしょうね。
事件で言えば、「殺人」と「傷害致死」の違いで、刑法でも、全く異なる扱いのはずですが、同じ人の死でも全く異なるのです。
この辺、アメリカでは、厳しく峻別されているのは、うらやましいですね

nytolanytola 2010/10/25 12:13 最近はTwitterの方で呟いています(harusantafe、というIDです)。短い方が時間的に楽ですので(笑)
ただ、時間を見つけて次の記事を書くようにはします。

太陽活動から、現在の地球は寒冷化へ向っていると主張する人が増えてきましたね。数年もすればはっきりするでしょうけれど、個人的には今回も自然変動の範囲内じゃないかと疑っています。
CO2温暖化に関しては、アメリカではフェードアウトという流れが出来たように思います。NOAAの地表での観測だけでなく衛星の気温観測も出鱈目だったことが発覚し、あちこちで不正が指摘され観測データもモデル計算もボロボロで学説として崩壊していることは多くの研究者が認識していますが、温暖化にはあまりに多くの研究者・研究機関が絡んでしまったので責任追及すると学界がもちません。私見ですが、データ不正・捏造・懐疑派への圧力を行っていた研究者は学界を追放されるべきだと思います。
最近は『人間活動が気候変動に影響を与えている可能性』とか『人為的CO2温暖化説には議論の余地がある』など脅威派のメンツを潰さぬ程度にCO2温暖化説を否定する表現へと変わっています。いずれにせよ、現在、研究者が「CO2で地球が温暖化している」と公言するのは無謀か相当な勇気が要ります。

日本はもうちょっと踊り続けるかもしれませんが、次の『生物多様性』ブームに乗り、地球温暖化は徐々にフェードアウトするのではないでしょうか。

クロップサイエンスクロップサイエンス 2010/11/23 00:28 nytolaさんのご主張は妥当で賛同できます。
現在、masudakoさんと炭酸ガスによる吸収の飽和、温室効果の増大の余地の有無の問題について論争をしているところです。
関先生のHPのコメント欄、masudakoさんのHPのコメント欄で議論をしていますので、ご覧いただけたらと思います。
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/ff209de4e8d9fa24d6d07e43c939a53e
http://blog.livedoor.jp/climatescientists/archives/1244316.html
masudakoさんの主張にはつじつまが合わない所や誤りが多く含まれているので指摘しています。
どちらも9月7日のnytolaさんのコメントの内容を紹介させていただいています。
温暖化炭酸ガス原因説の観測や実験結果を軽視、無視し、あまりにもシミュレーションやモデルを重視、絶対視する非科学的な考え方を放置するのは、時代劇風に表現するならば、「捨て置けん」ことです。

nytolanytola 2010/11/23 13:09 こんにちは。よく勉強されてると思いました。
学部レベルの物理の知識があればCO2温暖化説の矛盾を指摘できるのに、脅威派の研究者は物理を理解せず、いい加減な議論をされている方があまりに多いです。
クロップサイエンスさんが既に取り上げていますが、CO2による吸収が飽和していることは観測(NIMBUS衛星など)でも計算でも既に実証されており、CO2による吸収も対数的にしか増加しません。
『CO2が放射→吸収を繰り返し、光学的厚さが増えるから…』という議論は下層大気で無放射緩和過程がメインであることを無視していますし、実際に下層大気では放射伝熱ではなく伝導や対流による伝熱が支配的なわけで。
気体の黒体放射に関しても、気体が全スペクトルで放射しているわけではなく分子衝突を通じて励起された分子の一部が吸収端に相当する波長で放射しそれにドップラー効果が乗っているだけであり、この効果は赤外線で20℃程度の環境では実質的に3原子分子(H2O、CO2、O3等)でないと効かない。そしてCO2の15μmは既に吸収が飽和している。
フィードバックに関しても、最近は『フィードバックは負』という論文が出ていますし(Twitterで幾つか紹介しています)、過剰な正のフィードバックに依存するCO2温暖化説はもはや学説として体をなしていないです。
おまけに観測データで恣意的なデータ選別やデータ不正が見付かっており、そもそも20世紀後半の温暖化が異常だったという主張も極めて怪しい。

物理法則を無視したシミュレーションを引き合いに出し、何が何でも『CO2で地球温暖化』という結論に持って行こうとする議論の仕方は、お世辞にも科学的であるとは言えません。
アメリカでは「地球温暖化は科学ではなくモラルの問題」と言い出した脅威派の研究者もいますが、もはや宗教と同じ発想で困ったものです。

台風九號台風九號 2010/12/08 13:07 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/101207/erp1012072037010-n1.htm
根岸博士の発言の記事です。
>地球温暖化を防ぐため二酸化炭素(CO2)排出量を減らしましょう
というのはばかげた方法だ。もっとCO2がほしくなるようにもっていかなければ

