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兵庫・加古川の母娘殺害:夫に懲役25年 「心中承諾」訴え退け--地裁姫路支部

 兵庫県加古川市の自宅で09年11月に妻(当時40歳)と長女(同6歳)を絞殺したとして殺人罪に問われた無職、川村敏行被告(50)の裁判員裁判で、神戸地裁姫路支部は31日、懲役25年(求刑・懲役30年)を言い渡した。森浩史裁判長は「妻子を殺害し自殺しようという動機は短絡的で、強固な殺意に基づく執拗(しつよう)で残忍な犯行」と指摘した。

 判決によると、川村被告は勤務先を解雇されてパチンコなどのために借金を重ね、家族の生活費などを使い込んだ。このため妻しのぶさんから離婚を求められ絶望的な気持ちになり、09年11月22~23日、寝ていたしのぶさんと長女雪奈さんの首を電気コードで締めて殺害。手首を包丁でたたくなどしたが死にきれず、警察に出頭した。

 弁護側は妻の殺害について「事前に心中を承諾した同意殺人罪にあたる」と主張していたが、判決は「離婚して実家に戻る段取りが順調に進んでいた」として退けた。川村被告は同意殺人だったと出頭していたため、妻殺害は虚偽の申告だとして長女殺害のみ自首が認められた。【久野洋】

毎日新聞 2011年2月1日 大阪朝刊

 

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