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社会ニュース (2007年度記事)

    
スウェーデンの治安は悪化??

スウェーデン国内の治安は、1990年代に比較すると、格段に悪化しています。銃を利用しての殺人も増加し、 殺人犯罪のみで、昨年の上半期に比較して、9%の増加です。一部の地域では、犯罪者グループ同士の闘争も増加し、例えば2007年7月22日には、19歳の青年がグループ内闘争の結果 路上で射殺されました。元移民者同士の国や宗教の違いが原因となり、グループ同士の争いから暴力行為が増加し、時には殺人にいたるケースも、いまでは珍しくはありません。

警察の発表によると、ここ10年間で暴力行為のみで、60%の増加を示しています。犯罪は普通の通行人に対する、恐喝、傷害など無意味な暴力行為から、公園を散歩したり、ジョギングをしている女性の強姦などの犯罪も増加しています。

ストックホルム警察の市民に対する犯罪意識調査では、4人の内3人が、常になんらかの被害を受けるかもしれないという、不安を抱いているという結果が出ています。多くの高齢者のほとんどが、夕方暗くなってからは外出を避けていると回答しています。また、仕事やレストランなどから夜遅く帰宅する人たちの多くも、いつ被害者になるかも知れないという不安を抱いていることも、回答で明らかになっています。特に道路や公園など公衆の場所で発生する暴力行為が増加し、今年2007年度の半年のみで、昨年の同期に比較して17%の増加を示しています。

さらに落書きや器物破壊なども増加し、 昨年度の同期に比較して、26%の増加となっており、特に学校器物破損の被害は増加、学校放火も増加し、コミューンのこれらの修理費の経済的負担も大きくなっています。その解決策として、校内に防犯カメラを設置している学校が増加しています。

ストックホルムの地下鉄駅は、落書き、器物破損、暴力行為の増加から、市民から犯罪対策の要求が強くなり、今年から全ての駅に防犯カメラを設置することになりました。昨年までは個人保護を理由として、県は設置許可の承認を厳しく制限していましたが、あまりに駅やプラットホームでの犯罪が増加し、個人保護よりも、個人の生命安全を優先すべきであるという市民の声に応じたものです。

また、公共バスの運転手に対する暴力行為も増加し、組合の強い要望から、県内の全ての公共バスに、防犯カメラを設置することになり、犯罪の多い路線から順番に設置していく事なりました。これは同じくタクシーにも、防犯カメラが設置されるようになり、現在ではタクシー運転者に対する、強盗や暴力犯罪は減ってきています。

これは同じくバーやレストランにも防犯カメラの設置が許可されるようになったことから、県もその必要性を認識し始めたと解釈して良いと思われます。

    ( 2007年7月23日 記載 警察犯罪資料、DN.MTなど参照 )           

               

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