これはCO2の化学的側面から意見ですね。日本のCO2を悪者にする空気の中で
研究生活をしていたらこんなことは言えなかったでしょう。欧米の温暖化論
の状況を知っており、日本の“空気”にかなりの違和感を感じているのかもしれません。
CO2害悪論の宣伝のおかげで、CO2とCOは同じような性質で、同じような毒物
と思いこんでいるような人も多いでしょうから(笑)いいことだと思います。
根岸博士のようなノーベル賞受賞者が日本の風潮に異を唱えたことは
大きいですね。これが契機となって日本の状況にくさびが打ち込まれることに
なるかもしれません。 、あくまで化学者からの意見ですが、ノーベル賞受賞者。
脅威派物理学者、気象学者、シミュレーション屋などがどんな反応をするか楽しみであります。
ところで、東大の渡辺正氏ををご存知の事かと思います。氏の研究分野からしたら
渡辺氏は光合成が専門で、クライメートゲート事件を厳しく批判していましたね。
これは渡辺氏は大きな味方を得た、といってもいいでしょう。

クロップサイエンスクロップサイエンス 2010/12/09 07:31 炭酸ガスによる波長15μmの地球放射の吸収が飽和していて、炭酸ガス濃度が上昇しても、さらなる温室効果の増大が生じないことについて、「温暖化問題-代替案」のHPの記事「丸山茂徳氏の地球寒冷化論への反論-代替案」のコメント欄で「地球温暖化懐疑論批判」の著者の一人のmasudakoさんと議論した結果、masudakoさんはつじつまが合わない部分の説明を求められて回答しないまま、論争から撤退しました。
はれほれさんは、これを「捨て台詞をはいて逃げ出したことはよくわかりました(笑)」と表現しました。

nytolanytola 2010/12/09 23:59 台風九號さん、

> CO2害悪論の宣伝のおかげで、CO2とCOは同じような性質で、同じような毒物と思いこんでいるような人も多いでしょうから

アメリカでもCO2温暖化が崩れると、脅威派は「CO2は有毒ガス」と言い出しました。狂信的で、困ったものです。環境保護庁が中心となって有毒ガスとしてのCO2規制を唱えていましたが、共和党主導の議会では却下されるでしょう。
最近、上院でNASAの気温データの開示を求める法案(S.4015)が提案されましたが、NASA・GISSのHansen博士らのデータ捏造疑惑もやっと調査されそうです。

> 渡辺氏は光合成が専門で、クライメートゲート事件を厳しく批判していましたね。

渡辺さんはクライメートの大分前からCO2温暖化説に疑問を唱えていましたが、当時の日本では気候屋の大御所で懐疑論を唱える人は皆無でした。最近は雰囲気が変わりつつあるようですが、根岸さんの発言が風を呼んでくれるといいですね。
日本でも『CO2で地球が温暖化している』と正面から脅威論を主張する研究者は大分減ったように思います。私見ですが、アメリカ同様に“自然消滅”という流れが出来たのではないでしょうか。科学的にはちゃんと決着をつけるべきだと個人的には思います。

nytolanytola 2010/12/10 00:16 クロップサイエンスさん、

アメリカでも脅威派は『科学者の合意がある』という伝統的な意味不明な主張をするだけになり、CO2温暖化を科学的に説明することはほぼなくなりました。彼ら自身、間違いに気づいたからでしょう。そもそも『科学者の合意』もアル・ゴアたちの作り出した幻想だったようですが、未だに使われるレトリック。

> 「地球温暖化懐疑論批判」の著者の一人のmasudakoさんと議論した結果、masudakoさんはつじつまが合わない部分の説明を求められて回答しないまま、論争から撤退しました。

説明するまでもなくmasudakoさんはCO2による15μm吸収が飽和していることや、負のフィードバックのことは知っているでしょう。CO2温暖化が学説として崩れていることも知っているでしょうけれど、立場上、認めることが出来ないだけで、そういう人はあまりに多い。

ちょっと前に同僚が学生たちに、
「科学者として恥ずべき事は間違いを犯すことではなく、それを認めないことなんだ」
と言っていましたが、CO2温暖化ほど話が大きくなると責任問題にもなりますし、なかなか難しいのかもしれません。

台風九號台風九號 2010/12/11 10:59 nytola様
仰る通り、日本でもこの問題は今年、急速に“自然消滅”へと流れ始めたと思います。
今年の夏は過去最高の猛暑でしたが、人為温暖化と絡めて考える論調が影を潜め、
自然の異常気象である、という論調です。2004年や2007年の猛暑の後とはエラく
変わったものだと思います。  脅威派の気象学者のコメントなども相当にトーン
が下がっています。さすがに温暖化理論の破綻を自覚したのでしょう。彼らは
いくらか物理をかじっているでしょうから、当然そうなっていくだろうと思います。
産業界もハッキリと京都議定書延長反対に回りました。おそらくこの一年間で
欧米の状況について勉強したんだと思われます。 ただ、日本の産業界がCG事件
を持ち出してまで脅威派攻撃を避けているのは、日本のエコ産業を滅ぼすには忍びない、
という思惑があると考えています。アメリカは約半分の化石燃料を自前で賄っていますが、
日本はほぼ100%輸入ですからね。
根岸氏や渡辺氏の発言は心強いですが、彼らの専門はCO2の化学的側面で、すこし温暖化論
とずれていると思います。なので、やはり温暖化論の本丸である物理的な部分において
の決着が望まれるところです。ちなみに、Hansenって過去何度も逮捕歴があるんですね。

nytolanytola 2010/12/20 17:23 私自身はCO2温暖化説の自然消滅が良いのか分かりませんが、地球温暖化に関わった多数の研究者のメンツを保つためには仕方ない選択なのでしょう。
現在の経済状況ではCO2温暖化が崩壊しても単に温暖化関連の研究費が削られるだけであり、特にアメリカの場合、大学・研究所の運営にダメージが避けられないことは目に見えています。例えばCO2温暖化関連予算がバッサリ切られると、うちの研究所はラボ全体でクビ切りしないと組織として持たないでしょうし、仕方ないとは言え何とも微妙な気分にさせられます。

> Hansenって過去何度も逮捕歴があるんですね。

環境過激派のHansen博士がNASAのGoddard宇宙飛行センターの所長をやっており、寒冷化を示している観測値を憶測で温暖化に書き換え発表しているのだから質が悪いです。
年明けから米議会で温暖化研究の不正・捏造の実態解明が行われるようです、NOAAやNASA・GISSの一部の研究者に世界中が振り回されたわけで、彼らの罪はあまりに大きい。
いずれにせよ、現実問題として昨年に続き今年も世界中で大寒波・大雪による被害が出ており、そろそろ政・官・学で小氷期対策をプランBとして用意しておくべきだと思います。実際にマウンダー極小期のようになるかどうかは私には判断出来ませんが、そう主張する研究者も少なからず出て来ており、可能性はありそうですから。

SSFSSSFS 2011/01/07 22:56 遅ればせながら明けましておめでとうございます。今年も海外情報の活発な提供、よろしくお願いします。アルコールはほどほどにした方がいいけれど、言っても無駄でしょう(笑)。

さて、こんなブログで、
http://ondankaetc.blog28.fc2.com/

言葉の通じない海外で大学教員をやっていると称するブログ主が昨年末、harusantafeさんを個人攻撃していました(私も巻き込まれている)。
http://ondankaetc.blog28.fc2.com/blog-entry-17.html

ブログ主は去年の5月に『気候変動を認める、言ってみれば「主流派」の意見も、懐疑論も等しくレベルを問わず集積し、お互いに議論しあって、その過程をたどることが出来るようなシステム』を目指すという崇高な理念を掲げ、
http://ondankaetc.blog28.fc2.com/blog-date-201005-1.html

このサイト↓を立ち上げましたが、
http://kaigiron.jpn.org/
年を越しても中身は空っぽなまま。

とんでもない有言不実行なのに、自分に都合のいい情報をチェリーピッキングしながらharusantafeさんや懐疑論者を叩いています。「気候学は専門外」といいつつ、増田氏のような官軍意識に満ちた発言の数々。nytolaさんはこのブログ主のことを御存知でしょうか?

nytolanytola 2011/01/09 05:40 新年おめでとうございます。正月はイスタンブルで休暇を過ごしていたので、まだバカンス気分だったりします。

脅威派の方々はもはや科学的な議論ができなくなったため個人攻撃しているだけで、その程度の人は相手にする必要はないというのが個人的な意見です。もし脅威派の方々が相変わらずCO2が地球温暖化を引き起こしていると主張したいのであれば、まともな証拠を示し議論すべきであり、科学的な論争であれば私も受けて立ちますが。
尤もCO2で地球温暖化が進行している、と正面から主張する脅威派の研究者はここ数年で大分減りました。彼ら自身がCO2温暖化説の矛盾を一番よく知っているはずで、当然でしょう。もはや間違いを認められなくなってしまった研究者も少なからずいますが、個人的には哀れに思います。

私が科学が好きなのはいずれ真実が明らかになるからで、CO2温暖化はもはや学説として完全に崩壊したと言っても誇張ではないでしょう。